あらすじ
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外国語のなかには、他の言語に訳すときに一言では言い表せないような各国固有の言葉が存在する。本書は、この「翻訳できない言葉」を世界中から集め、著者の感性豊かな解説と瀟洒なイラストを添えた世界一ユニークな単語集。言葉の背景にある文化や歴史、そしてコミュニケーションの機微を楽しみながら探究できる。小さなブログ記事が一夜にして世界中へ広まった話題の書。ニューヨークタイムズ・ベストセラー。世界7カ国で刊行予定。
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イラストが素敵なのでどのページを開いても飾っておける。イディッシュ語のトレップヴェルテル(あとになって思い浮かんだ当意即妙な言葉の返し方)という言葉が興味深い。インドの地方の言葉で「肌についた締めつけるもののあと」を意味する単語があるのも面白い。
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絵本ではあるが、大人向けである。世界にはこれだけの種類のことばがあるのだ、ということを実感することができる。日本語も3語ある。ここに挙げられていないのが英語である。
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大人の絵本みたいな感じで楽しめて、お茶を飲みながらページをめくるのにぴったりな本。
私は誰かとディスカッションした後に「あ〜!あの時にああ言えばよかった〜!」と悔しくなることが多いのだけど、それを表現する単語がイディッシュ語にあり感動。
単語として存在するということはその文化圏では頻出の概念ということで、色んな価値観が世界にはあるんだなと国々の違いに思いを馳せられる。
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出版区さんの動画(成田悠輔さんの回)を観てて知った本。
タイトルの通りの企画勝ち。
イタリア語、ノルウェー語、イヌイット語などなどいろんな言語の翻訳出来ない言葉を紹介してる。
「日が暮れたあと遅くまで夜更かしして、友達と楽しく過ごすこと」とか、
「最低限の道具や材料で、とにかくどうにかして、問題を解決すること」
とか、いろんな言語の単純翻訳出来ない言葉が紹介されてるんですよ、この本。
ほいで、イタリア語では、
「涙ぐむような物語にふれたとき、感動して、胸が熱くなる」っていう動詞が載ってて、
ドイツ語は、
「夫が、悪い振る舞いを妻に許してもらうために贈るプレゼント」っていう名詞が載ってて。
言語から国民性が少し見えるなーと思うと面白いのです。
でもそれだけじゃなくて絵も、翻訳の言葉選びもフォントも素敵!買ってよかったなぁ。
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美しい言葉の絵本。
タイトルそのままで、翻訳ができない世界の言葉を意味と共にイラストで表現したもの。
その言葉に対して一言二言作者の感情が記されていて、まるで詩を読んでいるように心地よい。
具体的には
「ポロンクセマ」(トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離)や
「カレル」(肌についた、締め付けるもののあと)など、これ日常語として使うのか…?と思う単語や、
「モーンガータ」(水面にうつった道のように見える月明かり)
「マミラピンアタパイ」(同じことを望んだり考えたりしている2人の間で、何も言わずにお互い了承していること)など美しい感情や事象まで幅広い単語を網羅。
海外の言葉はもちろん日本の言葉も幾つか取り上げられている。
個人的に「木漏れ日」がチョイスされていることに驚きを覚えた。他の国では同じ出来事を言う場合、説明文になってしまうのだろうか。
なんとなくその国独特の言葉は、その国が大切にしている感情だったり事象だったりするのだろうか。
言語は流行り廃りがとめどなく起こり、いつその言葉がなくなるかは誰にも分からない。
でもこうやって素敵な言葉たちを本に記すことで、その言葉が現地の人だけでなく遠い地に住む私たちに届いたことはなんだか意味があるように思う。
何気なく使っている言葉たちが美しく輝く瞬間を見ることができて、幸せな読書体験でした。
Posted by ブクログ
あの何とも形容しがたい感情を一言で表せるって素敵だ。
本を読んで心が動かされることを、イタリア語では『コンムオーベレ』というらしい。
友達と夜遅くまで楽しく過ごすことは、アラビア語で『サマル』と表現できる。
腕時計や靴下の締めつけ跡も、トゥル語で『カレル』という名前が付けられている。
『バナナを食べるときの所要時間』や『トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離』を表すことばもあって、とにかく面白い。
『木漏れ日』や『積ん読』など日本特有のことばもピックアップされている。
名前が付くって事は、つまり、その国や土地では重要な事柄として認識しているって事よね。
そういう特性が透けて見えるのが、ことばの凄いところだと思う。
かの有名な『サウダージ』も載ってるけど、その意味を知ったことで曲の感じ方も変わりそう。
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日本語に対応することばを考えながら読むのが面白かった。
あぁこの感覚たしかにどうやって言うんだろ、と感じるものや、え、こんな感情を表す言葉があるんだという面白さもあって楽しかったです
Posted by ブクログ
各国の文化とか特色が単語ひとつに出るもんだね
ちょっと理解しにくい、てことはあんまり日本の文化にはない単語もあった
海外の言葉はおしゃれでロマンチックだな〜と改めて思う
アラビア語がいくつか出てきたけど、どの単語も情熱的!
