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優れた厨師(ちゅうし)を輩出することで有名な斉家村(せいかそん)に生まれた見習い料理人・斉鎌(せいれん)は、ある日見知らぬ男から不思議な鍋を借り受ける。しかしそれは煮炊きをしないでいると腹を空かして動物や人間を襲い始める、とんでもない鍋であった。鍋を返すまで故郷に帰ることは叶わない──流浪の身となった斉鎌は、鍋とむらに代々伝わる霊力を持った包丁を頼りに、戦場の飯炊き場、もののけの棲み家、名家の隠居所などで腕を揮いつつ、鍋の元の主を捜し歩くが……。若き厨師と怪しい鍋が旅の途上で出会う人々と不思議、そして料理。無類の面白さに満ちた美食中華幻想譚!/解説=南條竹則
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Posted by ブクログ
何とも味のある、中華幻想譚。表紙もいい味出していますよね。
厨師(料理人)の斉鎌は、何でも美味しく仕上げるけれど、長く使わないと腹を減らして人等を襲うという、便利だけど乱暴すぎる不思議な“鍋”を借り受けます。この鍋を持ち主の男に返す為、図らずも流浪の厨師になってしまった斉鎌。
彼が行く先々で起こる、不思議な出来事に関わったり、関わらなかったりする展開です。
淡々とした文体も、この作品の独特の“味わい”に一役買っているように思います。肝心と思われる部分を敢えて端折ったり、ぼかしたりしているのも読者側の妄想に任せているのかなと(多分、“敢えて”だと思います。多分・・)。
そして、“鍋”関係なく、斉鎌はなかなか腕の良い厨師なのですが、特に彼のつくる饅頭はめっちゃ美味しそう。今、読んでいるのは真夏なのに、中華まんが食べたくなりました。
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