あらすじ
チレキ。正式には地理歴史部。「一番楽で、上下関係厳しくなくて、ついでに存在感もなくて、帰宅部よりオススメ」だったはずなのに、主人公の健吾が中三になった春、状況が一変。熱血の新顧問のもと、ジオラマ作成に乗りだすことになる。テーマは、〈百年前の渋谷〉。自分たちの住んでいる町は、どのようにして今の姿になったのか。町の過去を振りかえる作業を通して、健吾は自分の過去の傷と向きあい、成長していく。青春小説。
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Posted by ブクログ
最初に友達転校しちゃったので驚いた。
転校したことに意味があったか?
そこは今ひとつよく分からなかった。
でも、話としては、
ジオラマ作りってこうやるのかぁと
新たな発見があり、面白い。
Posted by ブクログ
ジオラマ作りの2ヶ月半のなかで部員たちの細やかな心の変化を感じとれる物語だった。
その場面や情景がありありと想像でき、登場人物一人ひとりが私の中で生きていた。
Posted by ブクログ
なんだか中途半端な印象。
ジオラマ完成のその先にもっとなにかあるのかと思っていたら、それだけで終わってしまった。
ジオラマ作りや歴史を知っていく過程は楽しかった。
Posted by ブクログ
長いタイトルってあまり惹かれないのだけど、これはなんだか気になっていた。
期待ほどではなかったけれど、面白かった。
しかし、これが中学生?私の頭の中では高校生だった。
東京はやっぱり大人だなあ。
Posted by ブクログ
中学3年の健吾が副部長を務める地理歴史部は、ゆるーい部活だった。ところが部員が足りず、このままでは廃部の危機に陥るという状況の中、顧問がやる気満々の教師に代わった。健吾が周りの変化に追いつかない間に、研究発表にジオラマを作ることになり、部長の太陽は大きな土台だけ残して転校してしまった。受験を控えた健吾は、それでもみんなをまとめて期間内にジオラマを作り上げなくてはならない立場になる。
100年前の渋谷を再現していきながら、かつてそこに生活していた人たちの想いに気づき、仲間や協力してくれる周囲の人たちに励まされ、製作は進んでいく。
ジオラマづくりを通して成長していく思春期の姿を描く。
ジオラマ制作の場面が非常に詳細で、著者の強いこだわりを感じる。ジオラマに詳しくなれるかも。
困難に出会いつつも、葛藤しつつも何とかがんばる少年たちの姿を描く教科書的な物語。
そんな物語に変化を与えているのは健吾の元彼女の希の存在だが、それも、ちょっと取って付けた的に感じる。
Posted by ブクログ
石田健吾は地理歴史部の部長。もともと、活動らしい活動もない楽な部活だからと、草野太陽(くさのたいひ)と一緒に入った。けれど、このまま新入部員が入らなかったら存続の危機にあるらしい。部長だった太陽は、今年の学習発表会で「地元の渋谷を調べる。ジオラマ製作」と決めて、2メートルの土台作りだけして転校していった。
代わりに部長になった健吾は、ジオラマを作る気もないし(トラウマになる想い出もあるし)、後輩をまとめるもの面倒だと思ってる。三年なのに
なぜ自分がこんな役回りをする事になったのか、と。
けれど、もともと鉄道好きでジオラマ作りをやったこともあった健吾。渋谷を歩き、調べ、地図を見て考えるうちに、出来るかもという気持ちになってきた。作業を進めていくうちに、部員達の意外な才能を知ったり、それぞれの事情を知ったり。
百年後前の渋谷は、今の渋谷とはちがう生活が息づいていた。
そして、百年後、今とは違う、渋谷がある。
特に、東京オリンピックに伴う開発で消えてしまう商店街などもある。
そんな生活の一瞬を切り取ったかのようなジオラマ製作作りを通して成長してゆく、青春物語。
Posted by ブクログ
部員の減少で存続が危ぶまれている地理歴史部。部をアピールするために学習発表会で一畳大の百年前の渋谷駅前のジオラマを作ることになった。
言い出したのにさっさと転校していってしまった太陽に代わり、部をまとめることになった健吾。部員たちと百年前を調べつつ、ジオラマに必要なものをお金をかけずに作る方法も考える。
健吾は、自分たちの町・渋谷を調べる中で、自分自身の初恋の思い出や、町の人々とのふれあい、突然転校してしまった太陽への思いなどが絡み合っていく。
渋谷駅近くの中学校を舞台にした2か月の青春。
Posted by ブクログ
中学生。部活動。地理歴史。模型。ジオラマ。渋谷。友達。失恋。上下関係も活動内容もユルいチレキに入ったけど、今年はジオラマを作ることになった。そして言いだしっぺの部長・太陽は転校してしまう。どうやって作る?テーマは何にする?部員たちと掘り下げていくうち、自分の中の傷や悩みに触れることになる。彼らの葛藤はとてもストレートだ。ジオラマの作り方を学ぶ部分はあっさりとしているのにすごいものが出来ていくのがちょっと不思議。2014年ごろの渋谷駅周辺の様子が描かれていて、これも少しすると、そんなこともあったんだ~っていう過去になるんだろうなぁ。