スウェーデン語はゆるーい感じ
好きな単語はギリシャ語のメラキ、ドイツ語のクンマーシュペック、スペイン語のヴァシランド、ペルシア語のティヤム、ウルドゥー語のナーズ
どれも経験したことあることだからかな
この気持ちをこんな単語で表せられるんだ!っていう驚き
Posted by ブクログ
本書では、「その国では日常的に使われているものの、他国には存在しない」というユニークな言葉たちが紹介されている。中でも、私が特に惹かれたのはフィンランド語の「ポロンクセマ」。これは、「トナカイが休息なしで移動できる距離」という意味。
こうした言葉が生まれた過程を想像すると、それぞれの言葉が持つ温かさや文化的背景を感じられる。どれも全て愛おしく、まるでその言葉を使う人々と心を通わせているような気持ちになる。
言葉は単なる情報を伝える手段ではなく、その土地に住む人々の感情や歴史を色濃く反映したものだと実感した。
Posted by ブクログ
皆さんのピサンザプラはどのくらい?
私のピサンザプラは大体3〜5分くらいかなぁ。
でさぁ、今私の身体中にカレルがあると思う。
今は別に気にならないんだけど、あとで痛かったり痒くなったりするからちょっと嫌よねぇ。
最近はあんまりないんだけど、アキヒになることって結構あるよねぇ。
特に旅行とか都心に行った時。
あー明日の朝ごはんはパンとポーレッグにしようかなぁ。
甘いのとしょっぱいのと両方にしよう。
…みたいな翻訳できない摩訶不思議な面白い世界中の言葉が載っている。
めちゃくちゃ面白い。
え?何言ってるのか分からないって?
そりゃそうね。
じゃあ特別に1つだけ教えて差し上げましょう(*´꒳`*)
ピサンザプラとは、「バナナを食べる時の所要時間」でございます!
そんなのいつ使うんじゃ!笑
さーて、一通り笑ったし、コンムオーベレな本に出会うべくまた本を読みに行ってこよーっと。
Posted by ブクログ
松岡茉優さんが紹介されている動画をきっかけに手に取りました。
表紙からとっても可愛くて読み終えるのが惜しくなる様な楽しい時間をくれて、世界の素敵な言葉と出会えました。
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他の言語では何単語も使って表現することが、その言語では1単語で表せる。その言語を使う人々の考え方や文化を感じられて、素敵だった。イラストもかわいい。
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あらゆる民族に共通する神話がある事を構造主義的アプローチで説いたのはレヴィ=ストロース。アリの巣が大体同じ構造を持つように、人類の社会システムはその身体性の共通点から、似たような構造を持つ。時代やエリアによって文明の発展段階における差異はあるにせよ、我々は同じアリの巣を作り上げていく。
そのアリの巣に少し違った「小部屋」ができる。共通の人間社会設計図の中での特異性。この小部屋こそ、「翻訳できないことば」だ。
サピア・ウォーフの仮説。これは、言語が思考や認識に影響を与えるという考え方だが、つまり、その「小部屋」は、民族の独特な感性を示す。そして、その〝差分“を知ることは、もしかしたら本書は、あなたに「新たなものの感じ方」のための、心の小部屋を増やしてくれるかも知れない。
中には翻訳はできないが、説明はできる単語も多い。いや、そうでなければ本書が成り立たない。しかし、それはアラスカの原住民が雪についての言葉を日本人よりも多く知るように、あるいは、繊細な色の違いを原色でしか言い表せない事と同じように、伝え記憶する言葉としての欠落。繊細さを欠いたまま、荒削りな言葉に封じられてしまうようだ。まるで、鶸色や鶯色を緑色と括ってしまう時に、こぼれ落ちる感性のように。
言語化の編み目から、溢れ落ちる特異。
木漏れ日、ぼけっと、つんどく。
本書の、日本語の、代表選手たち。何だかいいな。私には、これが質感として、分かるから。
Posted by ブクログ
タイトル通り、翻訳できない、しにくい世界のことばを載せてくれてる本。
日本語だと、木漏れ日、ボケット、わびさび、積読があって、あ、これ、英語とかの別言語にしにくいんだなーと思ったw
例えば、「バナナを食べる時の所有時間」「トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離」「シャツの裾を絶対ズボンの中に入れようとしない男の人」みたいな、それ、特有の単語必要かいなwみたいなのから、
「料理など、何かに自分の魂と愛情を、めいっぱい注いでいる」「他人の気持ちをひそかにくみとる、こまやかな心づかい」「3杯目のおかわり」など、それを1単語にするくらい使用してるの素敵!ってなるのまで、ほんとにいろんな言葉があった。
個人的には、イディッシュ語のトレップヴェルテルという言葉がもうささりまくった。
「直訳すると言葉の階段で、あとになって思い浮かんだ、当意即妙な言葉の返し方」ってやつ、話してる時には思いつかなかったけど、あとでゆっくりその時のことを思い出して、あーこうやって言ったほうがよかったーってなるの、もンンンのすごい共感力ฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ
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タイトル通り、世界の翻訳しずらい言葉を集めている。
アルファベットだけでなく実際の言語も表記されていて、その言語にも興味が持てる。
日本語も紹介されていて、積読とかが紹介されているのは面白かった。
Posted by ブクログ
言葉は概念の共有によって生まれる、と言われます。
独自の言葉は、そのコミュニティが大切にしている価値観がの現れだと思います。
話は変わりますが、そこが面白いコンテンツになる、という著者の好奇心・目線の高さがとても素晴らしい。こういうことに気付ける人になりたいと心から思います。
Posted by ブクログ
その状態やら状況を何故一つの単語で表したのか?…まぁ、言語やらお国柄ゆえのことなんですが、それを洒落たイラストで絵本のように仕立ててあるのが素敵です。ピサンザプラ=バナナを食べる所要時間とか、ポロンクセマ=トナカイが休憩なしで移動できる距離とか…どこで使うん?って言葉が面白いし、中には哲学的な深い言葉もあって考えさせられます。『木漏れ日』が他の言語には無いと聞いたことがありますが、ホントなんですね~。
Posted by ブクログ
素敵な言葉と絵。
「サマル」が一番好きかも。調べたら、人の名前でも使われたりするらしいです。
【アラビア語・名詞】
【意味】日が沈んだ後に遅くまで起きていて、友人と楽しい時間を過ごすこと。
Posted by ブクログ
日本語の「侘び寂び」とか「積ん読」とかも入っていて面白かった。特に「侘び寂び」は日本人のDNAに組み込まれているんじゃないかと思うくらいだれもがなんとなくは想像できるのでは?と思った。
あと本屋大賞を受賞して有名になった言葉「カフネ」=(愛する人の髪にそっと指を通すしぐさ)もあった。愛があふれて優しい言葉だね。
Posted by ブクログ
語学を学ぶのがすきな私にとって
とても興味がある本でした。
外国語を知った時のワクワクを求めて気になっていた本を手に取ったのですが、、、
まさかの回り回って日本語の良さにも気付かされました。
「木漏れ日」や「侘び寂び」など
日本語のフレーズにも新たに気付かされる、
ほっこりするフレーズの紹介と挿絵の絵本。
Posted by ブクログ
○グラスウェン。青いほほえみ。皮肉であざ笑うようなほほえみ。ウェールズ語
○シンパティクシュ。だれかと初めて出会って、直観的に良い人だと感じること。ハンガリー語
○ティーマ。時間やお金があるのに、それを費やす気持ちの準備ができていないこと。アイスランド語。
○ヒラエス。帰ることができない場所・過去に失った場所・永遠に存在しない場所への郷愁・哀切。ウェールズ語
○サウダージ。存在しないものへの渇望・愛し失った人や物への郷愁。ポルトガル語
○ボケット。何も特別なことを考えず、ぼんやりと遠くを見ているときの気持ち。日本語
○モーンガータ。水面に映った道のように見える月明かり。スウェーデン語
○ワビサビ。生と死の自然のサイクルを受け入れ、不完全さの中に美を見出すこと。日本語。
Posted by ブクログ
他の国の言葉ではそのニュアンスをうまく表現できない言葉というものがあるそうです。
いろんな国のいろんな言葉。
たとえばスウェーデン語には水面にうつった道のように見える月明かりを表現する言葉がある。
そして日本語の木漏れ日、この美しい情景を指し示す言葉は日本語ならではなのかと感嘆した。
Posted by ブクログ
読書と読書の合間にさくっと読めました。ネイティブであれば感覚的に身についている単語について翻訳している本。その感覚的なところは翻訳できないため、言語、翻訳っておもしろい!と改めて感じた一冊でした。イラストもかわいい。
Posted by ブクログ
言語って面白い。こんな感情あるなーと思えるものも、自分では自覚したことはないような感情の言葉もあって、色んな国の言語をもっと知りたくなった。
スウェーデンはゆっくり休憩する時間を大切にしているのがわかって住んでみたくなったし、ドイツ語は言葉のセンスが面白くて好きで、学びたくなった。日本語もいくつか入っていて、自分の国の価値観も好きになれた。
Posted by ブクログ
世界に存在するニッチな言葉がたくさん記されている。細かいニュアンスや繊細な感情を表現する言葉がわざわざあるということは、そのニュアンスや感情がその言語を使う人にとって大切だから。言語を学ぶことは文化を学ぶこともなる。
印象に残ったのは「ぼけっと」という日本語。何も特別なことを考えずぼんやりと遠くを見ている時の気持ちを表現する単語だが、この単語があるということは我々日本人には「ぼけっと」する時間を大切にしているからなのかな?と。なぜこの言葉があるかなんて考えたことがなかったので新鮮な気持ちになった。
Posted by ブクログ
言語にはそれを使用する人々や国の生活や歴史が背景にある、ということを改めて感じられた一冊。
「この感覚あるある!」ってことをぴったり表した言葉にも出逢えた。