【感想・ネタバレ】アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法のレビュー

あらすじ

コミュニケーションがうまくいかないときや人間関係が難しいとき、「アサーション」を理解すると、関わりを建設的に変えることができます。「自分も相手も大切にする自己表現」を意味するアサーションは、私たちの会話を心理学の知恵をもとに読み解き、日常のやり取りに変化と充実感をもたらすコミュニケーションの方法と関わり方です――<「はじめに」より>

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Posted by ブクログ

久しぶりに良い本に出逢えた。薄いし、内容もバツグン

最後のアサーションを他人に押し付けるのはアサーティブではないというのが染みた

とりあえず状況を把握して自分の気持ちを書き出すのが大事。それを上手く伝える。(上手くがムズいんだが、、、)

マズローが出てきて感動。多分何を考えるにもあれなんだな。タスクとメンテナンスの話の時にタスクが増えすぎてて当たり前の環境のせいで所属の欲求が満たされてないというのは大事な事だなと思った。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

うつ病で休職し、カウンセラーの勧めで課題図書として読書。
「自分も相手も大切にする自己表現」である"アサーション"の理解を深めることができた。
アサーションであるためには決して"非主張的"でも"攻撃的"でもなく、"アサーティブ(自分をまず考え相手にも配慮する)"必要があり、自身の気持ちを言語化/人権(自己表現の権利)として認める/考え方をアサーティブにする/自己表現のアサーション...等、様々なアプローチを具体例を交えて説いている。

また身近な問題を例に、欲求の観点から分析したり、シチュエーション毎にアサーティブな関わり方を考えたり、適切な提案方法/表現方法/振る舞い方を確認したりしている。

当書籍から、アサーティブでいるうえでの重要な以下三点に注意して今後のコミュニケーションを心掛けたい。
①自分の思いを確かめる
②事実や状況を共有する
③提案は具体的に述べる

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2025年10月23日

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今まで自分がモヤモヤしていたことがこれを読んでスッキリした
非主張的自己表現は自分のためだけじゃなくて相手のためにならないということを心に留めておきたい

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2024年11月26日

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まず間違いなく、対人関係のコミュニケーションでレベルアップを図れます!この本に書いている筆者の考え方は論理的でわかりやすく仕上がっています。10年程前の本ではありますが、コミュニケーションを学ぶ上で重要な1冊であることは間違えないでしょう。

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2024年09月09日

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自分と相手を大切にしたい人に向けた本
会話の大切さ、伝え方の在り方が学べる

1:自分の気持ちを伝える
(言語化出来ない部分は言語化出来ない旨も)
2:相手の気持ちを聞く、受け入れる
(自分と別の価値観でも相手を受け入れる)
3:その上で結論を出す
(自分と相手が受け入れられる結論になる様に会話をする)

当たり前の事。簡単そう。と思えるが
本当に自分の思いを全て伝えて、相手を受け入れられているのであろうか?

私はこう思う。なら相手はこうだろう。
きっと分かってもらえるだろうは
コミュニケーションではない。

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2023年07月20日

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日本のアサーションの第一人者。入門書として最適だった。ハウではなく、マインド面が重要であることがわかった。

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2022年03月05日

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入門書としておすすめ!
アサーションについて分かりやすく説明されている。アサーションとは何か?から始まり、アサーションの考え方や身につけたらできるようになること、事例展開まで網羅されているのが良い。

コミュニケーションの場面を「タスクのためのアサーション」「メンテナンスのためのアサーション」という2つの機能から考え、マズローの5つの欲求とフロイトの言葉から捉えるところが面白かった。

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2021年10月19日

購入済み

自分と相手との境界線をしっかり持つことが大切と感じました。

私はこう思う、を伝えることが大事。

「あなたはこうして」「これはしないで」では相手をコントールしようとしている、
また、相手を尊重していないという事になるのかなと。
そして、自分だけのものさしで見ているという事ですね。


