あらすじ
■あなたの会社はどのようなデジタルトランスフォーメーションをどれぐらいまで目指せばよいのか?
6つの問いを自社にあてはめて考えながら読み進めるうち、デジタル化の成功モデル4類型のどれを目標とすべきかがわかる。斯界の大御所でMITの教授を務める著者が、豊富な企業事例に基づき、一般向けにわかりやすく解説。
■6つの質問とは以下の通り。
1.脅威:あなたの会社のビジネスモデルに対して、デジタル化がもたらす脅威はどれほど大きいか
2.モデル:あなたの会社の未来には、どのビジネスモデルがふさわしいか
3.競争優位:あなたの会社の競争優位は何か
4.コネクティビティ:「デバイスやヒトとつながって(コネクトして)学びを得る」ために、モバイル技術やIoTをどのように使いこなすか
5.能力:将来のためのオプションに投資するとともに、必要な組織変革の準備をしているか
6.リーダーシップ:変革を起こすために、すべての階層にリーダーとなる人材がいるか?
■デジタルビジネスモデルの成功モデルをフレームワークによって4つの類型に分けると以下の通り。
1.サプライヤー:他の企業を通じて販売する生産者(例:代理店経由の保険会社、小売店経由の家電メーカー、ブローカー経由の投資信託)
2.オムニチャネル:ライフイベントに対応するための、製品やチャネルを越えた顧客体験を創り出す統合されたバリューチェーン(例:銀行、小売、エネルギー企業)
3.モジュラープロデューサー:プラグ・アンド・プレイの製品やサービスのプロバイダー(例:ペイパル、カベッジ)
4.エコシステムドライバー:エコシステムの統括者。企業、デバイス、顧客の協調的ネットワークを形成して、参加者すべてに対して価値を創出する。特定領域(例えばショッピングなど)において多くの顧客が目指す場所であり、補完的サービスや、時にはライバル企業の製品も含め、よりすばらしい顧客サービスを保証する(例:アマゾン、フィデリティ、ウィーチャット)
■本書で挙げる企業事例は、エトナ、アマゾン、BBVA、オーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)、DBS銀行、ダンキンドーナツ、フィデリティ、ガランティ銀行、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ペイパル、P&G、シュナイダーエレクトリック、セブン-イレブン・ジャパン、USAA、ウールワースなど
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Posted by ブクログ
☆企業がより優れたビジネスモデルを持つ組織に変化し、自己改革していくための戦略的タスク
1. デジタルに適した文化や組織構造(共通の価値観、信念、伝統)および、デジタルに関する行動指針の仮説を作り上げる
2. イノベーションとコスト削減を同時に実現できる二刀流になる
☆自社を改革する8つの能力
・顧客のライフイベントに関する重要な情報を収集し、活用すること
・顧客の声を社内にしっかりと伝搬させること
・データに基づく意思決定の文化を創出すること
・複数の製品やチャネルにまたがって統合された顧客体験を提供すること
・自社の特徴を際立たせ、最優良顧客に特定のニーズが生じたときに最初に訪問される場所になること
・優れたパートナーおよび買収先を見定め、関係を発展させること
・自社の競争優位の源泉をサービス化すること(APIを通じて外部に提供)
・効率性、セキュリティ、コンプライアンスを企業の行動特性として根づかせること