【感想・ネタバレ】零號琴のレビュー

あらすじ

特種楽器技芸士のトロムボノクと相棒シェリュバンは惑星〈美縟〉に赴く。そこでは首都全体に配置された古の巨大楽器〈美玉鐘〉の五百年越しの竣工を記念し、全住民参加の假面劇が演じられようとしていた。上演の夜、秘曲〈零號琴〉が暴露する美縟の真実とは? 『グラン・ヴァカンス』以来、16年ぶりの第2長篇

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Posted by ブクログ

ネタバレ

★5どころか★11くらい進呈したい作品。
気力が弱って本が読めなかった時期にも何故かこれだけはすんなりと読むことができて、端末に入れた電子書籍を御守りのように思っていた一冊。

美褥と美玉、假劇とフリギア、頑固職人と美少年と神々と魔女たち悪女たちの絢爛豪華なSFエンタメ。卓越した文章と物語の引力が先へ先へと導いてくれる。飛浩隆先生、ありがとうございます。

壮大な世界の中にアニメや漫画、特撮、音楽の小ネタが無尽蔵に仕込まれていて、それを見つけるのが愉しい。

個人的な小ネタハイライトは「酒は旨いし姐ちゃんはきれい」という台詞。昭和歌謡(そんな小ネタもあるんかい)の名曲「帰ってきたヨッパライ」の一節なんだけど、後々この世界の在り様が分かると、元ネタの歌詞よ……!それか……!ってなる。

ネタバレにもほどがある一行なんですよ、これ。未読の方は決して歌詞検索されませんよう。

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2025年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グラン・ヴァカンスのようなのを想像していたら、「あしたもフリギア!」が出てきて、これは飛浩隆版プリキュア二次創作なんだなと思って読んだ。
プリキュアは見たことがないので、フリギアが出てくるたび「プリキュアはわからないな」と引っかかってしまうので、ここがオジリナルだったらもっと読みやすかったなとは思う。著者的には必須だったのだろうけど。

それと固有名詞がすべて難しい漢字と馴染みないカタカナばかりなので、話は面白いんだけどなかなか読むのに苦労した。
紙で読んだけど、今回ばかりは検索しやすい電子のほうがよかったかもしれない。

前半はそんな感じだったのだけど、後半はさすが怒涛の展開、認識が全てひっくり返り、文字どおり世界が足元から崩れていく感覚はたまらない。
長編だけど一気に読んだ。

主要キャラが皆たっていて、ここで物語が終わったと思えない。
トロムボノクの体が全て見つかるまで見たいけど、あとがきを見ると空の園丁のあとにもう1本予定してるのか。それもうれしいけれど、こちらのシリーズは無理そうだな…

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2025年04月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中々読み進めるのが大変だった。分厚い本書。
まさかこんなにもプリキュア=フリギアが前面に出てくるとは思わなかったけど、360話からなるシリーズのあらすじ読んでるだけで「何それ面白いアニメ観たい」てなった。

パウルがどうやって生きてたのか、結局のところなづな・みさぎ・假劇チーム達が何を目的動いてるのか?が読んでる途中から解らなくなってしまったので、集中して読んでないと「今何を読まされてんだ?」ってなる。なった。

美縟びと全員がムヒだったのにはビックリ。

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2020年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

想像しえぬものが、想像された。舞台となる惑星美縟は假面と假劇の国。ここで500年ぶりに掘り出された美玉鐘による秘曲零號琴が奏でられる。謎が謎を呼び、最後は驚きのENDを迎える。主人公はトルムボノクとシェリュバンだが、周囲を彩る咩鷺も菜綵も素敵だ。假面作家と假劇作家の哦鵬丸とワンダ夫妻も個性ありすぎで、大富豪のパウル・フェアフーフェンは何がしたいのか最後までワクワク。読んでて思ったのは、ワンピースの小説版みたいな・・・。ぶっ飛んだ設定の中で、主人公が格好良く立ち回る。そのうちにその世界の謎が明かされていくみたいな。特に最後の大假劇上演のクライマックスはサンジの結婚式みたいな・・・。彩を添えるはプリキュアならぬフリギア(旋妓婀)。オープニングの主題歌はフリギア・フリギア・フリギア・フリギア って遊びすぎだろ。
面白かったけど、飛さんも書いているように「新しいもの」はないので★4つ。
でも面白かった。特にフリギアが活躍するあたり。

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2019年04月20日

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