私の常識は、相手からすると予想外の事もある。

「普通はこうでしょ」と言われる事に違和感を感じていた理由がわかりました。

「自分はこう思う、けどどうするか、どう思うかは相手に任せる」が大事なんだと考えさせられました。

相手を尊重しながら、折り合いをつけていくというのは簡単ではないですが...
なんでもかんでも自己表現をすればいいものではないんですよね。

これからも何度も読み返す良書です。

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2019年11月27日

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自分も相手も大切にするコミュニケーション。

私は、昔から引っ込み思案で恥ずかしがり屋。だいたい相手に合わせることで人付き合いをしてきた。

それでも歳を重ね、コミュニケーションの苦手意識はだいぶなくなった。
ただ、気付いたら、なんだか、自分がどうしたいのかどう感じてるのか分からなくなってた。

の本は、そういった人の自分の気持ちの確かめ方、健全なコミュニケーションを阻んでいる思い込みなどを具体的に提示してくれていている。
今後少しづつアサーション実践していけそう。

まずは、自分の正直な気持ちを認知すること。
相手の意向に沿わないことを恐れず、自分の意見を発する事。
私には、私らしくある権利があることを意識する。

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2025年11月04日

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自分も相手も尊重する自己表現法、アサーションについての入門書。

アサーションとは何か、どういう状態がアサーティブなのかを、例を挙げながら教えてくれます。

本書の中では自己表現を「非主張的自己表現」「攻撃的自己表現」「アサーティブな自己表現」の3つに分類しており、アサーティブな自己表現を目指しています。読んでいく中で、私は非主張的自己表現が多いのかも……と確認できました。

こういった話し方やコミュニケーションの本では、方法が色々と紹介されているけれど、実践する事が難しいものが多いと感じます。本書では「何がアサーションにブレーキをかけているのか」にまで言及して解説されているので、スッキリ学ぶことができました。

最後まで読んで、より深くアサーションについて知りたくなりました。

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2025年08月18日

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アサーションとは、他人を変えるコミュニケーションではない。自分も他人もまずは肯定的に捉え、自分から変えていくコミュニケーション術。
わかりやすい例えとして、ドラえもんのしずかちゃんがあげられている。

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2025年08月08日

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ネタバレ

2025.07.01-2025.07.12.

アサーション入門を手にとったきっかけは、「もっと円滑なコミュニケーションを取れるのではないか?」という期待感からだった。

読み始めは、アメリカ発信ということもあり「キリスト教ありきの考え方だ」と感じることが多かった。しかし、ページを進めていくと、現代日本人の感覚で納得する面が多数登場し、「自分だったらどうするかな?」と問いながら自身の今のコミュニケーションを見つめ直すきっかけになった。

読み終わった今、全体を通して「自分の幼さ」を自覚する時間となった。例えば、つい「相手は自分と同じだ」と思い込んでコミュニケーショをとっている、とか。人を傷つけてしまうことはあるので覚悟を持つ、とか。他にも自身とって、アサーティブな選択だったか否か、という点が欠如しがちなことにも気づいた。

思ったより、世界は素直に主張をしてもいいのかもしれない。主張に対する反応の可不可は関係なく、話したことで、それに対する反応がどうだったかは自身の否定にはならない、と気づけたのは大きな収穫だった。

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2025年07月12日

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I’m ok you’re ok.
考えの根幹や実践にまで触れた良書。
凝り固まったバイアスから抜け出したい。

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2025年07月05日

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非主張的なコミュニケーションを改めたいと思っていたので、読んだ。
自分の気持ちをはっきりさせることがアサーティブなコミュニケーションの最初の一歩というのは刺さった。実践したい。

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2025年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

〈要約〉
◎3つの自己表現…非主張的、攻撃的、アサーティブ

◎人権レベルの行動…
・自分らしく、気持ちを表現する
・間違ってもいい、それを認めて謝る

◎アサーションの3要素…
・自分の気持ちに気づく
・自分の気持ちを言語化する(その理由やそれに至った状況も)
・具体的に提案してみる

◎2種類のコミュニケーション=アサーション…タスク と メンテナンス
・現代ではタスクが先行しているが、タスクのためのアサーションはメンテナンスのためのアサーションを土台としている

◎アサーションは「まず、自分から」

〈感想〉
・新たな気づきがあった(諦めるは「明らめる」)
・なぜ、どうしてを聞くときは相手を責めないように

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2024年05月24日

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しっかりと自分の意見を言いつつ、議論することに課題を感じていたところ、この本に辿り着きました。

