あらすじ
物理学者たちはいかに新しい理論を生み出したのか――実験と理論の融合、電気と磁気の統一、超ミクロの世界、光速と重力場。古典物理学の時代では力学と電磁気学を学び、電気と磁気が統一される前夜に遭遇。現代物理学の時代では量子力学と相対性理論という、光速に近い運動や重力場といった、われわれの想像を超えた領域に引き込まれていきます。(ブルーバックス・2015年4月刊)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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Posted by ブクログ
物理学の歴史を新書版でしかもマンガで著すというものすごく野心的な試みで、さすがに食い足りない部分はありましたが、それでもがんばってなかなかよくまとまっていたように思いました。
特に、天動説から地動説への移行や、古典力学から量子力学・相対性理論への移行のプロセスについては、今まであまり他の本で読んだことがありませんでしたので、非常におもしろかったです。いきなりパラダイムが変わったのではなく、途中経過の葛藤がいろいろとあったことが具体的に描かれていたのは、この本の最大の後見ではないでしょうか。
一方で、マンガとしての「おもしろさ」を出そうとしてなのかはわかりませんが、「アシスタントさん」の謎について「ネタ」として引っ張りまくっていたのは、あまり評価できません。最終ページで一応「謎解き」らしきものはありましたが、正直要らなかったように思います。
ともあれ、マンガで読みやすいのは確かですし、文系で物理学にライトな興味がある人にはいい本ではないでしょうか。