【感想・ネタバレ】ハゲタカ4 グリード(上)のレビュー

あらすじ

リーマンショック直前、鷲津政彦はアメリカ経済を長年牽引した超巨大企業、アメリカン・ドリーム社の奪取を目論んでいた。その行く手に立ちはだかる敵は、圧倒的財力を持つ「市場の守り神」サミュエル・ストラスバーグ。食うか食われるか、日米の国境を越えた死闘が幕を開ける! 「ハゲタカ」シリーズ第四弾!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

感想
鷲津がいよいよアメリカを買い叩く。どうにかなる精神でやってきた米国市場に鉄槌を下すため、米国名門企業の買収に乗り出す。

確かにアメリカは民間企業であっても超法規措置がまかり通るなど複雑怪奇な市場構造だ。2024年現在ではUSスチール買収は、会社を救うために日本企業が行おうとしているが、大統領選挙のために心情に訴えかけた政治案件にしようとしている大統領候補を見てため息しか出ない。

あらすじ
時はアカマ自動車の買収劇の最中。米国でのサブプライムローン問題が噴出し、爆発の時を待っていた。鷲津は市場の神様であるストラスバーグからゴールドバーグ・コールズを救済するようにお願いされていたが、自身が銀行に興味がないのと、GCの社長から毛嫌いされたこともあり、もの別れに終わっていた。

アメリカでいよいよ住宅バブルが崩壊する頃、鷲津はエジソンが設立したアメリカン・ドリーム社に目をつけていた。

いよいよ住宅公社が政府の管理下に入り、リーマンが弾けるかもしれないという夜明けに差し掛かっていた。ストラスバーグは鷲津にADへの干渉を辞めさせようとCGの救済を申しつけたが、鷲津はCGの救済を飯島を使ってUTBに任せてAD取りに動いていた。

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2024年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハゲタカシリーズ第4弾

リーマンショックがモチーフというか、もろにそれか。

サブプライムローン問題の最中に、トーマスエジソンが設立したというアメリカンドリーム社(GEは本編にも出てきているが、アメリカンドリーム社は架空?)を鷲津率いるサムライキャピタルが手中に収めようとたくらむ。

しかし、政権にも影響力があるアメリカの大物投資家 ストラスバーグが横やりをれてくる。

上巻のなかでは一番面白い。

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2019年03月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ


ハゲタカシリーズ第4弾。強欲は善であり、強欲こそがアメリカンドリームの原動力。そんな米国覇権主義にお灸をすえる。サブプライムローン危機をモデルにしたアメリカが舞台。GEがモデルのAD社の買収を巡り、圧倒的財力を持つサミュエルストラスバーグと対峙。リン、堀、サム、飯島をはじめ、新たにアンソニーという右腕になりそうな若手も。暁光新聞の北村とリッキーコンビを絡めたメディア合戦も面白い。エジソン逸話も面白い。集合天才というシステム。有名な名言は、いくら努力しても閃きがなければ何も生まれないという解釈もあるらしい。

低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)を集めて証券化したものが、サブプライムローンのモーゲージ債。これのCDS(クレジットデフォルトスワップ)とは、貸し倒れのリスクを回避するためにかける保険のような金融商品。CDOとは様々な債権やローンなどをミックスした証券化商品。
アメリカでは戦後一度も住宅価格が下がったことがない。
エジソンが遺した言葉。社会が必要とする仕事には必ず後継者が現れる。エジソンは集合天才という発想を築き上げたと言われている。各々の専門分野において突出した才能を集めれば一人の天才をもしのぐ発明が期待できる。GEやアップルのスティーブジョブズなどにも受け継がれているらしい。一人の天才ではなく、チームプレイで画期的商品を創り上げる集合天才のシステムが20世紀の工業化社会を築いた。天才は1%の閃きと99%の努力と言われるが、実は努力が大切という意味ではなく、いくら努力しても閃きがなければ何も生まれないという解釈もあるらしい。自信家だったらしい。
沈黙は金というが、後ろめたいと感じている相手に対してだんまりの効果は絶大。

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2020年08月12日

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