自分の考えを伝えつつ、相手の考えも理解してベストな会話をするアサーション。

自分が足りていない部分がなんなのか、気をつけるべきポイントは何か、が優しい言葉で言語化されていて、素直に受け入れることができました。

・自分の中のブレーキになる考え方がアサーションを妨げる
・まずは自分の考えを頭の中で言語化し、会話の方向性を決める
・相手の状況を理解した上で、相手の状況を慮り発言する(自分と相手、両方を思いやる)

ハッとさせられたのは、自分の中にある「人を傷つけてはならない」と言う考え方がアサーションを妨げるということ。
相手が嫌がることはもちろん配慮する必要はあるのだけれど、人を傷つけないことはできないのだから考えすぎない、他人の強い言葉も許容する。

私は傷つける言葉には気を付けているのですが、その点、自分が避けているワードを人から投げられるとストレスを感じてしまいます。
特に高圧的な態度はかなり苦手で、その態度を取られると黙ってしまうこともしばしば。

そんな時、相手のコミュ力を否定する言葉が頭に浮かんでしまうのですが、その人自身が重要視していることが違うだけなんだなと感じることができました。

どんなケースでも他人の意見を素直に受け入れ、自分の意見を思いやりのある言葉で言える練習をしていきたいです。

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2024年03月03日

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ある方のおすすめの本として紹介されており、気になって拝読。
そもそもアサーションという言葉を知らなかったので勉強になった。後半にドラえもんの静香ちゃんの例えが出てきたところも非常にわかりやすかった。自分の感情やどんな状況でどういうコミュニケーションスタイルになりやすいか丁寧に向き合って行きたい。

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2024年01月28日

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相手も自分も尊重するコミュニケーションについて書かれている本。

過去と他人は変えられないが、自分を変えることはできるし、自分が変われば相手が変わる可能性があるという記述が印象に残った。双方を大事にするのが適切なコミュニケーションってことで納得した。

人を傷つけてはいけないだろうか?とい問にたいして、人が何によって傷つくかは人によって異なるし、いくら気をつけていても人を傷つけてしまうことはある とする考えが非常に心に響いた。

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2023年09月25日

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自分の感情と向き合い、それをめんどくさがらずに伝えるよう努める。自分も相手も尊重できるコミュニケーションができるようになりたいと思いました。

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2023年01月09日

Posted by ブクログ

自分と他人どちらも尊重しながら円滑なコミュニケーションの方法を探る、アサーションについて書かれた本です。

アサーションはよくドラえもんで例えられることが多く、「非主張的=のび太」「攻撃的=ジャイアン」「アサーティブ=しずかちゃん」と言われると、何となく想像がつきやすいのではないでしょうか。

大切なのは【アサーティブが正しくて他はダメ」ということではなくて、どんな人でも場合によってはアサーティブにはなれない場合があると知ること。そして相手がどう対応しようと自分がアサーティブであることに意味があるのだということ。

この本を読んで、アサーティブなコミュニケーションは誰でも努力できるものでありながら、実際には「いつも部下を怒鳴りつけている上長」であったり、「人を見下して対等に立とうとしない人間」を相手にする場合は困難を極めるのだろうなと容易に想像がつきました。
自分なら、そういう人にどこまでアサーティブでいられるだろうか……。

しかし、間違いなくこの技術とトレーニングを積んだ人は会話や交渉が(気持ちの面で)楽になると思いますので、一読の価値ありです。

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2022年06月09日

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アサーションという言葉は初めて聞いたけど、とても参考になった。縮こまらないで自分に少し自信もって、普通に行動してくのがいいなと思った。

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2021年11月23日

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ネタバレ

副題は「自分も相手も大切にする自己表現法」です。そういったコミュニケーションの取り方を解説する入門書なのでした。

本書では、「アサーション」「アサーティブ」という聞き慣れない言葉が随所にでてきます。著者による翻訳では「自他尊重の自己表現」となっていました。この、心理学ヒントに行われるコミュニケーションのやり方を実践すれば、日常のやり取りに変化と充実感が得られるでしょう、とあります。さらに、人のこころの奥深さを知り、自分らしい生き方の道を拓くもするのだ、と。

