あらすじ
新任幼稚園教諭の喜多嶋凜は、あらゆることに口出しをしてくるモンスターペアレンツと対立しながらも、自らの理想を貫き、少しずつ周囲からも認められていくのだが……。どんでん返しの帝王が贈る驚愕のミステリー。
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Posted by ブクログ
頭の中で中島みゆきさんの「ファイト」が思い浮かぶなあーと思っていたら、タイトルはそこからきてるとのこと。
お仕事小説だなあーいいなあー!と思っていたらやっぱり大どんでん返し!犯人は見当ついていたけど、まさか凛先生が、、!家族は関係ないよな、本当に。偏見や先入観を持って接しないようにと思ってもなかなか難しいところがあるかもしれない。でもわたしは、家族兄弟のことを気にしないで、その人自身をみて対話できるようにしていきたい。
Posted by ブクログ
始めは幼稚園教諭とモンペとの闘いで気持ちよく勝っていたが、まさかの展開、16年前の殺人に繋がる。あの人が、、、一気に読んでしまった。第三者の悪意が1番タチが悪いというのも共感できた
Posted by ブクログ
前半は中山七里さんには珍しく仕事小説なのかと、驚きました。それでも凛先生の理想と現実に揉まれながらも、強い信念を持って子供に接していく様子に惹き込まれました。
そして渡瀬刑事が登場したところでまた驚かされました。ここから更に話が展開していくのかと、中山七里さんの話の構成はすごいなぁと思います。
途中の会話で御子柴礼司を思わせるところには思わずニヤッとしてしまいました。中山七里さんの作品はシリーズでなくても、見知った名前が出てくるので本当に面白いです。
Posted by ブクログ
作品の前半は主人公の凛とモンスターペアレントとの闘いが展開され、凛に同情し、密かに応援さえする。逆にモンスターペアレントに対しては苛立ちを覚える。
ただ、後半はいかに直接的関係のない第三者の良識というのは想像以上に恐ろしいモノだった。
Posted by ブクログ
幼稚園教諭:喜多嶋凜が亡き父の犯した罪が暴かれたことで四面楚歌になる行がとても辛かった。
加害者家族には何も罪が無くても、刑罰以上の苦しみがやってきて、尚且つそれが半永久的に続いてしまう現実が表現されていた。
同僚達がそれまでの関係性が無かったかのように手のひらを返してしまう姿に理不尽なものを感じたが、それが現実なのかもしれない。
最終的には一部父の汚名は晴されたが、その後の凜はどうなったのだろうか。曖昧な形で終わっていたが、周囲が再び手のひら返しになる場面を読むよりは良かったのかもしれない
Posted by ブクログ
まさに解説にあったように新人幼稚園教諭のお仕事小説かと凛を応援しながら読んでいたら……さすが中山七里さん。
16年前の事件の真相はなんとなく予想できたものの、驚いた箇所はしっかりあったし社会的なテーマも重厚で読めて良かったです。
凛の過去、そして過去が知られてしまった時のシーンは読んでいて辛かった。
しかし、自分も子どもがいるので保護者会の面々と同じ立場だったら果たしてどんな反応をしただろうと何度も考えた。
16年前に起きた悲惨な事件の犯人の娘が、自分の子どもの先生として日々接している。
その先生のことを日頃から良い先生だと思っていたとしても、手のひらを返してしまうだろうか…
先生じゃなくても、隣に住んでいる人、職場の人、クラスメイト…
実際に体験しないと分からないけど、正直自信はない…
理想はその人自身を見つめること、行動や言動で考えること…なのか?
でも家族背景もその人を形作る重要な要素だとも思うし…うーん…難しい…
本当に、この作品を読んでいてもそうだけどSNSやネットで見かけるあれこれなどからも、人間は自分が正しいと自信を持っている時ほど凶悪になってしまうものなんだなと改めて感じた。あと安全な立ち位置にいる時。
真相が明らかになったこの後、同僚の先生や保護者の人たちはどんな態度で凛先生と接するのだろう…
星組の子どもたちがいればきっと凛先生は頑張れるんだろうけど、少しでも先生の心が軽くなればいいなと思う。