あらすじ
太平洋戦争中、アメリカの戦闘機に装備され、機銃を撃つと自動的に作動する「ガンカメラ」の映像が相次いで発掘された。また米国立公文書館で、B-29が名古屋・大阪を焼き尽くした際の空襲映像も新たに見つかった。日本本土への空襲は、その規模の甚大さゆえに捉えきれてこなかったが、膨大な発掘映像の分析に加え、アメリカ軍の新資料、埋もれていた日本側の作戦・被害記録などを分析することによって、その“全貌”が明らかになっていく。2万ページに及ぶアメリカ軍の戦闘報告書・作戦記録を日本地図に落とし込むと、浮かび上がったのは予想をはるかに上回る被害の実態だった。本土空襲がなぜ無際限にエスカレートし、45万9564人もの多くの命が奪われることになったのか。空襲の恐るべき実態を可視化することで、「本土空襲」の知られざる全体像に迫る。
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Posted by ブクログ
先に読んでいた同じシリーズ(NHKスペシャル)がわかりやすく、手に取った1冊。
なんとなく空襲、B29のことはもちろん知ってる人がほとんどだろうけど、頻度も規模も甚大で確かに詳細は見えてこない。
それなのに終戦までに本土空襲で45万人亡くなっているという事実が何より恐ろしい。
最初は精密爆撃で軍事目標だけを狙っていたのに、天候などの関係で狙えなくなると、徐々に無差別爆撃に傾いていった。
その無差別爆撃をそもそも始めたのが日本とドイツっていうのが…皮肉すぎるが、
全ての流れが戦争に繋がったのだなと思う。
1945年11月には九州への空襲、本土上陸作戦も考えられていたという。終戦が遅れたらもっと被害も甚大だったのだろう。
どんな事実でも恐ろしいのが戦争だなとつくづく思う。