あらすじ
その暴れっぷりから“ごじゃもん”と恐れられた竹中武。実兄の四代目山口組・竹中正久組長がヒットマンの銃弾に倒れると、仇討ちのために一和会へ猛烈な報復戦を展開する。だが、敵将の首にこだわる武は、いつしか山一抗争の決着を急ぐ執行部と対立。ついには山口組を離脱する。巨大組織の猛攻を受けながらも、自身の信念を貫いた──。最後の極道と称された侠(おとこ)の生涯を描いた実録ノベル!
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Posted by ブクログ
暴力団は押し並べて、社会のクズだ。が、なかには、砂浜で探す一粒の金砂のように、本物の侠がいたことは事実であろう。本書を読めば、それがよくわかる。
現代にこのような侠たちが実在したことは、奇蹟ともいえる事象かもしれない。
奇蹟が素晴らしいのは、それが人知を超えた天祐であるからではない。奇蹟は、それが稀に起こるから素晴らしいのだ。だからこそ、人は任侠に惹かれるのであろう。
解説の文章が「任侠」というものに対する認識を見事に語っていると思ったので、そのまま引用。
奇蹟だからこそ、この上ない魅力があるんでしょうな。フィクションの中にしかいないと思っていたけどなぁ。