【感想・ネタバレ】インパールのレビュー

あらすじ

太平洋戦争で最も無謀だったといわれるインパール作戦。昭和19年3月、ビルマから英軍の拠点があったインド北東部・インパールの攻略を目指した日本軍は、この作戦で歴史的敗北を喫した。「インパールの悲劇」は“日本の東条”とビルマの“小東条”牟田口廉也の握手から始まった――史実に基づいた考証と冷静な筆致と気迫で、涙と憤りなしでは読めない、第一級の戦記文学を復刊!「何しろわしは、支那事変の導火線になったあの盧溝橋の一発当時、連隊長をしていたんでね。支那事変最初の指揮官だったわしには、大東亜戦争の最後の指揮官でなければならん責任がある。やるよ、今度のインパールは五十日で陥してみせる」功名心に気負いたつ軍司令官・牟田口中将の下、いたずらに死んでいった人間の無念。敗戦後は部下に責任転嫁し、事実の歪曲を押し通した軍人を許すまじ!本書はその実相を書き、牟田口廉也批判の口火を切った『イムパール』に、著者自ら大幅な改訂を加えた文庫決定版。

【目次】
戦いの日の回想―序にかえて―
インド征服の夢
先手後手
インパール見ゆ
狂奔
雨季
ビシェンプール攻撃
壊滅
死の道
肉体の限界
時期作戦準備中
戦記の中の真実―あとがきにかえて―
〈インパール作戦〉地図・部隊編成表

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Posted by ブクログ

インパール作戦の開始から撤退までを書いた。司令官のエゴと欲、判断力、作戦能力のなさのために何万という兵隊が犠牲になった。インドという気候、相手(英印軍)を見下した考え、そのことも敗因の原因になった。いつも犠牲になるのは上層の人に逆らうことのできない下層の人達だ。今の日本の状況と考えてみると面白いかも。私は、そもそもなぜインパールだったのか勉強不足です。あと地理関係がよくわからなかったため読むのに時間がかかった。

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2024年02月01日

Posted by ブクログ

20.03.08~20.07.24
胸糞悪い、その一言。
いつの時代も、バカはいるもの。そのバカが先陣を切ってしまうことで、悪夢が繰り広げられる。結果、誰も責任を取らず、適当な言い訳を、もしくはウソをついて、データ改竄をして国民をだます。最低です。
今回、読んでいる時期と新型コロナの感染拡大が重なってしまったことで、余計に、読むのが辛かった。国を担っている人たちの無責任さ、歴史が繰り返されている。
最悪の読後感ではあるが、いろいろと考えさせられた1冊。

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2020年07月24日

Posted by ブクログ

太平洋戦争下での愚行を通り越した狂気の作戦。後半はとても文字がまともに読めないぐらい感情移入する。こういう書籍をもっとみんなに読んでほしい。と思う。

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2018年07月21日

Posted by ブクログ

あらためて戦争の狂気を知った。

牟田口ってのが無謀な作戦を展開して自国の兵隊をいたずらに殺した責任ってものを負わずに終わってしまったので、Wikipediaでその後を調べたら、形上一応インパール作戦の責任を取ったみたいだけど、五万を超える人たちを無駄死にさせた責任としては何とも軽い。

第二次大戦時の、特に終戦近い日本は、国全体で正常な判断が出来なくなってたんだな。そして今の日本があるんだな。

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2023年09月30日

Posted by ブクログ

功名心しかない牟田口軍司令官の指揮の下決行され、およそ3万人が命を落としたとされる無謀で無惨な史上最悪のインパール作戦。
声の大きな人の意見が通るどころの話ではない。

計画立案の時点で多くの問題点を抱えながら、自分の成功体験のみ信じ続け、見識、知見のあるものの意見に耳をかさずに、怒鳴ることと精神論で下のものを支配し、進言する部下を更迭し反対するものを排除した牟田口軍司令官。何より「支那事変最初の盧溝橋事件の指揮官だった私は、大東亜戦争の最後の指揮官の名誉を握らなければならない」という野望と功名心のみでインパール作戦を強引に推し進めた。
不利な戦況や敗北、彼の意見の問題点を報告すると怒って怒鳴りつけられる部下達は恐れて実情を報告しなくなり次第に大丈夫としか言わなくなる。
当時の首相・陸相・参謀総長を兼ねた東条英機にも、反対意見をいう危険を避けて保身の道を選ぶ首脳陣たちも、また牟田口の部下達と同じ。

