【感想・ネタバレ】Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップのレビュー

あらすじ

「学習の方法を学ぶことは、専門家が言うところの「究極のサバイバルツール」、つまり、現代において最も重要な能力の一つであり、あらゆるスキルの前提となるスキルである。」(イントロダクションより)

深い学びを得るにはいったい何が必要なのか?
子どものころに学習困難を抱えていた著者が、多くの実証研究調査と、学びの専門家への取材を通して辿り着いた、小手先のテクニックではない本質的な「学び方」。

米Amazon 2017年ベスト・サイエンス書

「読者の声」
「学ぶ」という冒険に出るための「地図」みたいな本。
何かを学ぼうとする時に、1度は読んだほうが良いと思います。
――人材派遣業、40代女性

読むことで自分にとっての学ぶ意味をより具体化できた。
――教育関係、30代男性

本を読む<以前>と<以後>では、
まるで違う世界を生きているような感覚です。
「学び」に関わるすべての人におすすめします。
――ファシリテーター、20代男性

「学びのデザイン」をするために不可欠な内容が詰まっていました。
――人材開発コンサルティング、30代男性

目次
イントロダクション
ダーツの実験/「究極のサバイバルツール」/体系的アプローチ
第一章 価値を見いだす
意味を自ら発見する/学びを自ら「作り上げる」/探索する種/「知的努力には伝染性がある」/意味とは学ぶこと/言語の摩滅/マインドセットの大切さ/MET研究
第二章 目標を決める
短期記憶の容量の小ささ/知識は学習の土台/学習にコンフォートゾーンはない/思考の質を上げる/思考についての思考―そして情動/感情管理の必要性/自己効力感/学習は難しくて当たり前
第三章 能力を伸ばす
モニタリング/外部からのフィードバック/苦労の本質と反復/「検索練習」/脳の可塑性/間違いの心理
第四章 発展させる
マイルス・デイヴィスの傑作/学習の発展としての議論/応用の必要性/「ハイテック・ハイ」/人に教えるという学習方法/不確実性の価値/「多様性は人を賢くする」/疑問の大切さ
第五章 関係づける
システム思考/「最大の認知上の障害」/仮定思考/ハッキング/視覚的アプローチ/アナロジーの価値/問題解決のスキル
第六章 再考する
過信/直感型思考と熟慮型思考/評価する必要性/自分に分かっていないことを知る/分散学習/内省の必要性/静かな時間/「こぶし」実験/無限のプロセス
エピローグ
ツールキット

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Posted by ブクログ

学習法に興味があったので、とても参考になった。人によっては巻末のまとめの部分だけでいいと感じるかもしれないが、本編を読むと論理が飲み込みやすいし、何よりやる気が出た。また、本編を読んでから巻末を読むと、早速自分が内容を忘れていたことに気づけた。

エピローグで触れられていた、アメリカの教育省による報告書はかなり面白く読む価値あり。
あとハーバード大のサイトでは、本書で触れられた内容も挙げつつ、授業でのPCの使用を禁止すると生徒のパフォーマンスが落ちたという研究結果と、学習障害やADHDの学生も包括した学習デザインの必要性から、授業で適切に用いるべき、としていた。また、PCで遊び出すのは授業が退屈な時だ、というので、教員たちへのアドバイスが書かれていた。とはいってもなあ…。本書の第一ステップでもある、学習に意義を見出す、が出来るかどうかが本当に大きく、学校のような大人数が集まる場所で教師が生徒たちに意義を感じさせようとしても限界があるだろうなあ、とは思ってしまう。

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2023年06月18日

Posted by ブクログ

ほかの書籍の情報で、人間は学ぶにあたって苦労しなければ身につかない、というようなことが本書に記載してあるとみて購入。言い方は変だが、効率よく苦労する方法が本書に記述してあるのではないかと期待して購入。

特に最近は積読が多くなり、学習するというプロセス自体、特に時間がない中でどのように読書をすればいいのか、ということに迷いが出てきたため、名著と方々で噂の本書を手に取ってみた。

内容としては、期待通り、学ぶということは本来苦しいことだ、ということを根底に、ただ目的意識が非常に重要だということを、事例や研究結果を引用しつつ記述してある。

目的に関しても、単なる目標設定ではなく、自分への問いかけが重要であり(本書内ではラーン・クラフティングと記述)、「この学ぶ対象は私にとってどう価値があるのか」「どうすればもっと自分に関連性があるようにできるか亅「この知識を自分の生活にどう利用できるか亅と問いかけることで、課せられた知識の習得の意味を探すことが重要だという手法も示してある。ある意味当たり前のことではあるが、地震に対する問いかけの中で学習の必要性を探索する必要性を書いてある本は少ないのではないかと感じた。

