あらすじ
神田川歩美と真野秀雄は、つき合い始めた頃にときどきケンカした。真野の論理と、神田川の感性は、ぶつかり合いながらも共生の道を探っていくが……(表題作)。男と女、宇宙、音楽と文学、伊勢物語……それぞれの登場人物がオーバーラップして展開していく十四編。意欲に満ちた、著者初の書下ろし小説集。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
山崎ナオコーラさんの作品を初めて読んだ。
恐怖の脅迫状とアパートにさわれないが特に印象に残った。
自分も小学生の時に、松本のように一歩引いて「自分は大人の考えを持ってる」と思ってたな〜と昔の感覚が蘇った。
アパートにさわれないは、神田川の恋愛観が年齢に応じて変化した一方で、真野は変わっていなかったということに神田川が気づいてしまい、もう話すことはないだろうと決心するところがラストで伝わってきて良かった。
あと、矢野マユミズの由来を読んで山崎ナオコーラさんはコーラが好きだからこのペンネームにしたのだろうか、と思った。
Posted by ブクログ
【オナコーラじゃないよ、ナオコーラだよ】
ただの嫉妬からの嫌悪だけど、人のセックスをなんちゃらで売れた方の本。僕は底意地が悪いので嫌いな人の本は積極的に読むタイプ。他には嶽本野ばらとか藤沢周とかね。苦手な奴の作品ほど読み込む癖がある。
言い訳や、都合のいい弁解を覗き込む様でもあり、何かキラキラしたものを浜辺で拾った気にもなり、ああ、ああという喜怒哀楽の全てで読めるような作品だった。
作品に罪はない。むしろ作者にも罪はない。僕の心が狭すぎるだけなのだ。わかると頷けば違うといわれ、わからないといえば、少しは知る努力をしてくれといわれそうなそんな作品。