まず、自己表現の三つのパターンを解説する章から始まります。三つとは、「非主張的自己表現」「攻撃的自己表現」「アサーティブな自己表現」。

「非主張的自己表現」は、自分の意見や気持ちを言わない・言い損なう・言っても伝わりにくいタイプです。そこには根本に、どうせ伝わらないのだ、という諦めのある人も多い。また、相手から理解されにくく、相手を優先して自分を後回しにするので、結果として相手の言いなりになってしまうこともある、と。そして、自分の意見を言わないために、理解されなかったり、無視されたり、同意したものだと誤解されたりしやすい。このタイプの人は反論しないため、周囲から「いい人」と思われるけれども、「都合のいい人」ともみなされがち。「攻撃的自己表現」の人との組み合わせで、メンタルヘルス被害に遭うことにもなりかねないのだそう。このタイプは、相手を立ててトラブルや葛藤を起こさないように配慮しているところがありますが、自分をないがしろにしているために、そのうち自分でも何が言いたいのかわからなくなるし、自分で決められなくなったり言い方がわからなくなったりするようです。
それらが積み重なって、結果、自分にも他人にも無責任になるし、理解されないという弧絶感や恨みを抱えてしまうこともある。欲求不満が急に爆発して、いわゆる「キレる」状態になるのはこの「非主張的自己表現」タイプが追い詰められた時なのです。つまりは、自分を大切にしない自己表現法なのでした。そこには、社会的・文化的背景から影響を受けてそうなってしまう例が多いみたいです。

「攻撃的自己表現」はイメージしやすそうに思えるのですが、パワハラやモラハラなどをやるタイプです。自分の言い分や気持ちを押し通そうとします。「言い放しにする」「押し付ける」「言い負かす」「命令する」「操作する」「大声で怒鳴る」などがこのタイプにあたります。また、ハキハキと表情豊かに自分の意見を述べているように見えるとき、丁寧でやさしい言葉や態度でおだてたり甘えたりしているときでも、自分の思い通りに操作しようとしていたなら、「攻撃的自己表現」にあたるそうです。いつなんどきでも自分は正しく、だからこそ自分に従わねばならない、という空気で相手とコミュニケーションするのがこのタイプですから、嫌われますし孤立もします。どんな人がこうなりやすいかといえば、権力や権威をもつ立場の人、知識や経験が豊富な人、役割や年齢が上の人、「地位や年齢差、権威などによって人権は左右されるものではない」と理解していない人、常に自分が優先されるべきだと考える人、自分の思い通りに人を動かしたい人などだそう。この中でも、自分の思い通りに人を動かしたい人なんていうのは、その根本に強大な不安がある場合もあります。自分で考えてやらないと不安なので、人を支配してでも自分の思い通りにして、それで不安がやわらぐタイプです。こういったタイプの人たちは、他人を大切にしない自己表現法なのでした。

そして「アサーティブな自己表現法」はこれらの中間にあり、自分の考えや気持ちを伝えそのフィードバック、つまり相手の反応をきちんと受け止めようとする姿勢のことを言います。「話す」も「聴く」もしっかりするタイプです。自分と意見があわなくても関心を寄せ、理屈や論理で理解するだけではなく、気持ちが通じるような支え合いもする。いわば、建設的なありかたなのでした。そして当然ですが、このタイプこそが、本書で理想としている。アサーティブになるにはまず、自分の気持ちを確かめる習慣をつけることから始まります。そして言語化してみる。これが第一歩となります。

ただまあ、筋が一本通っているようでいて、これはほころんでいるんじゃないのかなぁ、という論旨も見受けられるのです。たとえば、アサーティブなありかたには、自分たちはみなそれぞれ自分らしくあってよい、というのがあります。個性や自分らしさを大切にすることで、それは利己的なことではない、と。他の人もその人らしくあってよいのだ、とします。でも、他の人が「非主張的自己表現」「攻撃的自己表現」だった場合、それをどうにかたしなめてアサーティブな方向へ誘いたいと思うのが人情というものではないでしょうか。本書の終盤でも、こういう質問があると著者が紹介しているのものがあります。「相手もアサーションを知っていればいいけれど、自分だけがアサーションをわかっていても、うまくやり取りができないのではないか」と。たしかに、本書ででてくる様々な例は、登場人物たちがみなシンプルな性質で、難癖もつけないしゴネもしないしわがままも言わないし相手を陥れようともしません。でも、現実世界のコミュニケーションでは、ストレスが溜まったせいもあって、そういった悪いことを考え、態度に表わす人もいますよね。

