あらすじ
勝たなければビジネスじゃない――。
ソフトバンク孫正義氏、ユニクロ柳井正氏ら名だたる経営者たちに、
影響を与えた「日本マクドナルド」創業者・藤田田。
今から40年近く前、ハンバーガーなど食べなかった時代。
外食産業の黒船として殴り込みをかけ、
日本人の食習慣を変えた男の成功哲学とは?
・金に「きれい」「汚い」はない
・数字に強くなれ
・名刺より話題を出せ
・相手の宗教を知って交渉に当たれ
など。いまの時代に通ずる金言の数々!
経営者、サラリーマン、これから起業を志す人…
ビジネスで勝ちたいと願うすべての人におくる古典的名著である。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
売れる場所は
徳川『親藩』か『天領』
新潟、福島、大阪、長崎
『外様大名』の地域は、
勤倹節約の風が極めて強い
船来崇拝と尊皇攘夷
言い換えれば劣等感と優越感は
表裏一体となって日本を形成している
日本で商売するには国籍をはっきり出してはいけない
死んでしまえば人間裸
そう達観すれば怖いものはない
ビジネスの成功
時間×努力が巨大なエネルギー
満塁ホームランはない
生物の活動リズム
生まれた月が一番活発
生まれた月の1,2月先は休止期間
一流品・便利だというだけで通用しない
同じ金を払うなら一流の娯楽
快適の中に遊び
スピード時代
決算は毎日やれ
その道のベテランの
殺し文句を使え
アメリカの10年前の流行
Posted by ブクログ
チェック項目15箇所。25年前の1971年7月20日、銀座三越デパートの壱階に平方メートルの第一号店をオープンしたとき、わたし以外のだれが「いま」を予測しえただろうか、当時すでに、日本人の米の消費量が念円減少していることは各種統計の数字に表れていたし」、それは加速度的に食の「西欧化」が進んでいることの証左でもあったのだ。「日本人の食習慣を変えてみせる」というわたしの”長期大戦略”は、みごとに大輪の花を咲かせたのである。デフレ経済下で自分が生き残るためには価格破壊しかない、安く売ってお客をよけいに獲得する、お客を取られた企業はつぶれる、そうなれば全国的に大規模な失業問題が起きてくるのだろう、だが、失業問題をいかにするかを考えるのは政治家の仕事であって、わたしの仕事ではない、わたしの仕事は、近い将来浮上するだろう大規模な失業状態から、全力をあげて社員を守り抜くことである。わたしの成功の基盤には、「宇宙はすべて78対22に分割されている」という大原則が、厳としてある、「この原則(法則)をはずれたら、金儲けはできない。儲けたくないのなら、なにをやってもいい。世の中には、石をきざんで喜んでいる人もいるのだから。でも、儲けたいなら、けっして原則をはずれてはいけない」と欧米の名だたる商人たちから教えられたのだ。商売には究極のところターゲットは二つしかない、「女」と「口」を狙う商売である、男は働いて金を稼いでくる、女は男が稼いできた金を使って生活を成り立たせる、これは古今東西を問わず「真理」である、「公理」である、商才が人並み以上にあると思う人は、女を狙って商売すれば必ず成功する。女は稼ぐ苦労を知らないからムダな金を使う可能性がある、商売とは、他人の金を巻き上げることだ、儲けようと思えば女を狙い、女の持っている金を奪うことである。女は化粧品にも金を惜しまない、どんな不美人でも口紅をつける、いろんな化粧品で顔を塗りたてる、どうせ土台が悪いんだからよくなるわけもないのに、高い化粧品代を払って化けようとする、あるいは貴金属を身にまとう、女は、そういうふうに飾る動物なのだ、古くは天の岩屋戸の前で踊った天鈿女命(あまのうずめのみこと)も曲玉をつけて飾り立てていたではないか。グルメ・ブームでもわかるように、食の流行は女が男をリードする、男は女が「おいしい」といえばそうかと思ってついていくものだ、わたしが狙ったのは「女の口」、正確にいえば「女」と「口」である。水が一番おいしいのは摂氏四度である、口のなかに入ってくるモノが一番おいしいのは摂氏62度である、そういうことを知っている必要がある、ただ漠然と「うまい」とか「まずい」とかいっていてもしようがないのだ。7月トイザ”ら”ス水戸店を開店するとき、社内ディスカッションでは「水戸は東京と離れている田舎だから売れないでしょう」という意見が多かったが、わたしは「いや、売れる」と主張した、いざ、ふたをあけてみると、一日で1800万円の売上げをあげた、わたしが「売れる」と主張した根拠は、水戸がかつての徳川ご三家の一つ、つまり「親藩」だったというところにあった。コンピューターの打ち出すデータはあくまでも合理的で、そこに人間のいわくいいがたい情緒は入る余地はない、その情緒の部分は、おそらく、コンピューターがどんなに発達しても、人間の「カン」にはおよばないだろう、この「恐ろしい時代」を生き抜くには、どれほど「カン」を研ぎ澄ますかにかかっているのだ。わたしは年間300万円を払って、大阪の警察病院と東京・萩窪の衛生病院に緊急用のベッドを一つ確保している、社員を安心して働かせるために、給料をたくさん払ったり厚生施設を充実させるということも大切だが、病院のベッドを持つということは一種の危機管理なのだ。他の動物には発情期があるのに、人間には一年中性欲がある、だから、一年中、人間は生まれてくるのだが、個々の人間は自分の誕生日に基づく固有のバイオリズムをもっている、そのバイオリズムは、一年は12ヵ月だが、人間は10ヶ月で生まれるからだろう、誕生した月からスタートして10ヶ月の活動期間はあるが、残りの2ヶ月は活動停止状態になるという。わたしは考えた、その道のベテランの「殺し文句」を20分くらいのビデオにして、新入社員教育に使ったらどうか、と、そういうものを必要とする企業は多いはずである、絶対にビジネスになるだろう。「重要なことは国際化である。明治以降、食の分野では国際化が遅れている。日本食を食べないと力が出ないというが、それは単なる食習慣を錯覚しているにすぎない」といってきた。映画産業の関係者はみな、映画の衰退はテレビに負けたからだというが、これは「敗者の論理」でしかない、わたしは、アメリカ人がそうであるように日本人もまた、大きなスクリーンで大きな音響で映画を観る愉しさを求めていると思う。