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古びてない青春
携帯もネットも無い時代なので、色々違いはあるけれど、「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」でもありそうな考えは、この頃から始まっていると再認識しました。当時と今のLGBTQ,的な考えは異なるけれど、これぞ原典だと思います。
Posted by ブクログ
清純な中学生になる筈だった私が、この本で一気に今のキャラクターに目覚めました。父親がこっそり隠して読んでいたこの本を目ざとく見つけてあっという間にハマりました。タイトルは凄いですけど、中身は普通の青春小説です!物凄くカッコいいゲイの源ちゃんと、高校に入学する直前の春休みに女子高生の不良のオネーサン3人組に童貞喪失された眼鏡の美少年に囲まれて青春を謳歌するお酒も飲める、煙草も吸っちゃうイケイケギャルの主人公、レナちゃんの物語です・・・ってどこが普通なんだ!!
その他にも一癖も二癖もある愛すべきシュールな登場人物が沢山出てきます。これに出逢わなかったら今の私の人格はありえなかっただろう・・・と思う位に影響を受けました。
それにしても、こんな本、中学生の娘に読ませるおとーさんもどうかと思うよ。(って私が奪い取って行ったんでした・・・)
Posted by ブクログ
40年ほど前の作品のため、芸能人の名前や、言葉の選択に時代を感じたが、人の根幹は変わらないなぁと。
主人公の心の動きに重点をおいた文章の記載方法で、言葉が洪水のように溢れ出していった。
Posted by ブクログ
シリーズ第一弾。
橋本治のデビュー作で、女子高生の「桃尻娘」こと榊原玲奈をはじめ、「無花果少年」磯村薫、「瓜売小僧」木川田源一、「温州蜜柑姫」醒井凉子といった登場人物たちのリアルな語りと思考をトレースした文章でつづられており、著者の奇才っぷりがいかんなく発揮されている作品です。
同時代の風俗をあつかった作品は賞味期限が短いのがつねで、本書も「だってサァ」「ほんとにィ」といった表記と登場人物のキャラクター造形に、ややつらいものを感じてしまうのも事実ではあります。ただし、著者のエッセイでもしばしば語られる発想がゲイの源ちゃんの口から語られたり、高校三年生の文化祭での出来事に著者の実現できなかった夢を見たりといったたのしみかたが可能だと思います。橋本治のファンとしては、やはりおもしろく読むことができました。
なお、続編ではよりいっそうストーリーは過激なものになり、著者独特の思考が随所に示されるようになっていきます。語り口や表記についていけないと感じた若い読者の気持ちは理解できなくもないですが、できれば続編にも手を伸ばしてほしいと、個人的には願っています。