当時の命令は「天皇陛下のご意思」であり絶対だった。日本軍の規律でもあった。ということは、命令されてしまえば従わざるをえず、どんなに成功の希望がないと分かっていても「我々が力んだところでどうにもならんし、やらなきゃ、なお、ダメだし。結局、やれるだけ、やるより仕方がないです。」と言って戦場へ向かっていく。
雨季のインド。「ただ、廃墟と、沼沢と、悪役と、死のみ」と言われたビルマの雨季より激しい雨季のインド。
そこに、準備不足、知識不足、補給なしで挑まなくてはならなくなった兵士たち。
戦の前に既に、無能な指揮官によって殺されていたのではないか。

牟田口は、部下に慰留を期待して自決したいと相談するも、心置きなく腹を切ってくださいと言われ、悄然とするも自決せずに余生をまっとうしたとのこと。
厚顔無知も甚だしい。

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2021年03月15日

Posted by ブクログ

太平洋戦争中の悲劇、無能な上層部、無謀な作戦の代表格インパール作戦。

悲劇を語るにしては妙に明るいテンポが独特。軍の公式記録は当事者に都合よく書かれるので当てにならないようだ。

シリーズ物なので続きも読みたい。

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2021年01月30日

Posted by ブクログ

「私、定時で帰ります」で紹介されていた。
仕事は気力でやり切る!の例題として。
・やる前からできないとは?
・やる気がないからできない。
・やればできる何事も。etc
これって背伸びをすれば届くレベルだよね。
とは言っても
・たまたまできる時もある
よね。
日本社会で生きるのは難しいね。

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2020年06月26日

Posted by ブクログ

 今を生きている日本人には、当たり前だが祖先が存在している。
 だから、祖父母曾祖父母の代が戦争で死んでいたら、今の自分たちは存在しないのだ。

 俺にとっては、祖母は東京で空襲の中を生き延びた。
 そして、祖父はビルマを生き延びた。
 祖父母が戦争で死んでいたら、今の俺はいない。

 祖父は戦争のことを多く語らなかった。
 ビルマ語で1,2,3を「デー、ネー、トン、レー、ガー」と呼ぶことを聞き、
 祖母は、祖父がマラリアにかかって昏睡したあと、目が覚めてみると自分の靴下以外は持ち去られていた、という話しか聞かなかった。
 もともと無口だったが、戦争から帰ってきてからは更に無口になったそうだ。

 祖父母の家に行くと、一番奥の畳の間の座卓の前で、こちらに背を向けて帳簿をつけている姿が、小学生の時の記憶に残っている。

 祖父が戦争に向かい、巻き込まれたインパール作戦とは何だったのか。
 本書では、インパール作戦に投入された烈・祭・弓兵団のうち、弓兵団を中心に書かれている。

 牟田口軍司令から、ウ号作戦が発令による柳田師団長の懸念から話が始まる。
 上層部の誰もが作戦の無謀を感じながらも、強硬に作戦を進める牟田口司令長に意見を言えない。
 そして作戦成功の可否が見直されることのないまま、インパールの地獄へと突入していく。

「お前、何しに帰ってきた。さっさと前線に戻って死んで来い!」

 無駄死にの戦死者が増やしたほうが、作戦の完遂に向けて頑張っているとアピールになる。
 糧食も、武器もなく、病人が集まって突撃死するのは無駄死に以外の何物でもない。
 
 この戦場から帰ってきた、今は亡き祖父の不屈の精神力に感謝したい。

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2018年08月15日

Posted by ブクログ

インパール作戦について知らない世代が読む本。知りませんでした。太平洋にばかり目を向けていましたので、勉強になりました。歴史が繰り返さないように、まだまだ学ぼうと思います。

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2018年09月04日

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