【感想・ネタバレ】国際政治 改版 恐怖と希望のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年04月13日

1966年に書かれた国際政治についての入門的書籍
平易なことばで冷戦下における軍備のありようと
平和の実現へのとるべき方策が解説されている
2度の大戦を経て勢力均衡から自由貿易という形に
理想の平和は移行したが
自由貿易という概念が隅々まで行き渡ることで
自動的に平和が達成されるわけではないことは
...続きを読む本書が書かれ半世紀を経て
いよいよ庶民にも明らかになっている
どこの誰もが同等の情報を得られるようになっても
経済と民族の制約から諸国民が自由であることは
かぎりなく難しい
現在の全ての軍事的な戦いの原因は
あるいは企業単位の枠組みを超えた争いのすべては
無能な責任者や宗教や経済的利益のせいなのだろうか
核による抑止力は前提として
国際社会からの孤立だけが
国際政治における互いの利益均衡のための手段なのか
全体利益の最大化のため
どこまで自分自身の少なくない損害に目をつぶるか
お上の判断にふんいきで乗るのでなく
無名のいち庶民であっても目先の正義にとらわれず
よりよき「正しい」判断をかさねること
まず「正しさ」について判断しようとすることが
遠大な道の先に軍事的争いのない状態という
おおむね全員の理想とする目標に近づくこととなる

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Posted by ブクログ 2018年07月13日

「国際政治論」の参考文献。
1966年の初版発行から52年を経た今も、大学で参考文献に指定される名著。

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Posted by ブクログ 2021年01月21日

国際政治学の権威である高坂先生の著書。国際政治の入門としては最適の本であろう。国際政治において最大のテーマである平和について既存の理論等の歴史を概観して、高坂先生の考えを知ることができた。

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Posted by ブクログ 2019年10月06日

高坂正堯 「国際政治」国際政治から 世界平和を考察した名著。


著者のスタンスは「今は出来る事をしながら、いつかは出来るようになる事を希望する」というもの。国家間の力、利害、正義の関係から平和の問題を捉えている。哲学者、文学者、科学者が語る世界平和との違いは 「国家は 力の体系であり、利益の体系で...続きを読むもある。各国家の利益を抜きに平和は語れない」ということ。


著者の言葉は信頼できる


国家は 力の体系であり、利益の体系であり、価値の体系である〜国家間の関係は これらが 絡み合った複雑な関係である
*国家は単なる力の単位ではない〜世界連邦は 国家が力の単位であり、国際政治が力の単位が並立する場所なら 正しいが
*日本と外国を分けているのは〜言語や習慣に体現された行動基準と価値体系の相違→日本と外国では常識が違う

リップマンが語った第二大戦後の世界「われわれは〜戦争と平和の中間〜戦っても勝負のつかない戦争 と 実現されない平和 の中間に生きていく」は 印象的

力による平和が〜恐怖の均衡(恐怖による平和)を意味
*信頼や善意に基づかなくても軍備の使用を減らせる→軍備の使用が相互の損失であることがはっきりすればよい
*対立する国の間にコミュニケーションの成立が必要

ルソー「エミール」の有名な言葉「子供の泣き声は〜願いから命令に変化し終には服従を要求する」に国家間の相互依存の危険性を見出している点に驚いた

国連は 紛争を解決することはできないが、武力衝突を遅らせ〜拡大を阻止するため中立化し 局地化できる

平和な国家
*独立を守るだけの力を持ってなくてはならない
*軍備によって国家が軍国主義化してはならない
*軍備を規制することができなくてはならない
*経済的に、他国に支配される国家、他国を支配する国家は平和な国家ではない
*国家の権力は制約されなければならない
*言論の自由の欠如、多数の専制など 国家権力の制約を困難にするものは退けられなければならない

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Posted by ブクログ 2018年03月27日

P27〜28
勢力均衡は「自国に有利な均衡であってはじめて安心する」
→均衡が保たれるのはより有利な立場にあるものがその立場を濫用して有利さを優越に変えようとせず、不利な立場にあるものがあえて挑戦しないという場合にほぼ限られるのである。
イギリスの原子物理学者ブラケットの「道徳的不均衡」

P82 ...続きを読む
ドイツの優れた経済学者かつ民族主義者であるリスト(1789〜1846)は、国家は統一と独立をまず重んじなければならない。それなくしては、国民個人の安全も福祉も進歩も文化もありえないからである。そして、この目的を達成するためには、国家の生産力を多くの側面において発達させることが必要であると論じた。
→自由貿易よりも保護主義による国内の生産力を多方面に発展させることを目指した。

P83
アダム・スミス(1723〜1790)
「隣国の富は、戦争もしくは政略上の交渉においてはわが国に危険を与えるけれども、通商貿易においては利益を与えるのである。」国富論
→富の二面性


終わり方も非常に良い、良書だった。
われわれは懐疑的にならざるを得ないが、絶望してはならない。それは医師と外交官と、そして人間のつとめなのである。

こうした書籍は、平和への答えを教えてくれるわけではない。
しかし、平和に向けた先人達のたゆまぬ努力を振り返らせ、ともすればその複雑さゆえに絶望して単純な二元論で処理しがちな国際情勢に対し、粘り強くそして謙虚に向き合わなければならないことを教えてくれる。

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Posted by ブクログ 2017年12月21日

平和と権力争いは同時に発生するもの。平和実現の中で権力争いは起こる。
国際政治で重視すべきことの一つの世論がある。

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Posted by ブクログ 2018年04月23日

国際政治の基本的な視座を学べる。

理想論ではなく地に足ついた国際政治論。これを読むだけでニュースとかの見方が変わるかな。

軍事・経済・国際機関の3つに分けて、国際政治を紐解く。

軍事に関しては、力による支配も、完全なる軍備放棄も不可能。

経済に関しては、軍事並みに重要なアクターであり、かつそ...続きを読むれが暴走しないように取り組む必要がある。

国際機関に関しては、過度な期待は禁物で、あくまで権威による支配の状態が続きやすい。結局は各国家の動向で平和が実現される。

結局国際政治は、今できることをやりながら、すぐにはできないことをできると信じることが大切というのは確かにと思った。

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