あらすじ
連続ドラマ化された「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズの人気登場人物である、“ガンさん”こと厚田巌夫刑事。
彼と、“死神女史”石上妙子の結婚当時の物語。
ある事件を経て新婚生活をスタートさせた二人だったが、警察官一家惨殺事件が発生、二人は、駆け出し刑事と新鋭検死官というそれぞれの立場から、事件に向き合うことになった。
妙子のお腹が大きくなり産休も間近な中、二人が本当の夫婦になろうとしていた矢先の出来事。
そしてガンさんのもとに、妙子が病院に居るという連絡が入り……。
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【電子版特別付録】妙子が厚田に作った料理のレシピ
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切ない過去
ガンさんと死神女史の過去が切なかった。こんな過去がありつつ、今の二人の関係性だったんですね。そして事件はおぞましい。現実の事件を思い出させるような内容だし。今回のお話では解決しなかったけど、未来の仲間と解決してくれることを期待します。
Posted by ブクログ
〇藤堂比奈子シリーズスピンオフ第二弾。今度はガンさんが主人公、ガンさんのつぶやきが冴える、死神女史とのなれそめのはなし。
法医学者の卵・石上妙子(こと、のちの死神女史)にプロポーズをした厚田巌夫(こと、ガンさん)は、自分の子供ではない子を孕んだ石上を案じながらも、新たな事件の通報を受ける。
警察官一家惨殺事件は、警察官夫婦と二人の子供が殺されたばかりでなく、惨殺と言っていいほどに、心臓がえぐられ、その血を輪状に垂らされた「魔法円殺人事件」とも言われていた。
電話線すら切られていたというその狂気性から、犯人の特定を急ぐが、なかなか犯人があぶりだせない。そんなとき西嶋と一緒に動く厚田は、手掛かりをつかむが、石上からの連絡があり病院に行くことになってしまい・・・?
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この本は、藤堂シリーズファンであれば、流涎の一冊であろう。
藤堂の大先輩であり、恩師である石上・厚田の過去結婚していた経緯が存分に、この本で語られる。
二人が一緒になったのは、ただの甘い考えということではなく、やはりお互いに惹かれ合う何かがあったのだ、ということがこの本で明かされるのだ。
一方、かの事件は冒頭から劇的に気持ちが悪い。一家惨殺、という名にふさわしい殺され方である。
石上がサー・ジョージと懇ろ(?)である理由も明かされつつ事件解決の一翼を担おうとしている。
この事実を藤堂比奈子が知ったら発狂するだろうなぁ。(笑)
こんなことを考えながら読むと、とても楽しいし、藤堂シリーズを読み返したくもなってくるのだ。
Posted by ブクログ
新婚生活ほとんどしてない……。
未解決魔法円事件が、本編に繋がっていくのかドキドキしながら読みました。
この巻にチョロっと出てきた戦地から保護された女の子……スサナでは?
Posted by ブクログ
なんだかねぇ...わかっていた大筋とはいえなんとも...
しかしやっぱり悪いのは全てジョージなんじやね?
あと、個人的には別れるならやるなよと、妙子女史の女の部分にツッコミたくなるわな(あと、痩せてるのにチチはあるんかいっていうご都合主義にも大いにツッコミたいw)...なんとかならんかったもんなのかねぇほんまに。
てことで、このままラストBURNに突入します。
ところで、表題が英字やったりカタカナにったりするのはなにか意味があるんかいな?と思ったら、スピンオフだけカタカナなんかな?いや、本編終了後ののびセンセイのスピンオフは英字やし、(して別シリーズも英字、紛らわしい〜)...過去はカタカナで分けてるってこと??とどうでもいいことが気になりました。
Posted by ブクログ
「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズのスピンオフ作品、2作目。
1作目は死神女史こと石上妙子検視官が主人公であったが、今作は比奈子の先輩ベテラン刑事・ガンさんこと厚田巌夫刑事が主人公。石上と新婚関係にあった時期のエピソード。シリーズ前作「COPY」でも描かれていた警察官一家惨殺事件を踏まえている。
スピンオフ作品なので、あくまでもシリーズ本編を読んでいることが前提。しかしながら、ガンさんと死神女史の新婚生活、二人が別れるエピソードなど、シリーズ読者にとっては垂涎モノの一冊になるに違いない。実際、二人の、特殊であり、且つある意味純粋な愛を全うした結婚生活の中で、どこか畏敬とともに二人の美徳を感じました。
ただ、シリーズものは刊行順に読むのが鉄則、である私にとって、今作と前作の「COPY」の刊行の順番に些か不満。今作は、「COPY」の前に読むのが正解なんじゃないかと感じました。今作は前作でも描かれた警察官一家惨殺事件のミスリードに当たるのにもかかわらず、先に事件の結末真相を知らされているがために、ミスリードの意味が成さなくなっているのです。順番の入れ替えにさほど支障はないというか、むしろ逆にした方が前作の方の入りもスムーズになると思うのですが、どうだろう?その点は少し気になりました。
とは言え、次作でこのシリーズも完結。まさかのシリーズ全絡みになりそうな勢いですが、どう決着つくのか楽しみデス。