【感想・ネタバレ】全国マン・チン分布考(インターナショナル新書)のレビュー

あらすじ

誰もなし得なかった空前絶後の画期的大研究! 女陰語はなぜ大っぴらに口にできないのか? 学術的にも高い評価を得たベストセラー『全国アホ・バカ分布考』の著者が、全国市町村への膨大なアンケートに基づき女陰・男根語の方言分布図を作成。言語地理学で丹念に読み解き、古文書、春画などをつぶさにあたる。そして至った驚くべき結論とは。一気読み必至の面白さ! 放送禁止用語に阻まれた『探偵!ナイトスクープ』の幻の企画が書籍で実現! カラー版女陰・男根方言全国分布図付き。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

興味本位で読んでみたが、実に学術的に素晴らしい仕事で、圧倒されることになった。各地の方言を採取しそれが京を中心に同心円状に分布している事を示すことによって、元々時代ごとの御所や宮中での高貴な女房言葉だった可能性を論じている。この論考は調査結果と数多くの文献をベースにしているので説得力がある。
また、広く流布されているマラの梵語説は、実は証拠を見出せず、それらを無批判に取り入れている言語学・民俗学の有名人にも容赦なく批判を浴びせている。このような分野をあまり真剣に論ずるつもりがなかったのだろうと!
最後は筆者の夢想による大円団が描かれるが、人によっては余計と感じる向きもあるようだ。ただ、私はこれで、この著者がTVの世界出身であった事を思い出させるのである。

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2021年05月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2018/10/6 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2020/3/23〜4/4

探偵ナイトスクープ発で絶賛された、「アホ・バカ分布考」の仕掛け人、松本修氏の眼の眩む様な努力の結晶の第二弾。男女性器の呼び方もみごとな周圏を描いていたことには驚かないが、その呼び名のルーツを探る氏の執念に脱帽。素晴らしいお仕事。

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2020年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これも『全国アホ・バカ分布考』のように、ある視聴者からのハガキが元だった。ただし、女陰・男根語は放送禁止用語であるため、テレビでは取り上げることができなかった。

「アホ・バカ」と違って、話はスピーディーに進んで行く。ただし、実際にかけた時間は23年!

今回は、もう調査方法は確立されているし、大学の先生方の知り合いも増えた、一次史料もすぐに取り寄せる。すっかり在野の学者としての風格が見える。

もちろんこれらの語も周圏分布を示した。ただ、アホ・バカと違って、一種タブーのような扱いを受けた語であるため、また違った苦労がつきまとう。数ある辞書も詳細に事欠き、ついには広辞苑を始めとする辞書の間違いをも指摘することになる。

ここでも著者の執念である。そもそも新たな命が生まれ出る箇所が禍々しい言葉を語源とするはずがない!そこから、広く認知されていた語源について、徹底的に疑い、調べ尽くしていくのだ。

調べるうちに、女陰・男根語がタブーとされ卑猥な印象を持つようになったのは、極々最近の話であることも分かってくる。

最後には、当初調査依頼をしてくれた視聴者に直接会って周圏地図をプレゼントする。
京都では仕上げの会を催す。
そこから、著者の大いなる想像力が花開き、、、と言う大団円。

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2023年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

<目次>
第1章  東京での「おまん」の衝撃
第2章  「虎屋」の饅頭へのあこがれ
第3章  「チャンベ」「オメコ」らの愛すべき素性
第4章  女性の心に生きる「オソソ」
第5章  琉球に旅した『古事記』の言葉
第6章  「チンポ」にたどり着くまで
第7章  「マラ」と南方熊楠
第8章  女陰語の将
第9章  今までの「おまんこ」研究
第10章  「まん」を生きる人生
結びの章  花咲く京の春の大団円

<内容>
『全国アホ・バカ分布考』で有名になったTVプロデューサー(「探偵!ナイトスクープ」が有名)。最初に載っている女陰・男根全国分布図が秀逸。そして本文を読むと、この女陰・男根語をきちんと研究した学者がいないことに驚く。言語学者の中には、いまだにタブー視されている様子なのにさらに驚く。論文とエッセイの中間の形式なのもわかりやすい(時々筆が滑り、脱線するところもいい)。分厚い本(新書版で356ページ)だが、いっきに読める。

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2018年10月30日

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