著者のこの質問への返しは、これは「アサーションへの誤解」というものでした。アサーションは他者を変える方法ではない、と。アサーションは、まずそれを知っている自分が変わってみようとすることに意味があり、自分にとって心地よいコミュニケーションを試みることで、相手との関係がどうなるか、そこから初めてみようとするものだ、と言っています。まず、自分がアサーティブになって自分が気持ち良くなる体験をしましょう、そして、自分の想いを率直に伝えるとどんなことが起こるかフォローを続けましょう、そのようなことを続ける中で自分の望みを伝えながら相手にも配慮していくやり取りが生まれるでしょう、と続きました。このあたりって、自分本位・利己的と個人主義・自己満足のあいだのような気がしてくるのですが、どう思うでしょうか? 他者を好い方向へ変えるのではないのだけど配慮はするのだ、という姿勢ってやっぱりちょっと気持ちよく理解できないところが僕にはあります。

だからといってちょっと雑な感じでアサーションをしてしまうと、その理論が崩れそうです。僕なんかはこういうとき、アサーションという優れていて素晴らしい立場・姿勢であってもそこに安住せず、その両端を揺らぎながら在ることが実は一番ほんとうなのではないかと思うほうです。それは不完全ではあっても、ほんとうに近いような気がするのです。

閑話休題。
とはいえ、いろいろな角度からの思索の上に成り立つ方法なので、ヒントが盛りだくさんです。たとえば「人は過ちや間違いをし、それに責任を取ってよい」という姿勢。「攻撃的自己表現」の人だったら、ミスに対して「許さない!」というメッセージを込めた強い言葉で相手を責め立てます。しかし、そういった環境に育った子供だったならば、萎縮し緊張するようになり、のびのび行動したり、失敗の恐れのある「試行錯誤」という行動をとらなくなってしまう。完全主義にとらわれ、チャレンジをしなくなるのです。大人になっても、職場などのルールに縛られ、周囲に萎縮し、まじめに頑張るものの自発性や創造性は発揮できなくなる。依存的で非主張的な人間になるおそれがあるということでした。あるいは、攻撃的になってミスなどを責め立てる側の人間へと再生産されてしまう。認知科学の方法論では、トライアンドエラーで習熟するのがセオリーです。また、「問題解決」そのものを専門に考える分野でも、失敗を恐れないことは第一条件のように述べられています。このことを鑑みても、アサーティブな立場でいることは、習熟にも問題解決にも有利でいられることを意味します。

というところですが、先に挙げた三つの自己表現タイプは、ひとりの人間のなかに全部あるといえるものです。そのパーセンテージの一番高いところから「攻撃的自己表現」の傾向が高いのが自分である、だとか、アサーティブであるだとか判断できもします。また、さまざまな場面によって自己表現のタイプは変わるので、「じゃあ、どんな場面でもアサーティブな自分が出やすくするぞ!」という目標をかかげて自分を律したり試行錯誤したりするのも、本書の論旨から考えると生きやすさに繋がることなのだと思います。

まあ、最初はむずかしく考えず触れていいような態度・姿勢なのがアサーションだと僕は思いました。本書はほんとうに入門編という体裁でしたから、興味のある方はぜひ。巻末には、本書を足がかりに、アサーションを深めたいひとに勧める読書案内もありました。

最後にもうひとつだけ。
人それぞれのものの見方や考え方は、経験や人間関係などそれぞれの生きてきたプロセスによってできあがったもの。だから、AさんとBさんの考え方が真逆だったからといって、必ずしもどちらかが「間違い」にはならない。「間違い」ではなく「違い」。……アサーションってこういうことを考える分野でもありました。

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2021年04月14日

Posted by ブクログ

人に何か伝える場面で「アサーション」は欠かせないものだと感じた。

この本を読んでいて、自分が苛立って気持ちが高ぶったまま、相手にものを伝えてもたいていはうまくいかない。自分も相手も尊重するアサーティブな伝え方をすることで、建設的な話し合いを展開することが大切だと分かった。

