【感想・ネタバレ】世界史の新常識のレビュー

あらすじ

ローマ帝国を滅ぼしたのは難民と格差だった、イスラームはなぜ台頭できたのか、明朝を揺るがした日本の火縄銃、イギリス料理がまずい理由とは──知っているようで知らない世界史のエッセンスを凝縮した一冊。激動の時代を生き抜くには、歴史を学び直す必要がある。世界史の教養をこの新書一冊で身につけることができる!

日本を代表する23人の論者による世界史入門。テーマ別ブックガイドも収録。

カエサル暗殺の理由とは 佐々木毅
なぜ釈迦は仏教を開いたのか 呉智英
ムハマンドのリーダーシップ 山内昌之
モンゴル帝国支配力の秘密 杉山正明
イギリスで産業革命が始まったわけ 中野剛志
ルネサンス期は魔術の最盛期だった 樺山紘一
史上「最も幸せな国」はどこ? 出口治明
世界史から何を学ぶか 野田宣雄 ほか

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Posted by ブクログ

ネタバレ

アメリカの人種差別の項が衝撃。

2025.01.03 読み返し終了。

いろいろ忘れた項もあったが、「世界史の出来事は単独で起きるものはなく、すべて相対的な関係性の中で起きる」「歴史は繰り返す」。

やはり、アメリカの人種差別の項の考察は優れていて非常にためになる。アメリカがよくわかる。人種差別を常に激化させてきた民主党。(本篇ではふれられていないが戦争に突っ込んでいくのも民主党が多い)

学問について質量ともに当時の中世キリスト教世界を圧倒していたイスラム世界。

理論は実験により確かめられるがそれを支えるのが技術の進歩。事象が起きていても観測できなければどうしょうもない。

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2025年01月03日

Posted by ブクログ

雑誌記事の寄せ集めであり、それぞれの記事の深みに差がある。かといっておもしろくないわけでもなく、イギリス料理がなぜまずいかを真面目に考察したりしているので、気晴らしに読むとよい。

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2025年03月22日

Posted by ブクログ

すごい勉強になった!というわけではないけど世界史ってこーゆーもんだよ!って感じで読めて楽しかった。
古代の話とかで勝った側が負けた側の文物を受容していくという話を読んだ時に、単純に勝った負けたではわからない歴史のダイナミックさを感じることができた気がした。

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2024年03月31日

Posted by ブクログ

数年ぶりに読み返したが、世界史本としては広範囲を網羅しつつ、新しい視点を提供してくれる本として重宝できる。高校世界史で学んだ知識が驚くべき方向から繋ぎ合わさる感覚は学び直しの醍醐味だろう。中にはややわかりづらかったり、興味が湧かなかったりする話もあるが、そういった部分を読み飛ばしても十分満足できる一冊であった。

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2021年07月19日

Posted by ブクログ

世界史が好きな方にお勧めしたい本です。
世界史の枠組みについて、考え方を複数提供しています。
個人的には、忘れた頃にもう一度読んでみたいと思います。

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2020年10月09日

Posted by ブクログ

これは、期待通りおもしろかった。

モンゴル帝国はめっちゃダイバーシティが進んでおり、かつ、イスラム商人とかを経由して、あの国はめっちゃ強い、反抗したらやばい、というブランドイメージを世界に吹聴したからこそあの強さを実現できた、とか。

ムハンマドは、厳格な宗教者であったわけではなく、最低限のルールで、細かい戒律違反にはできるだけ目をつぶろうとした、とか。

産業革命でイギリス料理がまずくなった。農民が自分の庭の野菜で豊かな調理をする習慣が、限定的な材料で市販品を使った調理をする習慣に変わらざるをえなかったから、とか。

スターリンの身内大静粛と、ヒトラーのユダヤ人大虐殺との違い。スターリンは内側の敵を作り出して国を統制し、ヒトラーは民衆と結びつき外の敵を持つことで国を統制した。とか。

日本は銃を使って戦争したが、なぜ中国で鉄砲を活用できなかったのか?
技術がなかったから、軍の成り立ち上、希少な技術を国として承継できなかったから、と。

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2020年09月05日

Posted by ブクログ

出口治明さんをはじめとする歴史家のひとたちが、古代ローマや中国、ヨーロッパなどの国々の歴史について触れる。

ゲルマン民族の大移動の様に、ひとの移動によって国が滅び、生まれ変わる。ヨーロッパよりもペルシャ文化が栄えた時代もある。それぞれの文化が影響しあうことで世界は発展していく。鎖国以前の日本は、戦国時代ということもあり世界でも有数の軍事大国であり、経済も発展していた。しかし、鎖国後は世界の変化についていけずに、その地位を落とすことになったとか。

グローバル経済が常に正しいとは思わないけれど、好き嫌いに関わらず、これだけネットが物理的にも仮想的にも発達した以上、逃れることは出来ないのだろうと思います。

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2019年04月24日

Posted by ブクログ

学者、著名人のダイジェスト版というべき内容。

著者毎の作品や論文を一冊づつ読むと途方もない時間とお金を浪費するが、この一冊でお買い得な作品。
教科書では触れない新しい視野を与えてくれる。

ただ、著者毎に読みやすさや専門性に濃淡があるのは編集本ならではの問題がある。
後、海外の人の文章も欲しかった

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2019年04月13日

Posted by ブクログ

オムニバスで世界史の新常識を取り上げるという企画。当然、成功している部分(面白い部分)もあれば、「ん?」となる部分もある。個人的にはやはり近現代のパートが興味深いが、中世末、近世初頭の話では柳谷晃先生の「戦争と疫病がニュートン、ライプニッツを生んだ」のローマ教会の対応が実に面白い。理論モデルがあって、それが実証(反証)され、モデル・チェンジがおこなわれるというプロセスの重要性が歴史の大きな曲がり角で非常に重要な役割を果たしていた。

近代では、中野剛志氏の「保護貿易が産み出した産業資本主義」(pp.168-181)、竹森俊平先生の「世界大戦の負債が起こした大恐慌」(pp.208-221)や福田和也先生の「独裁の秘術 ヒトラー、スターリン、毛沢東」(pp.222-234)、そして渡辺想樹先生の「共和党対民主党 日本人が知らないアメリカ史」(pp.235-250)が面白かった。

竹森先生は井上準之助が緊縮をおこない旧平価で金解禁をおこなった理由としてかつては「清算主義」を自分も考えていたが、そうではないだろうと、外資導入のための金解禁論を強調されていたが、その説は一周回って元に戻った議論ではないだろうか。まぁ、「清算主義」はどちらかというと井上よりも浜口の考え方であろうとは思うが。

川北稔先生のグローバル・ヒストリーに関するブックガイドは、簡にして要を得ていて流石。ポメランツ批判はお約束。これは梶谷さんの中国経済史のブックガイドでも同様。

歴史の教訓は、楽観論の出口さん、悲観論の野口さんの2篇。どちらもそれなりに傾聴すべき内容だ。

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2020年09月19日

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