また、学習することによって身に着けたいのはもちろん知識だが、知識とはそもそもパソコンのストレージのように教科書からコピペして脳の中にためて置けるものではなく、下道や高速道路が入り混じったネットワークのようなものなので、単純な一本道のような知識は学習しやすいが、理解するとは複雑なネットワーク(知識と知識の関係性)を理解することが必要であり、それは自分自身でネットワークを構築しなければならないことが書いてある。これは「私たちはどう学んでいるのか(ちくまプリマー新書・鈴木宏昭著)」という本や、「学びとは何か(岩波新書・今井むつみ著)」の中でも言及されており、ここのところ非常に腑に落ちている理論である。

その中でも本書で独特だと思うのが、それと「動作」を結び付けているところだ。自分で確かめる、という主体性を、実際に手を動かす、というようなニュアンスで記述してあり、脳だけでなく体も連動させることが必要なのかなと思う。

そして、主体的に動くにつけても、脳はしばしば「自動運転モード」になってしまうため、それを解除するのは非常に難しい。そのためにも、詳細な「記録」がポイントになると本書は述べている。

結局、学習とは自己認識の更新であり、そのためには、継続した客観的な問いかけ「自分はなぜこれをやりたいのか」「これが本当にあっているのか」「知識は十分か」をし、自身の過程と結果を比較するなどして、徹底的な地震の知識についての最高が必要だ。

当初の目的である学習プロセス、特に読書の手法という点に関しては、一つの解が出た気がする。それは、読書前の仮定→他書との関連性を意識した読書メモ→読後感想というプロセスである。

そもそも本書に書いてある内容と学びたい内容を念頭に置いたうえで読書を開始し、他の過去読んだ本との関連性を意識しながら読む、ということを(本書の前半部を読んで)スタートしたことで、内容も深まった気がする。こうやって読後の感想を書くにあたっても、そのネットワークの意識と、ネットワークを意識した読書メモが役に立っているので、このプロセスは有効なのかなと。

あとは、このメモを抽象化して、「アトミック・シンキング(五藤隆介著)」にあったアトミックなメモまで持っていければ自分の大きな資産になると感じる。

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2023年01月03日

Posted by ブクログ

本書は、学び方の学び方を最新(2018)の研究を踏まえて一般化した書籍。
「主体的、対話的で深い学び」と今文科省がアクティブラーニングを掲げてている背景がこの本の出版にある。

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2022年05月24日

Posted by ブクログ

人生は学びに溢れている。
特に、学校の勉強、趣味のスキル、仕事の技術などは、多くの人が挑戦と挫折の経験をしたことだろう。

もし、学びを深め、学習の効果を高める方法が分かれば、これから先の人生における、あらゆる学びを促進し、人生がより豊かになるのではないか。

本書では、「人が物事を学ぶとはどういうことか。」、「どうすれば学びを効果を高められるのか。」、「なぜその方法が効果的であるのか。」について論拠となる事実を交えながら、学習について体系的にまとめられている。

学習というと机に向かって勤しむ学校の勉強を想像しがちだが、それだけでなく、バスケットボールの上達に著者が本書のメソッドを実践して成功したことが書かれている。

子供のいる方であれば、子供の学習をどのようにサポートすれば良いかも知ることができる。

とにかく、これからの学習が楽しみだ。

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2022年02月23日

Posted by ブクログ

本書の目的は、「科学的で効率のよい学習法を学ぼう」です。

学習方法を学ぶことは、現代において最も重要な能力の一つであり、あらゆるスキルの前提となるスキルである。

・学習とは理解のプロセス、メソッド、体系。
・スキルを習得するうえで、モチベーションは最初の一歩、意味があると思えないことを学ぶのは難しい。
・自分に経験がある経験するだろうことのほうが学習のモチベーションが上がる。
・短期記憶は小さく、学習の目標を絞り込まなければならない。一度にたくさん学習してはならない。
・個人指導は、他の教育法にくらべて倍の効果がある。
・学習は苦労して当たり前。
・能力開発は、フィードバックとモニタリング。
・不確定なもの、不確実性を受け入れる感性を持てる人ほど、よく学べる。
・自分に語りかける、たくさん質問をすることが、学習を加速させる。
・仮定推論、アナロジーをつかって関連づける。
・ポリアの四段階問題解決、①問題の理解、②計画の立案、③計画の実行、④振り返り
・謙虚であれ!過去の実績から、過信が起こる
・外部からチェックする。内省する。集中するために静かな時間をもつ。

