あらすじ
親日か反日か。統一か独立か。しばしば二項対立で語られがちな台湾ナショナリズムは、日本と大陸中国、冷戦期とポスト冷戦期、米国のプレゼンスの低下と中国の台頭など、長期的かつ複数の視座で整理すると今なお続く東アジア近代のアポリア(難題)として見えてくる。日本人にとって重要な歴史経験でもある「台湾問題」を、詳細に読み直す。(講談社選書メチエ)
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
デリケートで複雑な台湾、東アジアの歴史について、出来る限り多方面から解き起こそうという内容だと受け止めました。
自分の知識足らずで十分に理解できていないところがあるので、それ以上の評価はできないのですが、全体像を俯瞰するという目的では良い本かと思います。
台湾のことを知ろうとすれば、おのずと日本、中国、東アジア全体を見渡さなくてはなりませんし、冷戦構造、アメリカの存在も抜きにはできません。
冷戦後の東アジア、アメリカに頼らない東アジアのグランドデザインを考えねばならないのだなと思いました。
さらに広く、西洋と東洋の関係性など、今まで疎かった視点も与えてもらったと感じています。