あらすじ
現場力シリーズの著者が書き下ろす、本邦初の本格的プレミアム論。「プレミアム」が乱発される現在、その定義から消費動向、海外企業に席巻される理由や対策まで事例を豊富に解説する。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
なぜ日本でプレミアムブランドがうまく成長しないのか。現状の規模を追い求める生産スタイルでは、なかなか難しい。日本には中産階級が多いことにも起因するだろうが、日本にも成功している老舗等を参考に、今後の成長に期待したい。おもしろかった。
Posted by ブクログ
はっきりいって経営戦略や富裕層マーケティングを勉強する人にとってかなりおススメの本。
まず内容は簡単ではないが、とても読みやすく、理解しやすい。
またコンサルタントの考え方も学ぶことができます。
Posted by ブクログ
機能的価値を満たすだけではなく、情緒的な価値を満たす商品がこれからは必要。
これは花王の社長も同意見。
具体的な製品で言えば、
エルメスの「バーキン」、サントリーの「プレミアムモルツ」などで、
その商品に独創的なストーリーがあることが重要。
消費者はストーリーを求めている。
経済的豊かさが高いだけでは、プレミアムではなくLuxury:単なる贅沢品。
プレミアム市場とは、
経済的豊かさを備えつつ、消費者の欲望の質が高いことが条件となって形成されるもの。
昔から日本人には根拠のない海外信仰があるにせよ、
いつまでも海外ブランドにプレミアムを牛耳られているわけにはいかない。
Posted by ブクログ
最近、プレミアムという言葉は非常によく使われている。
なぜそんなにプレミアムが叫ばれるのか?
日本の消費構造にはどんな変化が起きているのか?
プレミアム、それは機能的価値と情緒的価値の融合したものだ。
日本は機能的価値という点ではおそらく世界でトップを走っているだろう。
でも日本ではプレミアムと呼ばれるものが欧州ほどない。
それは情緒的価値といったものを打ち出せていないからだ。情緒的価値って一体なんだろう?
それはそのものができるまでの歴史であり、ストーリーと呼ばれるものではないだろうか?よいものを作れば売れるからはもう脱却しなければいけない。
マーケティングではなく作り手(個)がよいと思う主観を育てる風土も必要だ。
日本がプレミアムを創造するために必要な3つのパラダイムシフト、8つの原則、5つの施策などプレミアムについの分析がよくなされていると思った。
最終章には日本発のプレミアムブランドについて書かれている。やはり普通の企業とは一味違う。
Posted by ブクログ
2007
今市場・街にはプレミアムが溢れていると。
レクサスだとかモルツだとか。
日本人の思考からして
普段使うもの→日本製
高価なもの=プレミアム→外国製
になってしまっている。
そのため、日本企業がプレミアムの市場で
活躍できていない。
当初のレクサスは典型的な失敗例。
モルツは完全なる成功例。
じゃあどうするか。
プレミアムに対する戦略を使っていこうと、
ローランドベルガーの遠藤さんはおっしゃってます。
そもそもレクサスとモルツの戦略のちがいはどこに
あったのか。
日本企業がすべきこととは。
プレミアムという商品の原則とは。
・・・。んな感じ。
問題意識から現状分析、問題点把握、仮説構築、
政策提言というような流れがわかりやすかった。
巻末にはプレミアムの市場で成功した企業の
例がのってて面白かった。
ホントさらっとよめるのでオススメ。
Posted by ブクログ
ライフサイクルにおける
導入ステージ、成長ステージにおいて
どう集中あるいは差別化するか、という観点において
プレミアムというのは、ひとつの解なのかな、と思った。
Posted by ブクログ
外資コンサルの会長が記した一冊。「プレミアム商品戦略はどう行っていくべきか?」について、過去のケース、現状分析、方法論までを一冊にまとめてある。特に第4章の日本でなぜプレミアムブランド(グッチ、ポルシェなど)が育たないのか、は必読。 チャートや表も多く分かりやすい。
Posted by ブクログ
とても読みやすい。っというか3時間で読めます。ブランド・商品のストーリー作りがいかに大切かを懇切丁寧に書き上げた本。マーケティング関連で軽く読みたい人にお薦め。
Posted by ブクログ
プレミアムとは、高い機能性と深いストーリー性を持つかつ価格設定がわざと高めに設定されている商品やサービスにつけられる代名詞だ。
フラッグシップを持ち、マーケット全体を牽引する。
プレミアム戦略とは、ポーターの差別化戦略とコスト優位戦略の中間やや上を行く戦略と書いてあった。
日本にプレミアムはない、らしい。
たしかに今の日本だとプレミアムって言ったらプレミアムモルツだもんね。笑
ラグジュアリーでも、高級、でもなく「プレミアム」
プレミアムにすると価格設定が高めに出来て、そのマーケット自体の価格引き上げにも結びつくということがなんとなく予感できた。
