あらすじ
日本にはこんな経営者がいた
黒四ダム建設に心血を注いだ関西電力初代社長・太田垣士郎の本格的評伝。
果敢にリスクを取り次世代のために投資した経営者の素顔。
全身これ胆かという関西電力初代社長・太田垣士郎。
彼の決断と覚悟によって黒部第四ダムは完成し、関西の復興は成し得られた。
社会のために命を削って大いなる賭けに挑み、
“経営の神様”松下幸之助をも脱帽せしめた男の生き様がいま甦る!
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Posted by ブクログ
北さんの書く男性は、不思議と可愛らしさがあります。
可笑しさや情けなさも見えることで親近感があるし、心底応援したくなってしまいます。
そして皆さんとにかく格好良い!
黒部ダムが観光地として有名な事は知っていましたが、こんなにもたくさんの方が苦しみながら、命がけで作り上げた物だとは知りませんでした。
その先頭で指揮を取り続けた太田垣さんの姿を追いながら読んでいったこの本、ラストは涙を流しながら読んでました。
危険な現場に自ら入っていく太田垣さんの姿。
自分が人々に危険な仕事をさせているのだからという言葉に、
こういう男の背中ならみんな着いていくのが解るんだよなぁと
古き良き男の姿を見た気持ちでした。
黒部ダムに行って手を合わせたい、頑張ってくださった方々にお礼を言いたい。
先人の作り上げてくださった物の上に今の便利な社会がある事を思い知ると共に、感謝の気持ちがこみ上げる本でした。
「黒部の太陽」という映画になっていて観ようと思ったのですが、演者の石原裕次郎さんの「劇場で観てほしい」という言葉に納得したのでまだ観ていません。
読んでいても圧倒される土と水と岩の圧力、劇場で観られる機会があると良いなぁ。