【感想・ネタバレ】ますらお 秘本義経記 波弦、屋島(5)のレビュー

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Posted by ブクログ

屋島シリーズ完結の五巻。
ここで一旦、連載は終えているようです。休止という形なのかな。残すは壇ノ浦の戦いと鎌倉からの逃避行なので、続きを楽しみにしたいところです。

義経記での屋島といえば、継信の死と那須与一。
奥州からの義経の臣である佐藤継信の死。直前の会話と、それの後悔が今後の忠信の行動に影響強く与えるのだろうなぁ。吉野での別れの場面とか。なまじ政治にも目が届いてしまうだけあって、忠信の方が鬱々とした思いを抱えてしまいそうです。
兄の死が、そこからの解放となるのかどうか。解放というより、暴発気味かもしれない。
とはいえ、佐藤兄弟よりも那須与一が主役だった屋島シリーズ。彼と彼の一族の一念。地方豪族の思いは無駄骨でしかない、という残酷さを、一世一代の技でひっくり返した奇跡。爽快感・達成感があるはずなのに、徒労が先に来るのはしんどい。
那須一族の物語は、まだ続きそうです。壇ノ浦でどんな別れが待っているのやら。

狂気に震える義経。平家を滅亡に追い込むほどの狂気が、どんな形で爆発するのか。
やはり、この義経にはついていけないのだよ。

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2022年02月04日

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