【感想・ネタバレ】地球はなぜ「水の惑星」なのか 水の「起源・分布・循環」から読み解く地球史のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年03月29日

地球はなぜ「水の惑星」なのかを、ビッグバンから説き起こして、物理学→化学→地球科学といった具合に論理的にビルドアップしてくれる。

「水の惑星」と言っても海水の質量は地球全体の0.023%しかないのだが、地中の鉱物に水素・酸素として溶け込む形でもっと多くの水が存在している可能性があるそうだ。しかも、...続きを読むそれら地中の「水」と海水のあいだにはプレートテクトニクスを通じた出入りがあるという。

未解明の課題や、それらに科学者たちがどういったアプローチで取り組んでいるかといった最前線まで解説しており興味が尽きない。

冒頭に著者が略歴を語る部分があって、そこも面白い。1968年に理系の学部に入学、地質学に物理学の方法論を取り入れた魅力的な分野に見えたので地球物理学科に進んだが、いざ実際に学んでみると物理学とは名ばかりで、現象論の列挙ばかりの退屈な学問に思えて仕方がなかったとか。その閉塞感を破ったのはスイスのマイヨールらによる1995年の系外惑星の発見だったと。あとは太陽系内の他の惑星についても観測が進み、たとえば1990年には地球に似ていると思われていた金星に予測されていたほどの地質活動が起こっていないことが明らかになったりした。地球がどのようにして現在あるようなユニークな惑星になったかがビッグ・クエスチョンになったわけだ。しかし1995年と言えば著者はとっくに研究者生活も四半世紀あまりでアメリカにも移住しているくらい。我慢して研究して花開くものもあるのだなと思わされる。

1
ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年08月12日

最先端の科学って面白いですよね。
ブルーバックスのシリーズは、まさにその分野を日々研究されている先生方が分かりやすく説明してくださっており大変興味深いです。
本書もご多分に漏れず、地球科学?地球物理学?地球地質学?いやなんか、地球に関する研究の最先端を知ることができます。
何を問題視しているのか?何...続きを読むが分かっていて、何が分からないのか。さあ読んでみましょう!
興味深いですよ!

0

「学術・語学」ランキング