【感想・ネタバレ】ロートレック荘事件(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが……。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か? アリバイを持たぬ者は? 動機は? 推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。前人未到のメタ・ミステリー。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

評価が難しい作品で、レビューでも色々突っ込まれています。なぜ★5にしたかというと、初心者にもやさしいことと、ミステリを趣味にしようと思うなら、できるだけ早い段階で読んでおいた方が良い作品だからです (名作だからというよりミステリ好きならどうせ一度は読むのだからという感じです)。あと個人的にはロートレックを選んだセンスが素晴らしいと思います。
他の人の感想を聞いたりサイトのレビューを見る前に、先ず読んでしまいましょう。
低評価の多くは、この作品のトリックを使った際の弱点にあるのですが、その後、その弱点に対応を効かせた作品が、色々な作家により産み出されています。個人的にはそれらが総合的にこの作品を超えているとは思わないのですが、かと言ってこの作品にも突出した魅力のようなものが足らない印象もあります。
ミステリは書き慣れていない作家のためか、建物の間取りの描写や伏線などがとても丁寧に書かれているので、初心者の方にはおすすめです。

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2025年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マジでやられたミステリ リスト作品

読みたい本も積読本も多すぎる
それゆえ再読というものを基本的にしないタイプだけれど、筒井康隆作品を集めるついでに買い戻した

前に読んでからゆうに10年は経っている
メイントリックは覚えている程度
どんな話だったか気になったのと薄めの文庫なのでサクッと読んでみた

初読時の混乱衝撃度は軽減していたが(え?君、だれ?)たしかに読んだ物語だと微かな記憶が蘇る感じが良かった

最終章はこんなに重かったっけ
救いのない結末だがきっちりハマってて腑に落ちる

再読して作品のイメージと評価が変わったなあ
一撃モノではない傑作


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2024年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 なんで裏表紙にメタ・ミステリーって書くんだよー。最後のちょっと感傷的な終わり方にもはまったから、何も知らずに読んでたら文句なしに★5つついたのにー。メタだってわかってたせいで、途中で”おれたち”って表現の不自然さに気がついたもんな。そのせいで最後の衝撃は絶対にちょっと薄れちゃってるって。とか言いながら、俺もここに書いちゃってるけど。とにかくミステリーに関しては、あとがきもオビの解説もない方がいいっていうのは、ある意味真実かもしれない。
 基本的に、俺って密室トリックみたいな正統派のものより、叙述トリックみたいなメタな方が好きみたいだな。「十角館の殺人」に対する評価があれほど高いのも、生まれて初めて読んだ叙述トリックのミステリーだということと無関係ではないと思うし。そういえば「殺人鬼」もそうだった。メタだと世界観をひっくり返してくれるという意味ではSFに近いということもあるのかなあ。メタじゃないやつで記憶に残っているのって「占星術殺人事件」ぐらいしかないものな。
 それにしても久しぶりの一気読みだった。他にもこういう話が読みたいよー。「フェミニズム殺人事件」はどうなんだろう。
 そういえば、何でロートレックなんだろう。単に著者の趣味なのかな。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

完全にやられた。見事なトリック。いや、トリックと言うのだろうか?ともあれ、とある事柄について完全に気付かぬまま作者に踊らされていたことに心底驚いた。お見事である。

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2025年10月02日

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ネタバレ

もう夏が暑過ぎてどこにも出掛ける気になれず家で出来る趣味ないかなと久しぶりに読書始めました。

叙述トリックが好きで以前から気になってたこれ。

騙されないぞーと思いながら読んでたはずなのですがやっぱり種明かしされた時は?????ってなりましたよ。

読んでてちょっと今これ誰が喋ってんの?って思う時あったんですけどやっぱり騙された

最後の犯人の死刑にしてくださいって重い

読み応えあり面白かった

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2025年07月14日

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「ロートレック荘」という避暑地の別荘を舞台に若者たちが巻き起こす恋の駆け引きと、その結果としての悲劇を描く。ただの殺人事件ではない、ハンディキャップを背負った青年の屈折した想いに焦点を当てた青春ミステリ。
時に「アンフェアだ」とも批判される叙述トリックの金字塔だが、伏線が実はたくさん張ってあってフェアネスに配慮されていたと思う。トリックもさることながら、若者特有の不安定で荒々しい情動を切り出した青春小説として読むべき作品と感じた。

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2025年05月24日

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 各登場人物の呼び方が、犯人を見つけるポイントとなる。一見すると犯人の行動だと思いがちだが、実は別の人物の行動だったというように、本作の叙述トリックは巧妙で秀逸である。本作の終盤では、犯人がどんな動機で、どのようにして殺人を実行したのかを具体的に書いてある。最後のページでは、犯人の心情が描写されており、犯人の背景をふまえると、なんともやるせないと思ってしまう。

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

素直な性格でないにも関わらず素直な読み方しかしないもんだから、叙述トリックということに全く気づかないまま最後まで来た。

謎解き編で細かい説明をしてくれてたが、それも含めて、後追いでやっとわかったという感じ。フェアかアンフェアかと聞かれたら、まぁ多分フェアだと答えると思うけど、実際読んで理解をしようと思うと、ちょっと苦労する(笑)

叙述トリックはおそらく好きだけど、多分ネタバレ等の解説読んだ上でもう1回読まないとあかん。楽しみ方として間違ってない気もするが、好きならばもう少しなんとかならんかなと自分で思うのである。

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2025年05月03日

ネタバレ 購入済み

ロートレック荘事件

叙述トリックのお勧め本としてサイトで紹介されていたので購入して読みました。
叙述トリックの内容としては意外性があり楽しめましたが、ミステリとしては微妙でした。
謎解き要素が薄く感じてしまったので叙述の意外性だけでなくミステリとしてのトリックの部分もしっかり用意されてるともっと楽しめたと思います。

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2020年10月05日

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