【感想・ネタバレ】ブリット=マリーはここにいたのレビュー

あらすじ

夫に浮気されて家を出たブリット=マリーは、さびれた田舎町で管理人の職に就く。片付いていないものが嫌いで融通が利かない彼女は住民たちと衝突しまくるが、なぜか子供たちのサッカーチームのコーチを務めることになって……!? スウェーデンのベストセラー!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

夫の病気をきっかけに浮気されていたことを知って家をでたブリット=マリー。子供時代に姉を亡くしたことでどこか何かが壊れてしまったのだろうなという、掃除魔の変わった年配の女性で、孤独死をして近所に迷惑を掛けることをなにより恐れ、発見を早めるために人とかかわる仕事を見つけようとする。(仕事に来なければ誰かが不審に思って確かめにきてくれるだろう、ということ)
そんな彼女が仕事に就く為にやってきたのは、経済危機の影響を受けて仕事もないため人が減り、商店も縮小してほぼ何もないスウェーデンの小さな村。
色々なことを諦めてしまっている村人たちの中に、新しい住民として彼女が入り、お互いに影響し合うことで、何かが少し変わる。
ブリット=マリーのそのあまりの個性の強さや(登場人物みんなが強烈な個性の持ち主なのだけれど)周囲を振り回しても自分を貫くマイペースさが初めは面白かったのだが、その背景にあるものがわかってくるにつけ、彼女が愛おしくなっていった。
やっと自分の為に人生の一歩を踏み出した彼女の姿に、胸が温かくなった。
文章が簡潔で、妙に感傷的だったりすることもなかったので、たいへんに読みやすかった。

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2019年01月25日

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