【感想・ネタバレ】私が大好きな小説家を殺すまでのレビュー

あらすじ

突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。
遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するが――。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか?

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あなたは、敬愛する人を殺したくなったことがありますか?

突然失踪した売れっ子小説家・遥川悠真。彼の家を捜索すると、同棲していた少女の痕跡が現れた。その少女こそ、この物語の主人公・幕居梓だった――
小学生のときに、自殺しようとしていたところを遥川に助けられた梓。そこから始まる大好きな小説家との生活は、遥川のスランプにより思わぬ方向へ進んでゆく。「小説家・遥川悠真」を救うために梓が選んだ行動とは? そして、梓はその後どうなるのか? 「才能の枯渇」という重く苦しい題材を使い、痛切な感情を描き出した一作です。

作者の斜線堂有紀先生はミステリ・SF・恋愛と幅広く手掛ける作家です。
本作を読んだ後は、同作者の『ゴールデンタイムの消費期限』もオススメ! こちらも「才能の枯渇」というテーマを扱った作品です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

梓は小説家の先生のことが好きで、先生も梓のことを好きで。だけど、先生のスランプと梓の才能、信仰が2人の関係を変えてしまった。
先生が本当に梓の家族の代わりになろうと思っていたこと、互いを大切に思う気持ちは本物だった。最後までずっと。
迎える結末はあまりにも救われなくて、でも2人が出会った瞬間からこの結末は決まっていたのかななんて考えてしまう。
初めてのデート、小学校の卒業式、梓が小説を持ってきた日。先生視点があったら間違いなく数週間は引きずってた。

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2025年11月30日

ネタバレ 購入済み

切ないけど心に刺さる作品

梓と遙川悠真の関係性が素晴らしい。この本を一言で表すなら共依存がいちばん相応しいと感じる。遥川悠真の梓に対する感情の変化を持ちながらも結局愛していた姿も梓の遥川悠真に対する幼い頃から見てきた小説家として姿への執着も遥川悠真に対する期待と愛もとても深くて面白い。人間が相手に理想像を押し付け求め憎悪し妬み、また愛す。その姿が生々しく綺麗に描写されているところが素晴らしいと思う、人間の醜く美しいほどの執着と愛情と嫉妬が詰め込まれている作品。メリーバットエンドが好きな人、人間の生々しい感情が見たい人には是非とも奨めたい

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2022年09月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わったはずなのにすごく引っ張られる感じがする話だった。バッドエンドなんだろうけどそういって言っていいのか分からないくらい梓にとってはその選択肢以外ないレベルで先生のことが大好きだったんだろうなと思った。冷静に考えれば先生はかなり犯罪者チックだけど、2人だけの空気感というか、雰囲気が好きだった。斜線堂有紀さんの作品は今回含め、いつもそこが好きです。

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2025年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『憧れの相手が見る影もなく落ちぶれてしまったのを見て、「頼むから死んでくれ」と思うのが敬愛で「それでも生きてくれ」と願うのが執着だと思っていた。』

この冒頭の一文があらためて読み返すと印象深い。
泥沼のような共存関係から、最後は綺麗なバッドエンドに集束して面白かった。

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2024年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごい。歪な関係が上手に描かれている。
気味が悪いくらい執着心が強い主人公と、最後まで頭を抱えた先生、良くも悪くも人間らしい話だった。お腹いっぱい。

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2024年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自殺しようとした少女を止めた小説家一緒に住み始めて主人公がゴーストライターになる話。これは、けんごさんという小説紹介をしていて見始めました。最初に見たとき○○○が止まりませんでした。

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2024年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

遥川悠真
大学在学中に、とある文学賞を受賞して世に出た小説家。ファンイベントの直後、突如失踪した人気小説家。

豊島警察署捜査一課の刑事

幕居梓
小学生のころ、午後七時から朝の七時まで母親から押し入れの中に閉じめられる。遥川悠真の小説を愛する少女。十七歳。西ヶ浦高校の二年生。

梓の母親

工藤

守屋和幸
文芸部。梓の先輩。


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2025年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラノベっぽいような、そうでも無いような。
知人に「あなたの作品っぽい雰囲気の小説とは?」というタグで薦めてもらった作品。褒められてるのか貶されてるのかなんなのか(笑)(タイトル)

敬愛なのか執着なのか、私には敬愛なんてないと思っていたけれど、好きな作家が望む作品を出せないなら、人道を外れてしまったら、勝手に抱いている理想と違ったら。それはいなくなってもかまわないと思うかもしれない。

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2024年06月19日

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