【感想・ネタバレ】怖いへんないきものの絵のレビュー

あらすじ

2大ベストセラー 『怖い絵』と『へんないきもの』が、まさかの合体。
アルチンボルドの魚、ルーベンスのオオカミ、クラナッハのミツバチ、ペルッツィのカニ……
不気味で可笑しい名画の謎に迫る!

●オオカミが悪い男というのは真っ赤な噓!?――『赤ずきんちゃん』ドレ
●友を助けて星になった、ある気の毒な蟹――『ヘラクレスとルレネーのヒドラと蟹』ペルッツィ
●鮫に襲われた男はなぜその再現を描かせたか?――『ワトソンと鮫』コプリー
●聖なる宗教画にハエを描き込む意図とは?――『聖母子』クリヴェッリ
●「写実的」と評判の魚介類が、どうもおかしい――『水』アルチンボルド
●なぜ西洋名画のサルは怖いのか――『美術鑑定家としての猿たち』マックス

―『人間の堕落』グース―
早川「中野先生、このヘビは何ですか? 手足がありますよ! これはさすがに変でしょう! 」
中野「旧約聖書では、アダムとイヴに禁断の果実を食べさせたヘビが、神の怒りに触れて手足を奪われた、とあります。この絵は、果実を口にする前なので、まだ手足はあっていいわけです」
早川「なるほど。しかしこいつの手足がなくなったら、さらにもっと気色の悪い生物になりそうです。わ、想像しただけで背中に湿疹が! 」

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Posted by ブクログ

ネタバレ

絵画もいきものもどちらも楽しめる、面白い一冊。

特に、ペルッツィ「ヘラクレスとルレネーのヒドラと蟹」の章は最高でした。
私は蟹座で、影が薄い星座だなと常々思っていましたが
ぺちゃりと踏みつぶされることを恐れず友を助けにいった勇気を思うと…
なんともいじらしいではないですか。
大笑いしたけど、見直したよ、蟹座!

パオリーニの「蟹に指を挟まれる少年」の章の突然挟まれるカナヘビの交尾の話も、興味深くて笑ってしまった。オスはメスを見つけると下半身にがっつり噛みつくらしい…怖すぎる…。笑

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2024年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。「ワトソンと鮫」、赤ずきんちゃんの寓話の教訓、不屈の人のメーリアンのエピソードなどは別の中野先生の著書で読んだことがあったけれど、それでも絵画を通して、その絵画に描かれた生き物と通して語られると、また別の側面から見ることが出来て面白い。しかも生き物の本を書く人の疑問とあって、目の付け所が違うなあ、と思う。
中野先生のエイに対するトラウマの話、面白かった(申し訳ありません)。早川先生の掛け合い込みで面白いのだと思うが、恐怖というものに客観性がなくなるのは「怖い」というキーワードで何度も本を書く人でも同じなのだと思った。
ミツバチで人類は滅ぶのか「ヴィーナスとクピド」クラナッハ と ハエで人類は復活できるのか「聖母子」クリヴェッリ の二つは本当に興味深い。マゴット治療についての話が凄すぎて。
猿に対しての認識の違いも興味深かった。これも以前、中野先生の著書で読んだことがある。

てっきり実在しない「怖い」いきものの話だと思っていたが、取り上げられていた生き物の多くは実在するものだったので、それも驚きだった。

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2022年04月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読書記録です。まだの人は読まないでね。

『ワトソンと鮫』自分のことを全裸で描かせる市長『魚に説教する聖アントニウス』魚がへんな顔過ぎる『赤ずきんちゃん』そういう意味だったのか…『ロムルスとレムス』日比谷に銅像『死の力』正しい解釈が知りたい『ペルセウスとアンドロメダ』『ヘラクレスとルレネーのヒドラと蟹』『カニに指を挟まれる少年』中指を噛まれる理由『ヴィーナスとクピド』おかーさんに説教されてたのね…『聖母子』『恋に落ちたライオン』『コショウソウとピパ』『水』『美術鑑定家としての猿たち』『大海蛇の巣穴』リアルすぎ!『人間の堕落』
おわりに中野京子さんから、どうしてこの本ができあがったのかのいきさつがあります。『へんないきもの』『またまたへんないきもの』と『怖い絵』のコラボとして楽しんで、とありましたが、話し言葉での解説で読みやすいです。

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2019年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白い組み合わせの二人の絵画をめぐっての対談?
クラナッハの絵画の「コリャまいったのポーズ」には笑った。
そして「カニに指を挟まれる少年」の解説も可笑しい。カラヴァッジョの絵の、ゲイだけにわかる仄めかしというのも興味深く読んだ。

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2019年02月11日

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