あらすじ
全米100万部突破!第一次大戦下、暗躍した伝説の女スパイ。実話に基づく傑作歴史ミステリー。
NYタイムズ、USAトゥデイ・ベストセラー!
ヒストリカル・フィクション部門第1位!――『The Globe and Mail』紙
ベスト・ブック・オブ・ザ・イヤー!――〈ナショナル・パブリック・ラジオ〉、〈BookBub〉
2017年ベスト・ブック!――〈Girly Book Club〉
1947年、戦争中に行方不明になったいとこを探すシャーリーは、ロンドンの薄汚れた住宅を訪ねる。現れたのは酔いどれの中年女。潰れた指で拳銃を振り回すその女、イヴは元スパイだった――。第一次大戦中、若きイヴは無垢な容姿と度胸を買われ、ドイツ占領下のフランス北部へ潜入する。そこでは凄腕のスパイ“アリス”が無数の情報源を統括していた。語られる壮絶な真実とは? 傑作長編!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ケイト・クインの本邦初訳、歴史ミステリ。現在まで本作を含め4作品出版されている(全てハーパーBOOKS)。
二人の女性が主人公。
第二次世界大戦後、ある目的のために母親とスイスに向かう途中、密かに行方不明のいとこを探す決意をするシャーリー。
第一次世界大戦中、アリスネットワークと呼ばれるスパイ組織に配属となったイヴ。
戦後と戦中の二人の人生が交わった時、意外な敵が見えてきて。。。
名作。600ページ以上で非常に分厚いが、苦にならないほど引き込まれる作品だった。
イブ視点の戦中の場面は重苦しくハラハラさせられる一方、中盤以降のシャーリーとイブ、イブに雇われているフィンのロードノベル感も良く。
文句なしのラストで、大満足の作品。
あえて言うなら、邦題の「戦場のアリス」はかっこいいんだが、作中に出てくる「アリス」にそこまでスポットライトが当たることはなく(凄く大事なポジションではあるが。。。)。アリスネットワークのスパイたちってことなんだろうけど、若干伝わり辛かったかなぁ。
なんとなく最近ご無沙汰のケイト・モートンの作風に近くて、大歓喜でした。