【感想・ネタバレ】売上の8割を占める 優良顧客を逃さない方法―――利益を伸ばすリテンションマーケティング入門のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年02月03日

データの蓄積、見える化、優良顧客の発掘が大事であることが分かった。本書にも書いているが、結局の所、誠実に顧客のインサイトに寄り添ったサービスを作ることが、リテンションに繋がるのだと感じた。

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Posted by ブクログ 2020年09月24日

目先の利益よりも優良顧客を増やしていくことに注力することで長期的な成長を成し遂げることが可能。割引をしすぎることで既存の優良顧客のロイヤリティを低くしてしまうリスクもある。他社にはない、特別な”価値”を提供し、それを顧客とマッチさせる努力を重ねる。
デジタル化が進み、各個人の趣味嗜好が多様化している...続きを読む為、システムで各ユーザーへリコメンドしていくことに加えて、”人が介在するコミュニケーション”を取り入れることでより良い関係性が築ける。

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Posted by ブクログ 2018年09月26日

何をKPIとして置くかで人の動き方は全く変わると教えてくれる。
特に、マーケティング部と営業部が別組織である場合、それぞれのKPIがうまくかみ合っていないと、結局のところ効果が薄まってしまうケースはよくある話だと思う。

・マーケと営業のKPIの整合性をどう作るのか?
・新規と既存顧客をどう育てて、...続きを読む将来の売上に作っていくのか?
・会社としてみるべきKPIは何か?

KPI選びに失敗すると、それぞれの部署は頑張っていると評価されているが、会社としては競合に負けているなんてケースもありうる。

外部環境、顧客の動向、チャネル変化などを踏まえた上で、自社のバリューチェーン上のKPIや組織・人材のKPIを設定しないと、本当に怖いことが起きてします。

そのKPI設定こそが事業部長の戦略なんだと思う。

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Posted by ブクログ 2023年02月26日

解約の理由をデプスインタビューで探る
契約後何ヶ月目に解約する顧客が多いか
→アップセルした翌年に注意?

契約直後の顧客には、興味を持たれそうな番組を知らせる
→ペルソナに合わせた価値の提供
契約から数ヶ月後の顧客には、見たい番組を探しやすくする施策を

顧客とのコミュニケーションで大事なのは企業...続きを読む都合の押しつけではなく、顧客にとって快く楽しく価値がある案内

顧客のLTVを上げるには、優良顧客が契約を継続する理由となっている価値を認識し、その価値を他の顧客にも感じてもらうこと

顧客データ分析の目的は「エンゲージメント効果を上げるポイントの明確化」
→加入時期、経過時間、加入理由、性別・年代と解約率の関係

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Posted by ブクログ 2019年12月28日

WOWOWの神対応の裏側を作り支えた方の著書。
実例をベースにした、顧客との関係性づくりにおけるたくさんの大切な気付き・ナレッジが盛り込まれていて非常に実践的な内容です。すぐにでも活用できるエッセンスがたくさんあります。

・新規獲得施策でやってはいけないこと5選
・サンクスコールの光と影
・システ...続きを読むム+人で生み出す神対応CRMの舞台裏
・優良顧客の見極め方、育て方

などのトピックスが個人的には刺さりました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年08月16日

新規加入よりも解約のほうが多くなり、利用者数の純減が続いていたWOWOWにおいて解約防止部長を努め、V字回復させた著者による書籍。お客様が求めているのは割引ではなく、コンテンツの自体の価値であり、コンテンツによって顧客の人生をより豊かで心地よいものにすることである。これにより、割引により集めた解約が...続きを読む見込まれる顧客ではなく、優良顧客の母数が大半を占めることになり、筋肉質な経営を行うことができる。優良顧客を増やすにはまず、自社にとっての優良顧客は何かを定義するとともに、顧客全体を範囲としたカスタマージャーニーを作成、それぞれの顧客(無料期間が終わったらやめる、好きな番組が終わったらやめる、優良顧客等)を分析、対策を講じていくことが肝要である。また、ネット上での行動において優良顧客と同様の行動をとっている優良顧客予備軍を把握し、WOWOWに取り込む施策を打っていくことも有効である。これらの施策を打っていくには、蓄積しているデータの活用が重要であり、これまでの縦割りの組織体制から特にマーケとITが横串刺された組織体制が求められると筆者は主張する。
ページ量は多くなく、また当たり前のことを述べているのみではあるが、非常に勉強になる書籍であった。

