あらすじ
累計10万部のロングセラー、待望の新版!
本書は2004年7月に刊行した『ファシリテーション入門』の改訂版です。
『ファシリテーション入門』は入門用テキストとして多くの企業や大学で採用され、
当該分野の標準テキストといえるまでになりました。
ファシリテーションとは、
集団による問題解決、アイデア創造、合意形成、教育・学習、変革、自己表現・成長など、
あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きです。
その役割を担う人がファシリテーターであり、
日本語では「協働促進者」または「共創支援者」と呼びます。
ファシリテーションの最大の特徴は、
情報や意見などの内容、コンテンツではなく、
進行や関係といった過程、プロセスを舵取りするところにあります。
改訂版では、多彩なファシリテーションの技法や応用のなかで、
すべての活動の基本となる「話し合い」(会議)のファシリテーションに焦点を当て
その理論と実践スキルを紹介していきます。
最新の知見を盛り込み、第一版を全面的にアップデートしました。
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Posted by ブクログ
ファシリテーション入門
著:堀公俊
ファシリテーションとは、「中立な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出し、そのチームの成果が最大となるように支援すること」である。
ポイントは2点。ひとつは、活動の内容そのものはチームに任せて、そこに至る過程のみを舵取りすることである。そうすることで、活動のイニシアティブをとりながらも、成果に対する主体性をチームに与えることができる。もうひとつは、中立的な立場で活動を支援することである。それにより客観的で納得度の高い成果を引き出す。
このふたつがそろって初めて、ファシリテーターへの信頼が生まれ、チームの自律的な力を引き出すことができる。
本書は以下の7章から構成されている、
①脚光を浴びるファシリテーションの技術
②応用が広がるファシリテーションの世界
③場のデザインのスキル
④対人関係のスキル
⑤構造化のスキル
⑥合意形成のスキル
⑦ファシリテーションの実践に向けて
年々脚光を浴びる「ファシリテーション」。その必要性は日に日に高まると共に、多くの現場でそのスキルが実践されつつある。
ファシリテーションは誰もが取り掛かることができるものの、その奥深さと広さから取り組み続ける難しさもある。
誰もができると言っても一番大切なのは、本書でもあるように「高い志」協働のパワーを引き出すために、活動の意味づけをする必要があり、当事者が議論している内容を超越した、大義・理念やビジョンへの結びつけが大切となる。
多くのスキルの積み重ねと最後に必要なものは「人間力」。スキルと人を繋ぎ合わせるためには「人間力」は必要であり、ファシリテーションと同じく、人間力を高めることにゴールはない。
ファシリテーション入門への一冊であり、体系的に全てが書かれている本書は入門で終わるのみではなく、入門・実践・継続のサイクルまで網羅されている。
自分のみではない、組織、仲間の行動を最大化させる本スキル。学び・実践し続けることに間違いはない。
Posted by ブクログ
ファシリテーションという言葉の意味を体系的に整理するのに便利な一冊
PMOとしても使える実践的なプラクティスが載っている。場のデザイン→対人関係→構造化→合意形成のサーキュレーションは今後も意識したい
また、個人的に印象に残ったのは組織マネジメントの種類
大きな変化が必要な際の先導型
組織が安定しているときの管理型
絶え間ない変化が必要なときの支援型
ファシリテーションは最後の支援型にあたるが今後展開される場面が増えることは想像に難くない
Posted by ブクログ
ファシリテーションに必要なスキルの全体像が体系的に概観されている。この本のみで、実際に活用できる気はしないが、この本をきっかけとして、自分に必要なスキルはなにかの目処をつけ、深掘りのための次の本を見つけられるので、大変有用。
Posted by ブクログ
ファシリテーションが何か、実践にはどのような知識や技術が必要か概要を知ることができた。さらっと書かれている技術一つ一つの難易度が結構高い。実際に技術を習得するにはかなり実践の場数が必要と感じられた。ファシリテーションの技術をこれから習得しようとする人のロードマップになる本だと思う。
Posted by ブクログ
ファシリテーションの全体像を理解できました。
組織、社会、人材の3つのカテゴリーで分け、求めるものの違いを認識して進めることが重要と理解しました。
Posted by ブクログ
会議の進め方と発想法に絞ったファシリテーションの概説本。より具体的な方法に関しては、ブックガイドを参考に、他の本で学ぶ必要があるが、会議を進めるためのポイントについては的確に述べられていて、勉強になる。
Posted by ブクログ
関連施設で「チームを作る」ための課題図書(第2章)となっていた。
ファシリテーションをする上で必要な事項が具体的に整理されている。
最後に良い会議の例が紹介されておりわかりやすい。
Posted by ブクログ
部署がかわり、ファシリテーションが今後必要に迫られ手に取った。
実践は難しいが、ファシリテーションとはどんなものか、体系的には頭に入れることができた。何度かポイントを読み直さなきゃ。
Posted by ブクログ
ファシリテーションにおける古典・原典である。最初のとっかかりの本はいろいろあっても良いが深めたい人は必ず読むべき本である。
ファシリテーションで大事なのは要素分解とそれを順序よく提示することである。要素がいくら正しくても順番を間違えると台無しになる。
4つのスキル…(1) 場のデザイン、(2) 対人関係、(3) 構造化、(4) 合意形成
質問の順番(訊くチカラ)…(1) 事実・経験、(2) 知覚・感情、(3) 思考・考察、(4) 価値・信条、(5) 決定・行動
論理の3点セット…(1) 起点:論点、(2) 根拠:経路、(3) 終点:主張
Posted by ブクログ
★読んだきっかけ
分科会実施にあたり、ファシリテーターについて知りたくて。聞き出す力について知りたくて。
★感想
岡本先生の著書が出てきた!笑
特に私の課題である、「訊く力」についてがとても良かった!まさにこれこれー、こういうことが知りたかったと。
手元にあってもいいかも。
とっても良い本!
