あらすじ
ヤングケアラーとは、家族の介護を行う一八歳未満の子どもを指す。超高齢社会を迎え、介護を担う若い層も増えているが、その影響は彼らの学業や日常生活にも及んでいる。本書はヤングケアラーの現状について、調査データ、当事者の声、海外の事例、現在の取り組みを紹介。周囲に相談できず孤立したり、進路の選択を左右されたりする状況といかに向き合うべきかを考える。人口減少時代の家族のあり方とケアの今後を問う一冊。
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Posted by ブクログ
去年の24時間テレビのドラマを見て知った「ヤングケアラー」の存在。
学校に遅刻せずに来て、宿題をやって、テスト勉強をしていい点数を取る事が正解とされていて、それができないと困った子として見られてしまうことがほとんどの現在の日本社会。
今まで自分も、そういった事ができていない子にはあまり良い印象を抱いていなかった。だけど結構多くの子供が、ヤングケアラーであるがために頑張っても勉強する時間が取れない、平等な機会を与えられていないということを知って衝撃だった。
まだ学生である自分にできる事はきっと話を聞くくらいだけど、しっかり理解をして思いやってあげるだけでもヤングケアラーにとっては心が軽くなるかもしれない。周りに気を配って、見えない事情を見えるように目を凝らしてこれから生活しようと思うきっかけとなった。
Posted by ブクログ
高齢化や高齢出産や非正規共働き低賃金長時間労働等々…で祖父母の介護を担う子どもが増えてるのかな?と思って読んでみたら、教員へのアンケートによると、子どもがケアしている相手は祖父母という場合もあるけど、それよりも父母やきょうだいという場合が多いらしい。(お金のない高齢者はこれから増えそうだから祖父母の割合がこれから増えそうな感じはするかも。?)
特に、ひとり親家庭で親がケアを必要とする状態になると、子どもがケアを担う状況が生まれやすいみたい。
Posted by ブクログ
そうか、私もヤングケアラーだったんだな。そういう意識がなかったし、言えない感じは今から思ってもある。そうだよねえ。日本ケアラー連盟。
Posted by ブクログ
「ヤングケアラー」という言葉を知ったのは、最近のことです。恥ずかしながら、それまで家族の介護、世話をする子どもや若者がいることを知りませんでした。
ヤングケアラー当事者のなかにも、自身と同じように家族の介護、世話をしている子どもや若者がいることを知らないでいる人も多いといいます。
だとしたら、ヤングケアラーの実像を知らない人もヤングケアラーの当事者もヤングケアラーの抱える問題についての知識を深める必要があると思いました。
しかしながら、幼いヤングケアラーの場合「ヤングケアラー」という意味を知ってしまったら、余計につらくなってしまう可能性があるから、ある程度成長するまで、むやみに説明しない方がいいという考え方もあるそうです。
なかなか繊細な問題だと感じました。