目次は以下です。

イントロダクション
第1章 価値を見いだす
第2章 目標を決める
第3章 能力を伸ばす
第4章 発展させる
第5章 関係づける
第6章 再考する
エピローグ

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2022年02月17日

Posted by ブクログ

今年読んだ中では間違いなくナンバーワンの読み応えと腹落ちする一作。

自分の学びについて再考させられる大きな機会になった。

色んな研究からの裏付けもある分、よくある学習強化本よりも価値がある。

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2021年08月05日

Posted by ブクログ

資格試験合格!などの目標がある方は、勉強に手をつける前にこの本を読んでほしい。
かくいう私も資格試験前に読み始めたのですが(勉強に手をつける前ではない)、読む前と読んだ後の習熟力が手にとるように変わりました。

過去問題に慣れるような勉強しかしていなかったんだな…と、浅い小手先の勉強だったことを認識して恥ずかしいほどです。

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2020年11月27日

Posted by ブクログ

「深い学び」というほどの深さは感じなかったが、学びへのアプローチで必要な観点についてはよく触れられていて、抜いてしまいがちなポイントのいくつかの再発見になった。複数回読むようにしたい本

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2020年07月24日

Posted by ブクログ

『Learn Better』

学ぶとは、人生を豊かに、サバイバルするために有効なこと。
これを体感するのは、果たしていつか?
一方で、そのいつを短縮してみたい自分も存在します。

1.いまと未来の開きを埋めたい
→勉強の動機づけとなります。

2.知識→まとめる→意味づけ→長期記憶
→活用可能の知識へ変化します。

3.僕はできる、僕は忙しい
→いまが居心地いい→だから、勉強しません。

業務がそつなくこなせるならば、それは今コンフォートゾーンにいるということです。
成長のために、ストレッチゾーンへシフトする信号と受け止めるということです。

分厚いです。
読みたい章から読むのがよいかもしれません。

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2019年10月01日

Posted by ブクログ

自分のために読んだが、子供の勉強法を考える上でも参考になった。
小学校で同じ漢字を何度も書かせる宿題が出た時に疑問に思ったのは間違いではなかったと。
大人であれば学ぶ内容を自分で絞り込めるが、子供の場合は受験に向けて全科目満遍なく学ぶことが求められる。その場合に、興味の薄い科目を学習することに対して価値を見出すのはなかなか難しいように感じた。
テッドドークの話もまさに!と気づかせられた。興味のあるセミナーをちょこちょこ聞いても身になりにくいのはそういうことかと。人の話が簡単そうに聞こえ、わかったつもりになる、だから学習につながらない(知識が深まらない)というのは実際よくありそうだと感じた。
このような感想を書いて自分なりの考えをまとめること(振り返り)も意義があることが改めてわかった。ついつい次の本を読みたい気持ちが先走り、後回しにしがちだが、急がば回れの精神で、定着させたい内容はしっかり振り返りの時間を持ちたいと思う。

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

「学びのための学び」の書。メタ認知、自問に内省、分散学習…。いまの学校や学ぶ人にかけていることばかりです。思えば自問するときの脳に汗をかいた時ほど学びが深かった覚えがあります。文科省と経団連の担当者はこの本を多角的に分析すべきです。

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2023年01月27日

Posted by ブクログ

学習も経営と同じく戦略が大事で、学びの目標に対してどのように成果を出すかのプロセス、メソッド、システムを理解することが重要である。単純に本を読んで線を引いたり、たくさんのインプットをしているだけでは学びや記憶の効果は薄い。質の良い学び方を学ぶための本。学び方を知れば、どんなことでも学ぶことができるようになる。

