【感想・ネタバレ】会社はこれからどうなるのかのレビュー

あらすじ

知ってるつもりだった会社の意外な仕組みや歴史が、面白いように分かってきます。次々に謎が解けていく様は、まるで推理小説のよう! 読後にはジワリと希望がわいてきます。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

とても示唆に富む一冊。

会社とは法人である。すなわち、人であり、モノであるという二面性を持っている。株主主権のイメージが強すぎるのは、「会社=モノ」の側面が強く出すぎている。実際には、株主が所有する「モノとしての会社」は、株主に指名され、「モノとしての会社」から委任された経営者が運営している。そこには、「人としての会社」という忘れてはならない側面がある。

会社が稼ぐためには、他社との差異化が必要。そのために必要なものが、「設備・資産」⇒「アイデア」に変わってきている。そのため、「アイデア」や「イノベーション」の重要性が大きくなる。そして、それらに向かって、金が動き回る。将来的には、規模/範囲の経済を活かした非常に少数のグローバル企業と、非常に多数かつ小規模でアイデアを継続的に生み出せる企業に二分化されていく。

会社で働く人たちにとって必要なことも変わってくる。長く働くことを前提にした「組織特殊的な能力」の重要性が下がり、「汎用的(ポータブル)な能力」の必要性が高まる。両者のバランスするポイントが変わってくる。

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2019年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルはおいておいて、個人的には会社の成り立ち、そしてその学問的分類、変遷が興味深かった。今後研究していく上で意義のあるものだった。それにしてもどうやったらこんな考察ができるようになるのだろう。

最後にNPOに言及されていたのにはびっくりしたが、もしかしたら今後そうなっていくのかもしれない。現にいくつか社会活動家がNPOで成功(?)しているらしいし。

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2014年09月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

会社とは、モノとしての存在と、ヒトとしての振る舞いを併せ持つ特異なものである。
その会社を株主はモノとして扱いたいのか。経営者達はこの会社というものをヒトとして成り立たせるために、手となり足となり、頭脳となる。
日本の会社は、従業員でさえこの経営者として機能している。
商業資本主義から産業資本主義になり、そして現在ポスト産業資本主義の時代、今後の資本主義は何が基軸として機能するのか。
それは、今までと違い差異を意図的に作り出す事。第三の波とか情報化社会とか言われる状態。
そのような状況で「グローバル化」「IT革命」「金融革命」は必然的に手を取り合って訪れた、ということか。
そこでは、個々人のコアコンピタンスこそが重要な差異を産む源になると予言される。

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2011年09月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

古さを感じない内容だった
会社はだれのものか、会社はどこへ向かうのかを丁寧に記載している
株主のための会社、という考え方に疑問を投げかけるとともに、会社のもつ「ヒト」と「モノ」としての二面性について論じている。
これからの会社の在り方、会社との付き合い方、というのを考える上で参考になる一冊かと思う。
まとまりのない記載と感じる部分もあり、個人的には少し読みにくさもあったが、インタビュー原稿を元に書籍化したというあとがきを読んで納得した

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2025年08月21日

Posted by ブクログ

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コアコンピタンスとは、たえず変化していく環境の中で生産現場の生産技術や開発部門の製品開発力や経営陣の経営手腕を結集して、市場を驚かす差異性をもった製品を効率的かつ迅速的に作り続けていくことのできる、組織全体の能力

単純に得意な分野のことだと考えていたが、いつそれを越える技術が出てくるかわからないので、それを生み出す組織、力のことを指すという言葉に目から鱗。

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2016年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

良著。
前半は、会社そして法人とは何かという説明に終始しているけれど、
後半はポスト資本主義における「強い会社」だとか「これからの働き方」の話になります。
キーワードは差異化と人的資産。

やさしい文章で、みんなが何となく感じているであろうことを明快に論じているので、頭が整理できる一冊。

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2011年12月04日

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