なんでもかんでもプレミアムにするわけにはいかないが、今後更に流行るんじゃないかな。
ただの事例紹介でなく、表面の消費者のニーズの話だけでもないので、
いい本だと思います。
それにしては参考文献が浅い感じもしますが。。
Posted by ブクログ
『キャッチコピー』ではなく『戦略』としてのプレミアムを、の意味がわかった。
広告代理店任せではなく、本当のプレミアム作りはその送り手(企業)の強い意志と努力が必要ってわけですね。
プレミアムの本質の解説自体は、体系だって読むとなるほどと思わせるものの、マーケティング周辺のお仕事をしている人にとっては当たり前の話だった。ま、それが自社で意識されて商品・サービスの投入が図られているかは別として。
フラッグシップモデル不在のまま市場参入してしまったレクサスの事例は、同じ日本企業としてありえる話であるだけに、お偉い人たちだけでなく社内で声の大きな人たちに読ませてあげたい気持ちにさせる話ですね。
Posted by ブクログ
まぁ、いまさらという感がなきにしもあらず。『プレミアム』=『機能的価値』+『情緒的価値』というのも、なんら新しいことはない。ただ、読みやすく簡潔にまとめられていて、その点は入門書としてはOKか。本書にも書かれているが、プレミアム商品・ブランドが欧州発に多く、日本発が少ないことには忸怩たる思いを改めてする人も多いかも。
Posted by ブクログ
私が江戸時代に生きていた訳ではないけれど、江戸時代には無茶苦茶な豪商が存在して、豪商だからこその暮らしをし、文化を牽引していた。まさにプレミアムな世界は江戸時代に存在した。身の回りの小道具から芸術品、着物のこだわり。そんなところにプレミアムがあった。
きっと消えた訳ではないけれど、ある時期から海外ブランドでしかプレミアムは感じにくくなった。暮らし方が変わったからだろう。ならば、それに合わせてプレミアムも作れるはずではないだろうか。
仕事絡みで読んだのだけれど、プレミアム戦略について極めて判りやすく書かれている。
プレミアム市場が改めて形成されてきた。これは私の実感でも確かだ(別に自分がそこに属している訳ではない、残念ながら)。そんなことは銀座の高級腕時計の専門店で売れていく時計の値段と数を見ていればわかる。そんな日本になったのだ。
ここで、様々なメーカーは気づかねばいけない。手作りができるだけの知識と文化に対する見識を開発担当者たちが持っているだろうか。そうした人材を持たない限り、この市場に乗り出すのは極めて危険だ。
Posted by ブクログ
成熟消費社会のキーワード「プレミアム」
「中」のマーケットが多くを占めている日本におけるあたらなる戦略。
【気になったところまとめ】
・「隣の人が買うから買う」のではなく、「自分が欲しいものは何か」「自分に会っているものは何か」を考えたうえで選択消費をする
・高級品は決して高額品とは限らない。比較的単価の低い商品であれば、富裕層でなくても自分の「こだわり」にもとづいた商品の選択は可能である。
・3つのパラダイムシフト。1.マス発想を否定する。(たくさん売ろうとしない)2.カスタマーでなくファンを作る。3.マーケティングではなくストリーディング
Posted by ブクログ
ローランドベルガー会長による著作。
ブランド論としては、特に新しいものはなくアーカーなどによって提示された理論を、わかりやすく書き直したものという感じ。日本企業がプレミアム市場において存在感が無いという指摘とともに、そんな中で挑戦する日本企業の事例を巻末にいくつか挙げている。
・プレムアムかどうかは作り手が決めるものではなく、あくまで顧客が決めるものである。
・プレミアムに必要なものはロゴではなくストーリーである。
・伝統とは革新の連続である。by虎屋17代目
・プレミアムは消費者の「経済的豊かさ」に「欲望の質」が加わることによって形成されていく。
・バブル期にもブランド市場が大きく拡大したが、今との違いは、商品選択の基準が他人の尺度ではなく自分に合うかどうか、自分がどう使うかということにシフトしていることである。
Posted by ブクログ
■大前提:社会の成熟化に伴い、大量生産・大量消費の経済から、プレミアムなスマートな消費へと変化した。
■プレミアムとは
・「プレミアム」とはプラスαの価値。プラスαの価値は「機能的価値」「情緒的価値」の2つから構成される。
①機能的価値
・消費者が商品やサービスから享受する本来的な価値の部分。
→作り手の主観から生まれる、レベルの違う上質感を提供しなければならない。
②情緒的価値
・その商品を手にすることによる精神的な満足、オーナーとしての誇り、作り手に対する共感などの部分。
→ストーリーを紡ぎ、共感してもらうことが必須。
■価格
・作り手の論理で決定すべきもの
・フラッグシップモデルで頂点価格を決める。
→フラッグシップというスーパープレミアムがあるからこそ、手ごろなプレミアムの価格帯の値付けが可能になる。
