あらすじ
今、リーダー・マネジャーに求められる、生産性向上ための問題解決スキル
ゴール仮説から始める問題解決アプローチとは、いかなる問題に対してもまず、ゴールの初期的な仮説の立案からスタートし、検証すべきテーマを辿りながら最適解を導いていくというアプローチを指します。
「働き方改革」で労働時間短縮の中、問題解決の早期段階で、筋のよい「ゴール仮説」を作れるかどうかが、何にも増して問題解決の効果・効率を左右します。チーム個々バラバラに手探りでゴールを探すのではなく、
・最終的にどういう姿に持っていきたいのか
・どの程度のスピードとインパクトのある変革を狙うのか
・具体的にどういう姿になるか
といったゴールの姿をうっすらなりにも思い描くことで、メンバー全員のベクトルを合わせ、当初から全員の進むべき方向性、一人一人の作業の目的や意図をクリアにしながら仕事を進めることにより「考える時間」のロスを極小化できるのです。
本書では、「ゴール仮説」から始める問題解決アプローチの実践方法を、三つの要諦を中心に解説し、具体的な事例から「失敗と成功を分けた要因」まで言及します。
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Posted by ブクログ
読破
みなさんは問題に直面した時、何から始めようとするか。問われている「問い」をしっかりと確認することは、問題解決の第一歩であるが、ここで考えたいのはその次である。
つまり、目指すべきゴールイメージ(ゴール仮説)を早々に持つことが大事ということ。理由は、うっすらなりにも仮説があるからこそ、その後突き詰めて検証すべき論点が明確になり、どのような情報を集め、どのような検証作業を行えばいいのか方針が見えて行き、PDCAを早く回すことが出来るからだ。
ゴール仮説というものは、根拠となるいくつかの個別の仮説の集合体として出来上がっている。
ゴール仮説を打ち出したからには、その下にゴール仮説を下支えする論拠となる個別の仮説が存在する。その確からしさを一つずつ検証の作業の結果の上成り立つ。
★ゴール仮説を作る際にはまず、
①問題が生じている原因の特定
・What(問題は何か)→Where(どこに課題が)→why(それの原因)
②解決策の策定
→How(ではどうしてゆくか)
①と②を切り分けて考える。
Where(どこに課題が)は横の広さを意識
┗漏れなくダブりなく=MECE
┗3C分析などのフレームワークを使う。
Why(原因)は深さを意識
┗なぜなぜを繰り返して真因を考察
┗なぜこれまでその問題が解決されてこなかったのかという視点
┗同じような問答は過去にも繰り返されているのにも関わらず、なぜなのかという疑いの目
Howは新規性と実現性を意識
┗新規性がなければつまらないものに
┗実現性がなければ何も価値の持たない画餅になる
┗新規性と実現性はトレードオフ
実現性は、自身の視座一つで変わってくる。
新規性もありつつ実現性がある仮説こそ、「筋の良い仮説」なのだ。
Posted by ブクログ
時間がない中で、より良い成果物を出すためには、以下の「ゴール仮説による問題解決アプローチ」が有効。
①問いの明確化
②ゴール仮説の策定
1.問題がどこにあるか?(MECEに横展開)
2.それはなぜ生じているのか?(縦に分解)
3.解決策の策定
③解決策を個別仮説に分解(解決策を横に分解した後、縦に分解して検証可能なまでに論点を明確化)
④個別仮説の検証方法の策定
⑤リサーチして実際に検証
⑥ゴール仮説の磨き上げ
⑦問題解決策の確定
その中で、以下の点に注意
・オープンクエスチョンをしない(Y/Nクエスチョンをすべき)
・最終成果物は新規性・先進性×実現性が大事(特に前者)
Posted by ブクログ
戦略コンサルとしての物事の考え方が整理されている
・真に答えるべき問いを明確にする
・ゴール仮説を明確にする
・論点と個別の仮説は常にワンセット
・「どこに問題があるのか?」「なぜその問題が生じているのか」
・全体像を見える化する
– 鳥の目:検討テーマの位置づけ
– 虫の目:成果物の出来上がりの全体感
– 魚の目:作業の進め方の全体感
Posted by ブクログ
変化が激しく、スピードが求められる時代では全てを検討できない。「ゴール仮説」を早々に持つことで、各作業の質も向上し、 時間も削減できる。ポイントは最初に「真に答えるべき問い」を明確しておくこと。ゴール仮説も議論もその問いのために行われる。