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Posted by ブクログ 2019年11月26日

サブスク型のビジネスで用いられるリテンションマーケティング。顧客をつなぎとめ、価値を提供し続けるための方法を示す。

著者はWOWOWの元取締役であり、現在はリテンションマーケティングのコンサルタント。WOWOW時代の経験を本書で深く解説している。

主な論点は下記

・解約はなぜ増加するのか
・リ...続きを読むテンションマーケティングとはなにか
・優良顧客の実態をつかむ
・カスタマージャーニーを知る

■新規顧客獲得コスト(CAC)
新規顧客獲得よりも既存顧客維持に力を入れた方が得策、新規顧客獲得には5倍のコストがかかる。

■デプスインタビューで解約理由を探る
簡易なアンケートでは解約の本当の理由を知ることはできない。
1対1での面談形式で実施する。生活や気持ちの変化、解約の背景を聞き出しながら顧客の属性と紐づけて分析した。録画した番組が見切れないという理由があった。

■ 加入者が減少した2つの要因
・目の前の顧客獲得、売り上げ獲得のために、販促施策の中心に自社サービスの価値ではない特典を据えてしまったこと
・放送のデジタル化という外的状況の変化に対応して営業スタイルを変更する速度が遅かったこと
→既存の商流とのお付き合いを気にしすぎていた、決断できなかったことをネガティブに捉えている

■ペルソナとカスタマージャーニー
解約する人のペルソナを期間ごとに作成する。無料キャンペーンの終了や見たい番組が多すぎて消化できない、一通り見てしまって飽きた。

■販促、無料施策の使い方
無料施策は、体験してみないとわからないサービスに使う。「価値を認めていただいて長くご愛顧いただきたいから、初めての方に、限られた期間だけお試しいただく機会を作る」という趣旨を理解してもらう。タダ売りにしてしまうと自ら価値やブランドを破壊することにつながる。

■オペレーターからの番組レコメンド
解約のお電話をしてきた顧客に、またはお伺いの電話をした顧客に、番組データベースに基づきレコメンドをする。
デジタルで実施しているまさにそれだ。


■サブスクのグロース
解約から拡大に転じるための施策および検討ステップ
Step1.解約のリテンション
Step2.原因究明(価値の確認)
Step3.ペルソナ作成と提案拡大
Step4.組織改革


■本書の終わりにまとめられている勝利のポイント
1.判断基準を顧客中心にする。顧客の動きから自社の価値を学び、商品企画や営業戦略に生かすスタイルへ
2.自社データを充実させる。いい顧客体験を作り出せるデータは、結局のところ自社データ
3.優良顧客を明確化する。自社を本当に支えている顧客との関係を育てることが効率化の最たるもの
4.組織に横串をさす。縦割り組織に、共通のマーケティングで横串をさせた企業は成功する
5.優良顧客の割合を高めて筋肉質な経営を目指す。市場が拡大しないなら、優良顧客の割合を高めることで自社の成長を担保する

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年04月29日

WOWOWは一年間で56万人もの新規会員登録が合っても5000人しかユニークで残らない。

新規顧客の獲得コストは既存顧客の維持(リテンション)に比べて5倍もコストがかかる。

1996年、スカパー!の参入で加入者数を競争する形となり、各社◯ヶ月無料!やいまなら〇〇がもらえるなどの販促施策を打ち出し...続きを読むていった。
しかし、無料期間が終わると解約され、結局本来得られる料金が得られなく成るだけだった。
代理店(家電量販店)にも〇〇件以上獲得してくれたら手数料増やします、という施策も、結局代理店が「◯◯ヶ月だけ見て解約でも良いので」というトークで加入者が増えただけで、優良顧客は増えず、無料なら入るというだけの人しか増えず、大量加入大量解約は止められなかった。

