あらすじ
〈小さな幸せは「なん個」と子どもみたいに数えたい〉 最悪の思い出も、いつか最高になる――。両親の死や家族へのまなざし、大切な友だちや犬猫との絆、食や旅の愉しみ、さまざまな出会いと別れ。何気ない日常の中にある「小さな幸せ」を見つけて慈しむエピソードの数々。あなたの人生に寄り添ってくれる幸福論的エッセイ集。各話にタムくんのイラスト付き。
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Posted by ブクログ
小さい幸せといいつつ、非常に重要な幸せばかり
何も縛られる必要もないし、好きタイミングですきなように読んでよい。
ばななさんらしいよなあ
一つ好きなフレーズを。
あなたの生き方、佇まいがあなたの幸せをつくる
Posted by ブクログ
読み終わったあとに心がほわーっと温かくなりました。日常に転がっている、意識してないと見逃してしまいそうな、ばななさんがみつけた幸せをばななさんの視点で1話1話日記みたいに書かれてあって、こんなところにも、そんなところにもあるんだ…!と読んでいてとてもほっこりしました。特に印象深かったのは「幸せを創る」という章。お刺身のお話になんだかジーンときてしまいました。あと、「戻れないけど」という章も。初めての体験でドキドキする気持ち。今まで体験した初めてのことやそのときの気持ちを思い出しました。
“ 時間がくれる贈り物はいつも人を幸せに微笑ませる ”
「戻れないけど」に書いてある最後の1文です。ほんとにその通りだなぁ…と思いました。この本を読んで改めて色々気づくことができました。お金では買えない価値を日々の小さな幸せを大切にしながら1日1日を過ごしていきたいなと思いました。こんな素敵な本に出会えてよかったです。
Posted by ブクログ
・だれかが私を思い出すとき、こんなふうにすこし幸せだったり、温かかったりするといいな
・そのときはものすごく面倒くさくても、後になるとやっぱり行ってよかったと必ず思うから。これはジョルジョの旅の法則です。
・あの、その人がその人の専門の仕事をしていることで、もう大丈夫だ、自分もがんばれると思う気持ち。もちろん私は作家というジャンルではそうでありたいと思う。
・今よりもいっそう人を裁かないようになりたい。していることや、見た目や、話していることだけでなにかを決めつけたりしないようにしたい。
Posted by ブクログ
コロナになった去年の夏に買ってきてもらった本。去年はなんだかハマらなくて途中でやめてたけど、今読むと面白い。エッセイをこれからもどんどん読んでいきたい。
Posted by ブクログ
読みやすくて親近感の湧くような、あたたかく抽象的な言葉だけど、正直でしっかり頭にイメージが飛んでくる、そんな本だった。
やわらかい日差しが入るカフェの角の席で、モーニングのスープを飲みながら、この本を読んでいる時間こそが、小さいけど確実なわたしの幸せな気がした。
以下、書籍より抜粋
- 便利になることは、極端な温度差を味わわなくなること
→感想:だるさのしあわせが失われていく感じ、そんな危機感に人は「昔はこうだったのに、、」「昔は今と違って〜」と、忘れたくなくて、誰かに忘れて欲しくなくて話すのかもしれない
- 思い過ごしの類ではなく、そうであってほしいというものでもなく、身体感覚として生々しく感じられた
- それぞれの家庭の事情を、そこで示される精一杯の愛をそれぞれ受け止めて、みんなしっかり大人になっていった
- ああ、手のぬくもりがここに生きてる、そう思った
→感想:お母さんの手、愛犬の身体、友達のほっぺ、私の手には触れた大事な人たちのぬくもりがちゃんと残ってるって嬉しく思った
Posted by ブクログ
★3.5
久しぶりにばななさんの元へ帰ってまいりました。
精神が底つきそうなときにいつもばななさんの本を漁ってる自分がいるので、ばななさんの作品はわたしにとってそういう命綱みたいな存在なのだな、と気づく。
文章から滲み出るやさしさと、時に本質をつんっとされるような言葉が相変わらず好き。
自分にとっての小さなしあわせ、わたしも改めて考えてみて、しあわせなことに囲まれているなあって思いたいなと思ったし、やっぱりばななさんの文章みると、少しでも感情がしあわせに動いた時に、なんでしあわせって思ったかなって言語化できるようになりたいなあとも思った。
_φ(・_・
(前略)そういうものをいっぱい持っていると、悲しいことがあったときにきっと、ほんのちょっとだけいい側にひっぱってくれるんじゃないかな、と思う。
それが人によっては、ドーナツかもしれないし、コートかもしれない。なじみの小径かもしれないし、近所の居酒屋のメニューかもしれない。なんでもいい。その人らしいもの。
きっとその人を好きな他の人がそれを見たら笑顔になるようなものが、きっとあるはずだ。
自分だいじなものだけれど、ものすごくではない。なかなか会えない後輩に会えて嬉しい。だから、持っている少しだいじなものをなにかあげたい。会えて嬉しかった気持ちをそうやって小さく残したい。そんな気持ちが伝わってきたから。
私はわたしの佇まいだけで、だれかをまるで言葉でほめているような、そんな人間になっていきたい、そう思った。