■戦略を考える上での前提
プレミアムというのは差別化戦略ではなく、「プレミアム・ニッチ」という隙間を狙う集中戦略。
ニッチ戦略を成立させるための3つの要素は以下。
①たくさん売ろうとしない:販売チャネルは限定する
②「カスタマー」ではなく「ファン」を作る:作り手の主観を受け入れてくれる人(ファン)を作る
③「マーケティング」ではなく「ストーリーテリング」
■戦略の8つの原則
以下の要素を外さない
①「作り手の主観」こそがプレミアムの命
②常に「モダン」であり続けること(原点は残しつつ進化を続ける)
③派手な広告・宣伝はしない(本物は派手な宣伝をしなくても、わかる人にはわかる)
④飢餓感・枯渇感を醸成する(大衆化せず、希少化する)
⑤安易な拡張は行わない(下手に中価格のブランド展開をしない)
⑥チャネルを絞り込む
⑦細部にこだわる(例えば包装、店舗のデザイン、店員の制服など、顧客の目に触れる全てにおいても、一貫性と完璧性を追求すべき)
⑧グローバルを目指す
Posted by ブクログ
高級品と低価格帯の商品が売れ、中間価格帯の商品が苦戦。その原因は、格差社会が進んだことではなく、同じ消費者でもこだわる消費とこだわらない消費への二極化が進んでいるためである。
商品平均単価と商品グレードでセグメンテーションしたときに、自動車・宝石などの高平均単価の高グレードでは欧州勢が圧勝しているが、中~小の平均単価の高グレードでは、プレミアムモルツ、TSUBAKIなどの製品が出てきている。
単にプレミアムなだけではなく、アイデンティティ・プレミアムが重要で、そのためには高価、希少、選別の3要素が必要。マーケティングよりもストーリー・テリングが重要となる。
8つの原則
・「作り手の主観」こそがプレミアムの命
・常に「モダン」であり続ける
・派手な広告・宣伝はしない
・飢餓感・枯渇感を醸成する
・安易な拡張は行わない
・販路を絞り込む
・細部にこだわる
・グローバルを目指す
Posted by ブクログ
プレミアム・モルツだったりレクサスだったり、プレミアム流行りの風潮を解析しつつ、実態とマーケティング理論を組み合わせたのかな、という一冊。
本の作り方が上手ですね、と揶揄したくなるが、期待を裏切らないほどに独自の考察もあれば意外な真実もある…ものの、概ね結果論に毛が生えた感じで終わってしまっているのが残念。
で、どうすればよいのか?は、コンサルティングのお仕事をしている以上、1000円そこらの本には書けないですよねぇ。
Posted by ブクログ
プレミアムという言葉は自分も大好きでついつい買ってしまう。
プレミアムは「機能的価値」と「情緒的価値」から生まれるもので、この目に見えない「情緒的価値」が非常に重要。(この本では「機能的価値」だけのことをラグジュアリーとしていた)
この「情緒的価値」になるのがストーリーであり、これらは作り手のこだわりで生まれる。
そのため、大量生産大量消費を目指してきた日本でプレミアムが少ないのは当然で、今後はいかに成熟した日本市場で日本発のプレミアムを生み出すかが課題となる。
最近は景気も悪いしこんなこと言ってる場合ではないのかもしれませんが、もっとレクサスみたいな世界的高級ブランドが日本から出るようになれば経済も活性化するような気がした。
Posted by ブクログ
ローランドベルガー会長による著作。ブランド論としては、特に新しいものはなくアーカーなどによって提示された理論を、わかりやすく書き直したものという感じ。日本企業がプレミアム市場において存在感が無いという指摘とともに、そんな中で挑戦する日本企業の事例を巻末にいくつか挙げている。・プレムアムかどうかは作り手が決めるものではなく、あくまで顧客が決めるものである。・プレミアムに必要なものはロゴではなくストーリーである。・伝統とは革新の連続である。by虎屋17代目・プレミアムは消費者の「経済的豊かさ」に「欲望の質」が加わることによって形成されていく。・バブル期にもブランド市場が大きく拡大したが、今との違いは、商品選択の基準が他人の尺度ではなく自分に合うかどうか、自分がどう使うかということにシフトしていることである。
Posted by ブクログ
プレミアムとは何か?が書かれている。ブランド力を育てるにはどうすれば良いか?一部の市場が過熱しているのに日本は太刀打ちできていない。今度、日本がプレミアム市場に参入出来るほどグローバルな価値を持つメーカーが現れるとおもしろい。
Posted by ブクログ
買おうと思って、会社で読めるだろうからいいやと思って、でも意外と読む機会がなくて、結局仕事で使うことを名目に買って読んだ本。プレミアムが注目されてきて最初にまともな分析をした、という意味では及第点の本だと言えるでしょう、って偉そうだが。まあでもわかったようなわかんないような。そんな感想を抱くので、そのくらいの感想で勘弁してほしい。要するにどういうことだったか。あんまり覚えてないぞ。100%。