あらすじ
この物語は第二次大戦前、戦中、戦後、そして現代につながる日本激動の時代を一途に大義と真理の光を血みどろの手にさぐり求めて生きた、兄弟二代、更には親子二代にわたる青春の絶唱である……。昭和十五年初夏のある日曜日の宵、神戸港を望む高台にそびえる軍需財閥の水上男爵邸にて盛大なる舞踏会が催されていた。政界、財界、軍部などの一流名士が集う中…彼らは現れた。火野直彦、正人兄弟である。そして事件は起こった…!! 巨匠・梶原一騎が描く一大叙事詩、開幕!
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権力者に屈しない男気
兄も実直ですが弟は銭儲けの愛国者は批判するし権力者には容赦はしないというあの時代でよくそこまで言えるのかという気合の入った男。それがまずは財閥令嬢の絡んだ舞踏会からで男気を炸裂させるのですね。ただこんな尖った弟だけど憧れの先生のためには自分を捨てて恥を晒す面もあるんですよ。こんな権力にも屈しない兄弟が戦争にそして恋愛も絡む壮大な作品になりそうです。
ヒロイズムと反戦の思い
脚本 梶原一騎らしいヒロイズムと反戦の思いが、これまたかざま鋭二 の昭和の絵柄で大げさに描き出されている。とは言うものの昔のヒーロー物の映画を見ているようで、十二分に楽しむことができる。絵柄も古くはあるがしっかりとしていて大変に読みやすい。