【感想・ネタバレ】厨師、怪しい鍋と旅をするのレビュー

あらすじ

優れた厨師(ちゅうし)を輩出することで有名な斉家村(せいかそん)に生まれた見習い料理人・斉鎌(せいれん)は、ある日見知らぬ男から不思議な鍋を借り受ける。しかしそれは煮炊きをしないでいると腹を空かして動物や人間を襲い始める、とんでもない鍋であった。鍋を返すまで故郷に帰ることは叶わない──流浪の身となった斉鎌は、鍋とむらに代々伝わる霊力を持った包丁を頼りに、戦場の飯炊き場、もののけの棲み家、名家の隠居所などで腕を揮いつつ、鍋の元の主を捜し歩くが……。若き厨師と怪しい鍋が旅の途上で出会う人々と不思議、そして料理。無類の面白さに満ちた美食中華幻想譚!/解説=南條竹則

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Posted by ブクログ

ネタバレ

厨師とは、厨房の師、即ちる料理人のこと。清朝時代と思われる中国で、妖異の鍋と包丁のようなものを持ち放浪の旅をする厨師、斉鎌の奇妙な体験をつづる中華ファンタジー短編集。

中島敦を今風に読み易くしたような、中華味の物語が味わい深くて面白い。スゲー怪物やとんでもない事件は起こらないものの、民話調の不思議な怪異譚がなんとも心地よい。初読の作家さんだが、面白かったので過去作を追いかけてみようかと思う。

無性に饅頭が食べたくなる。そして、解説は物語や作者ではなく、ほぼ饅頭の解説になっているっていうもの面白い

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2022年11月06日

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