繰り返し響いた言葉を見返したい。
自分も訓練する。
★メモ
・自律性を高める→自分のなすべきことを自分で決め、自分で実現していくこと
・共働性を高める→みんなのために何ができるか?組織全体の課題を自分事に考える。今自分に何が貢献できるかを考える
⇨どちらか1つではダメでしょうな。丁度この前の東京駅飲みで、施設が大変で、みんな部署違うけど関わってるなって感じた事だった。みんな仕事できるから、どうにかしようって思ってるから、中途半端な気持ちでは恥ずかしいって思った。
・会議が終わった時に、到達の可否が判断できるものにする。「業務効率を上げる」はテーマのゴールであり、会議のゴールではない。「業務効率を上げるための解決策を作る」ならおk
・議論の方法
①原因論→原因から対策を導き出す(テクニカルなもの。解決策があるものに向く)
②目的論→目的から手段を考える(人や組織の問題向き)
★目標達成型
①目的共有。
②条件設定。目標達成のための必要条件を出し、優先順位をつける
③方策立案。できるだけアイデアを集める
④行動決定
→出来ること、やりたいことを話すためポジティブ
糸口見えなくなったら、成功事例をヒントにしたり、未着手のアイデアを試すなど
・チェックイン
アイスブレイクみたいなもの。自己紹介不要な場合でも、出来る。始める前に30秒ずつ一言ずつ発言する。今の気分、今日の期待、今気になっている事等
ファシリテーター自身もブレイクして雰囲気を作る。笑えない冗談はみんなを緊張させる。みんなの前でありのままの自分を見せる事。失敗談を語ったり、弱みをカミングアウトするのも効果的。心理的安全性を作る。
・コミュニケーションの目的は、情報、知識、感情、意思などを分かち合うこと。相手と同じものを持つこと。
・傾聴はなかなか難しい。相手の話に興味や関心を持って聞くこと。
相手に質問してすぐに返事がなくても、沈黙を耐える。相手は考えているのかも?相手に関心があれば、少し待てるはず。
・苦手な相手への傾聴
何かためになることがあるはず、良い点を見つけよう、と思って話を聞けば、意外に新しい発見がある。
・ある人が発言をしている最中でも、常に周りの空気を感じるようにする。支持共感?否定?等。また、誰が話をしたそうか、この発言での展開を予想していく。
・応える力☆☆☆
相槌を打つときに「素晴らしい」等褒めると、他のメンバーは変な思いになる。
★「なるほど」「そうなんだ」くらいのニュートラルなものが無難
★褒めて勇気付けるのなら内容ではなく、行動を褒める「よく思いつきましたね」「勇気ある発言ですね」等
・発言者が使った言葉をそのまま抜き出す。発言の中で、本人のこだわっている言葉を見つけて、「○○なんですね」と返す。理解してもらえたと思える。
★攻撃的、否定的な意見が出た時は、人と意見を切り離す。
A「人事部が言う事は間違ってる」
フ「全く違う意見をお持ちなんですね」
・おとなしい人が意見を言ってくれた。よく言ってくれた、勉強になる等、自信が持てるような返し方をする。
・発言したい、という欲求で発言するだけでなく、発言した後の周りの行動によって発言したい欲求が出る。行動心理学
・訊く力☆☆☆☆☆
★質問するときに、何に対する答えが欲しいのか、なにについて考えて欲しいのか、質問の意図が分かるように訊く。×どうですか?×いかがですか?
・何がありましたか? 経験
・どのように感じましたか? 感情
・どのように考えますか? 思考
・何が大切ですか? 価値
・何をこれからやりますか? 行動
★○○するためにー 目的を伝える、考える大テーマを伝える
・クローズドとオープンを繰り返して話を深める
★問題解決の議論にて
・なぜ?どうして?を繰り返すと否定的になる。
→何する?どうする?に変換して肯定的に。
・止まってしまったら、もしなんでも出来るとしたら?、強いてやれることを考えると?と強制的に考える方法もある。
・ファシリテーション能力を高めるために
テレビ番組の司会者の話し方
★なぜ?だから?要は?例えば?を自分に問いかける。意見の整理や深める練習をする。
Posted by ブクログ
ファシリテーションというものは、結局のところ実践の場でしか身に付かない部分が多い。
しかし、本書ではファシリテーションの意義、方法論、得るべき成果がわかりやすくまとめられており入門にうってつけ。
ファシグラなど近年よくみかけるトレンドも押さえられ、2018年現在に則した「つかえる」一冊。
Posted by ブクログ
ファシリテーターを担当する機会が多く、もっと体系的なものを学んでより改善を図っていきたいという思いがあり手に取りました。
できているつもりになっているものを改めて読んでみると、できていなかったり爪が甘いかなと思っている点があり、過去を振り返り確かに上手く進めることができなかったと共感を覚えました。
読んだから劇的に良くなったというわけではないが、このタイミングだと何をするとゴールへ向かって進む舵切りができるなと思うことが増えました。
実践的に繰り返しながら何が良くなったのかという視点でブラッシュアップを図れたらと思います。