あらすじ
グーグル、ゴールドマンサックスをはじめ、世界の名だたる企業はなぜ、マインドフルネスを導入しているのか。そのメリットとデメリットは? EQ・EI提唱者ダニエル・ゴールマン、マインドフルネスの母エレン・ランガーら世界の名だたる執筆陣による、多角的な論文や記事が、この1冊で気軽に読める
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Posted by ブクログ
マインドフルネス=瞑想ではない。まずは、マインドフルネスの状態、反対にマインドレスの状態にあるとはどいう状態なのか。自身の捉えている状態は、水が静かにピンと澄んだ状態にあるということ。マインドレスな状態とは、雑念がいっぱい、解決できない検討事項があり、悶々としている状態。マインドフルネスを手段として捉えている論文と、マインドフルネスを目的として捉えている論文があることに気がつく。マインドルフネスの感覚がない人にとっては、おそらくどっちかに決めたいんだろうと思う。日本人の多くに備わっている感覚とは、マインドフルネスそのものであって、自省、またはセルフコンパッションと表現される自己を慈しむ心、そして無になることの意味を知っていることである。無の境地という言葉もあるが、海外では全く理解されない。ある意味で薄い理解ではあるが、悩みのない状態とか、何も考えていない状態を指す。日本人がマインドフルネスに興味を持たない理由がそこにある。Googleやゴールドマンは、雑念でいっぱいすぎるのでなんとか軽減したいという思いなはずだ。だが、トヨタもパナも、商社でさえも、マインドフルネスを会社で動員することはない。当たり前なんだろうけども。自分の時間を確保して、音楽の中に身を委ねたり、自然の中で自然と一体感を持ってみたり、温泉に浸かってみたり、全てが日本人にとってのマインドフルネスである。メンタルヘルス管理のようなレベル感で捉えていると勘違いするこのマインドフルネスについては、海外で戦う上での自身の優位性を認識しておくことが大事。まずは、内省を行い、自分を客観的に、深く息をしてから見てみると、自分が何かの一部であること、悩んでいたことがとるに足らないことなどに気付かされる。