◯加入者数を減らした2つの要因
①値引きやプレゼントに頼ると、売れ行きが鈍ったときに更に大きな値引きやプレゼントにいきがちだが、それでは優良顧客の獲得にはつながらない、むしろ、販管費だけ拡大し、微妙な顧客の拡大になる
→本来顧客に提供すべきでない施策での販促になり、結果解約になった。

②営業ルートの整備が遅かった。
当時、放送のデジタル化という外的環境で、デジタルでの加入はTVの内蔵カード番号が必要なため、代理店の場で契約が完了しなかった。そのため、WOWOW直販のルート整備は急務だったが、代理店に恩義があり、またこれまで出来ていたため簡単には変わらなかった。


◯解約防止にコストを割いたほうが圧倒的に良かった
例えば、2007年の月間平均解約者数は46,000件。月額2300円だったので、この解約者たちが平均1ヶ月伸びるだけでも1億580万の売上アップになる。
一方で、46,000件の新規顧客の獲得をするには1億580万円では足りない。
単純な経済合理性の基にリテンションマーケティングを提案した。

番組ごとの気持ちデータベースと解約理由をもとに、62のグループ分けされ、どれに当てはまっているかを特定し、そのグループの顧客に効果の高い順に並べられた対応が電話オペレーターのPCに表示されるようになる。
例えば、その人が好きな「気持ち」に合う番組(盛り上がる系が好きな人に盛り上がる番組)を勧めたり、
忙しくて見れない人にはデジタルデバイスで見られるオンデマンドや録画機能のレコメンドをするなど。


例えば、60代の男性が赤穂浪士がきっかけで入った男性に時代劇を勧めるのではなく、
「なぜ赤穂浪士が好きか、どんな雰囲気が好きですか」
→「男気溢れるやつ」
→「男気溢れるのが好きなら、ロッキーシリーズもやってるけど、ご覧になりませんか?」
→「良いね!見てみたい」

でリテンションに成功するなど、レコメンドの精度を上げられる仕組み作りをしている。

その上で、WOWOWの場合、優良顧客(長期顧客)になりやすい共通項は
「一世帯内で複数人数が視聴してて、複数ジャンルで視聴していること」だった。
その中でも、複数ジャンルを見ていることが一番大きな要因だったため、複数ジャンルを視聴してもらうような施策がスタート。

例えば、サッカーが好きで加入した若い世代の人たちには、サッカーシーズンが終了する前に、映画作品を見てもらえるように、映画の魅力が伝わるDMを送付するなどをする事で解約率が30%下がった。


☆コメダ珈琲の例☆
コメダは店舗数でスタバ、ドトールについで、店舗数3位、レジ前で購入して受け取るセルフサービス型のスタバやドトールとは違い、フルサービス型ではトップチェーン、その中で毎年店舗数と売り上げを伸ばし、2018年では営業利益率25%

繁華街ではなく、郊外に広めの駐車場を設置して、運転技術の低い女性でも出入りしやすい店構えで、
くつろげる事をモットーに新聞や雑誌なども読めるようにし、1テーブルずつ仕切りを設けている。

その結果、一度きた顧客が優良顧客化し、80〜90%が常連客。


☆歯科クリニックの例☆
患者の60%が長期リピート顧客である歯科クリニック

痛みが無くなると診療途中でも来院しなくなり、再発を招いていた現状を変えるべく、
歯が健康で無いと人生にどのようなマイナスがあるか、予防をする事で将来に渡る治療費をどれほど減らせるかなどを受付のスタッフなどが説明する事で、継続的に定期健診を受けることが可能に。

→優良顧客を獲得するには、
自分たちが提供できる価値を明確に示すことが重要。

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