唐戸俊一郎の作品一覧
「唐戸俊一郎」の「地球はなぜ「水の惑星」なのか 水の「起源・分布・循環」から読み解く地球史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「唐戸俊一郎」の「地球はなぜ「水の惑星」なのか 水の「起源・分布・循環」から読み解く地球史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
地球はなぜ「水の惑星」なのかを、ビッグバンから説き起こして、物理学→化学→地球科学といった具合に論理的にビルドアップしてくれる。
「水の惑星」と言っても海水の質量は地球全体の0.023%しかないのだが、地中の鉱物に水素・酸素として溶け込む形でもっと多くの水が存在している可能性があるそうだ。しかも、それら地中の「水」と海水のあいだにはプレートテクトニクスを通じた出入りがあるという。
未解明の課題や、それらに科学者たちがどういったアプローチで取り組んでいるかといった最前線まで解説しており興味が尽きない。
冒頭に著者が略歴を語る部分があって、そこも面白い。1968年に理系の学部に入学、地質学に物理学の方法論を取り入れた魅力的な分野に見えたので地球物理学科に進んだが、いざ実際に学んでみると物理学とは名ばかりで、現象論の列挙ばかりの退屈な学問に思えて仕方がなかったとか。その閉塞感を破ったのはスイスのマイヨールらによる1995年の系外惑星の発見だったと。あとは太陽系内の他の惑星についても観測が進み、たとえば1990年には地球に似ていると思われていた金星に予測されていたほどの地質活動が起こっていないことが明らかになったりした。地球がどのようにして現在あるようなユニークな惑星になったかがビッグ・クエスチョンになったわけだ。しかし1995年と言えば著者はとっくに研究者生活も四半世紀あまりでアメリカにも移住しているくらい。我慢して研究して花開くものもあるのだなと思わされる。