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2025年02月02日

Posted by ブクログ

自分がよかれと思って取ってた態度が却ってあまりよくない非主張的コミュニケーションだったり、真っ当な自己主張と思ってたことが他人を侵害するコミュニケーションだったりした可能性はあるなーと自省。
「私はどう思うか」をきちんと見つめるの大事。

アサーティブではないコミュニケーションしかとれない人とうまくやっていく方法が、もうちょっと知りたかったかな……

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2024年11月01日

Posted by ブクログ

コミュニケーションに関する本はずっと出続けている。
自分もそうだが、コミュニケーションについて悩んでいない人など本当に少数だろう。
自分もいつも悩む。
パートナー、職場、友達。
「アサーション」という、「自他尊重の自己表現」。
相手も自分も尊重し、お互いが気持ちよく納得のいく行動ができるようになる技術。
その技術は、意識とトレーニングによって身につくという教えが書かれたこちらの本。

・自分を二の次にすることが相手を尊重することではない。

・「攻撃的自己表現」と「非主張的自己表現」の2種類がある。

自分は「非主張的自己表現」タイプだという事が本書の中の診断でわかった。

コツは「主語を”自分”にすること」。
「あなたにそうしてほしい」と相手を変えようとせず、「私はこうだからこうしてくれると嬉しい」に変換する。
これはシンプルで活用しやすい。

気を使いすぎるな、自分らしく生きろ、力を抜いていい、という昨今の自己啓発書にありがちなどこか心に無理をかける強引と感じる方法論より、自分はすっと頭に入った。
仕事でもプライベートでも、この考えを実践していき、今後もアサーション関連の書籍を読んでいこうと思う。

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2024年07月13日

Posted by ブクログ

いいことが書いてあるんだろうけど、最後の章以外、頭に入ってこなかった

とりあえず、相手の気持ちを尊重しながら自分の意見を伝える意識はしてみたい

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2024年06月17日

Posted by ブクログ

本書、アサーションを日本に輸入した第一人者が書かれた書ということです。内容自体は正直いかにも教科書的で、知的好奇心をくすぐられるものはあまりなかったけど(なんというか職場の研修を受けているような気分だった)、確かに自分を顧みる手助けをしてくれました。

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2024年06月04日

Posted by ブクログ

お互いを思いやり、自分の主張と
相手のニーズを考える。Win.Winの秘訣が
記入されている。

読み終わった瞬間から、意識できる
シンプルで、活用しやすいポータブルスキルになると思う。

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2023年09月10日

Posted by ブクログ

後半の具体例がわかりやすかったです。いらっとすると一足跳びに理解して欲しさが出てしまうのを見直すきっかけにします。

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2023年06月07日

Posted by ブクログ

自分なりの解釈としては


自己分析のための質問も載っている。

その質問によって自分が

・非主張的自己表現
 自分よりも他者を優先し、自分は後回しにする自
 己表現。

・攻撃的自己表現
 自分のことだけをまず考えて行動し、ときには他
 者を踏みにじることにもなる自己表現。

・アサーティブな自己表現
 自分のことをまず考えるが、他者のことにも配慮
 する自己表現。

のどれの傾向があるのかがわかる。

自分の傾向をふまえた上でアサーティブでなければ、なるべくアサーティブな表現ができるようにする。

例えとして出てくるのは、ドラえもんの静香ちゃんの伝え方がアサーティブらしい。


逆にやってはいけないことは、アサーションを「他人を変える方法」として使うこと。
自分の思いをうまく言えば主張が通るとか、配慮すれば相手が同意するといったことは、原則としてないので注意すること。



感想


自己分析ができるのはとても役立つと思った。
自分を知ることで問題点がわかり、改善する箇所が見えてくるのでとてもありがたい。


他にも、それぞれのタイプの表現の特徴も載っているので、興味のある方は是非読んでみてほしい。







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2022年05月01日

Posted by ブクログ

アサーションとは方法論ではなく心構えなのかな、と思った。コミュニケーションは相手のあることなので決まった方法論が万能というわけではなく時と場合に応じてうまくいくときもいかないときもある。自分も相手も言いたいことを言えるように模索するその姿勢こそがアサーションなのかもしれない。

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2022年03月04日

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