あらすじ
JAL経営破綻、トヨタのリコールはなぜ防げなかったのか?事故や失敗は必ず起こるもの。重要なのは、その失敗から何を学ぶかである。電車脱線、回転ドア死亡事故、金融システム障害など、さまざまな場面で発生した実例を徹底的に解明。またJALの経営破綻、トヨタのリコール問題についても緊急補稿。失敗学を生かせば、あなたの仕事や組織は、確実に強くなる!
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Posted by ブクログ
ミスを「原因」「結果」ではなく、「原因」「行動」「結果」に分解し、
「原因」と「行動(ヒューマンエラー)」の組み合わせがミスを起こすとの観点から、
回転ドアや鉄道、JAL、原子力といった事故事例分析の共有を図る内容。
ただ、売りである「まんだら」は、あくまで事象を整理するフレームワークであり、
これを使って、どのようなメッセージを抽出するかは、使い手に負う所が多そう。
個人的には、それよりも、各事例の中で紹介される、各業界で蓄積された「安全」や
「ミス防止」の考え方が新鮮で学びが大きかった。
■安全対策と人間の危険感知領域
・安全対策を機械を使用する側の「個人の自覚」に頼る考え方には無理がある。(P41)
・安全に慣らされ過ぎたせいか、人間の危険感知領域が狭くなっている(P42)
■本質安全と制御安全
・回転扉であれば、扉を軽くし、ゆっくり回すのが本質安全(発祥の欧州の考え方)
・風に対抗できるよう扉を重くし、センサーで安全を担保するのが制御安全(日本)
⇒日本に輸入される過程で、本質の一部が欠落し、特徴だけが際立つ歪な商品に変化
■失敗は確立現象である~ハインリッヒの法則
・1件の重大災害の背景には、29件のかすり傷程度の軽災害があり、
更には、怪我にも至らなくてもヒヤリとさせられる体験が300件ある
■交通機関の運営の優先順位
・安全性>定時性>快適性>経済性
・外野(マスコミ、当局、利用者)の声が大きいと、運転手のこの優先順位の
バランスが崩れ(人間の注意力には限りがある)、
本来最優先であるべき安全性が失われることがある
■思考展開図
・要求機能(課題)>機能>機能要素(課題要素)と
機構要素(解決案)>構造(具体策)>全体構造(全体計画)が対になっているか?
・各項目が対になっているかを確認することで、検討のヌケモレ防止可能。