あらすじ
婿入りの祝言(じゅうげん)の席上、妻に思い人のあることを知った大身旗本の三男坊、紀藤慎之介。逆上して間夫(まぶ)を斬り捨て、妻女を自害に至らしめた彼は、婚家のつけ狙うところとなり本所「あやめ横丁」に匿(かくま)われる。だが堀に囲まれたこの町ときたら、場所も住人もみな何やら訳ありで……。練達の筆がさえる長編時代小説。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
原田康子「海霧」に続く新聞小説とのこと。宇江佐真理「あやめ横丁の人々」、2006.3発行、文庫。連作10話、455頁。旗本三男紀藤慎之介25歳とあやめ横丁の町娘伊呂波17歳のラブストーリーと言っていいと思います。読み応えがありました。ハッピーエンドで終わらないのは辛いですが、小説とはそういうものかもしれません。記憶に残る作品になりそうです!
Posted by ブクログ
主人公の慎之介が精神的に大人になっていく物語。事件の多くは現代にもよくある悲しい話。登場人物の全てが切ないが、手習いの子供たちがまともに成長してくれたことが救いだ。
Posted by ブクログ
2024/7/6
侍は嫁もらって女の子は生涯独身のまま火事で死んだんか。
って結末だけ書くとなんやそれ!やねんけど、読後感はそれだけじゃないんよ。
やりきれない感じもあるし、仕方ないという諦めもあるけど、あっぱれな感じさえあるのよ。
もらった嫁がいいしな。
あのまま親分の跡を継ぐのかと思ったし、その方が物語としてハッピーなんだけど簡単に終わらせないとこが小憎らしいよな。