【感想・ネタバレ】無意識の構造 改版のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月28日

ユング派心理学の入門書。
・無意識と自我、自己
・夢分析の様々な実例
・アニマとアニムス
・自己の象徴としての曼荼羅

★母性を否定する女性はしばしばエロスに圧倒されてしまい次々と異なる男性と関係を持つ傾向にある
★孤独は人格変化の糸口になることが多い
★その女性のアニムス像を夫に投影出来ぬ時、
...続きを読むニムスに対する期待はその女性の子供に向けられる→教育ママの誕生

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月04日

日本に箱庭療法を広めたユング派の第一人者、河合隼雄による著書。分析心理学について解説している。
最初は夢分析などを行う分析心理学に対して胡散臭いと思っていたが、本書を読んで印象が変わった。
人間本来の性質に出来るだけ近づいていこうという態度が非常に共感が持てるものだった。
具体例を見てもあまりパッと...続きを読む想像しやすいものではないものもあったため時代を感じたが、それも含めて考える材料として格好の本であった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年08月11日

河合先生の本は、進んで読ませて頂いており、何冊か読ませていただいたが、今回の本は少々難しかった。

「あとがき」で、「本書ではやはり、はじめの部分はどうしても入門的なことを書かねばならないが、後の方にはすこし深い、思い切ったことも述べることにして、筆をとった」と書かれており、理解不足もやむをえないか...続きを読むと、少し救われた気分だ(笑)。

作家・随筆家としての河合先生ではなく、日本を代表するユング派の心理療法家としての本気が、なるべく初心者にも理解できるように書き下ろされたものであり、内容的には一般人読者にはハードルの高いものだと思う。

しかしながら、ユング派の心理療法(見る夢を解釈して、無意識の状態を知り、治療に生かしていく)について、少しでも覗いてみたいと思い手に取ってみた。

フロイトもユングもともに「無意識の世界」の研究を進めたが、簡単に言えば無意識のとらえ方の違いから袂を分かつことになったようだ。本書の著者・河合隼雄先生は、そのユングの考え方を支持されている。

本書は、ユングの理論の中で、コンプレックスとはどのようなものか、自我とは何か、無意識から現れるイメージやシンボルとは何か、無意識の深層に潜む、グレート・マザー、元型、影について、ペルソナとアニマ(アニムス)の関係について説明されている。

「夢は、無意識層から意識へと送られてくるメッセージ」と言うことで、本書の中でも数多くの夢の解釈事例が掲載されており、その解釈を通じて上記の概念について説明されている。

正直のところ、夢の解釈については、プロの心理療法家の領域であり、素人が分かろうはずはない。

夢の解釈を理解することより、人の心が病んだり、回復したりすることにちゃんとした理屈があるのだということや、それを知らずに間違った行動をとることがいかに危険であるかを知ることに、本書を読む意味があると思った。

我々が普通にわかる「意識」層。
その「意識」層に影響を与える「無意識」の構造を知ることが大事。そこには我々が知らない重要なメカニズムがあるということを知るだけでも大きな意味があると思う。

最終部分に、ユングが自身の体を使って自身の理論の実証実験を行うような場面が書かれている。凄まじい格闘の末に成果が得られたようだが、それはユングの自伝などに記載されているとのことだ。

ユングが最終的に至ったのは、自身の考える「無意識」の構造との共通点が、古代の東洋哲学に見られるということであったようだ。

「ユング心理学と仏教」という河合先生の別の著書もあるようでそちらの本も非常に興味深い。

ふだん我々が何気に見てる夢・・・これには、自分自身の心の状態が確実に反映されている。夢は大事なメッセージだ。

本書によれば人は一夜に5本立てくらいの夢をみているという。なのに朝思い出せない(涙)。そして、思い出せたとしても、その夢の解釈は素人ではやらないほうがよさそうである。

0

「学術・語学」ランキング