学びの手順
・価値を見出す
・目標を設定する
・能力を伸ばす
・発展させる
・関係付ける
・再考する

学びメモ
・手順やノウハウを身につけるだけではない、大事なのは学び方を知り、思考のスキルを身につけることである。
・学ぶものに、自分にとって価値があるものだと思えるか、学びたいものに意味を見出すことが重要である。
・学習にはマインドフルネス、積極的な価値の探求が必要。読書であれば、本の内容の中に好奇心をそそるもの、価値のあるものを見つけること、その方が学習成果が高く、読書体験も楽しくなる。
・何も考えずに体当たりで学習してはいけない。プロセスを管理する、つまりは目標設定、計画策定、前提となるスキルの習得、習得したい専門知識の絞り込みを行うこと。どういった知識から習得していくべきかを考えること。
・学びながら自分自身で小テストを行うこと。自分で自分に問題を出したり、自分に説明したりするような能動的な学習活動が最も効果が高い。
・メタ認知とは、思考についての思考のことで、自分が物事をどう理解するかを理解すること。自分がわかっていることはどうしたらわかるか、あやふやなのはどの点か、理解度を測る手段はあるか。
・情動も学習に影響する。自分ならできる、うまくいくという自己効力感が集中力に火をつける。
・フィードバックによって自分の間違いを知る、失敗から学ぶことができる。
・検索練習。学んだことについて自分で自分に質問をする、自分が知っていることを思い出す手間をかけること、つまり、記憶から情報を取り出すことに高い学習効果がある。
・なぜを問う質問をすることで自分の思考について考えさせてくれる。なぜ著者はこのように主張しているのか?なぜそれを信じるのか?なぜ大事なのか?
・人に教えることは、相手にどう伝え、理解してもらえるか考えることになり、学びを促す。
・学習効果を上げるには、関係性を考えること。複数の分野を混ぜ合わせてみることで、関係性への理解が深まる。
・関連付けをする上で、アナロジー(類推)によって類似点や相違点に気づきを与えてもらえる。
・自分はわかっていると過信してはいけない、知識を再考するために謙虚でいなければならない。慣れや過去の実績によって過信になり、学習を怠ってしまう。
・自分は本当にわかっているのか、わかっていることは何かを考え、見直す意欲が学習を後押しする。
・分散して学習することに効果がある。人は誰しも忘れる。忘却曲線を理解し、学習の間隔をコントロールすること。
・集中して熟考するためには、頭の中を落ち着いた状態にすること、静かな内省の時間が必要である。
ストレスや怒りや孤独を感じている時にスキルの習得は難しい。感情の落ち着きと深い学習は車の両輪。

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2023年01月22日

Posted by ブクログ

『Learn Better』 ウルリッヒ・ボーザー
2022年10月―12月期 グロービス参考図書

学びのための6つのポイントを示すもの。なんといっても学習はActive。主体的な学びが重要

1.Value 価値を見出す
学びたいことに自ら価値を見出し、意味付けをする
2.Target 目標を設定する
学ぶためにはリソースの集中が必要。楽々とできる少し上の範囲に目標を設定し、その為に短期集中で努力する。
3.Extend 知識とスキルを伸ばす
自分の知識に対して、記憶から取り出す練習を行う。これは検索練習ともいう。受験時代、私も世界史の問題集を解いた後に、解答を見ずに、わからない問題は教科書や図表から探す練習をしていたが、確かに効果があった。学習日記をつけ、定期的に学んだことを思い出す習慣をつける。友人とFBをし合うことも重要。
4.Develop 専門知識を発展させる
仲間に教えることや、概念を応用してみる訓練。まったく別の領域の人に教えることで、知識を一旦多面的に見つめ直し、使用可能な形に変換する。筋トレにおけるプライオメトリクスのようなイメージ。
5.Relate 関係づける
専門知識同士のつながりを見出し、関連付けていくことで、体系理解を行うフェーズ。知識の知識を持ち、アナロジーを考えていく。
6.Rethink 再考する
自分自身がわかっていることは、本当にわかっていると言えるのか、自分に問いかける。人に教えられるのかが重要なポイント。

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2022年12月24日

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1.学習することにおいて自分に足りないことは何かを考えるために読みました。

2,自分の学びをより良くするためには以下の6つの作業を頭の中で行っていかなくてはな
りません。
①価値を見出す:学びたいと思う
②目標を設定する:集中する
③能力を伸ばす:パフォーマンス向上の手段を知る
④発展させる:知識をより深く理解するためにはアウトプットが必要であるということ
⑤関係づける:人間は関連付けなければ理解することができない
⑥再考する:疑うことで新しい知識の習得の意欲がわき、新しいアイデアを生むことにも繋がる。
以上のような行為がなければ学びを深めることはできません。本書では、サイエンス書として脳科学の視点から人はどのようにして知識を取得していくのか、実際に行った実験を基に述べています。

3.私に足りないのは、本書でいうところの「パターン認識能力」だと思いました。私は昔から容量が悪く「4~5倍やってやっと人並み」という自覚があるほど初めての作業に時間がかかります。そうなってしまう理由がこれなのだと思いました。容量の良い人は「この作業はこれと似てる」といった関連付けが非常に上手です。ですが私は新しいことに出会った場合、ゼロから考えてしまいます。そして、後になってから「これと似てる」と気づくことが多いです。つまり、瞬時にパターンを認識し、自分の知っているモデルを派生させていくことで、容量が良くなりますし、知識の体系化にも役立ちます。

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2022年02月24日

Posted by ブクログ

より良く学ぶための方法をまとめた本。
大きく6つのプロセスがあり、価値を見いだす、目標を設定する、能力を伸ばす、発展させる、関係づける、再考する事でより学びを得られると述べられている。

3年前に読んだ本の再読であったが、一回読んだだけでは記憶が曖昧なっており、改めて認識させられることが多かった。この本の学習方法にも記載があるように、定期的に内容を読み直して、記憶の消失をまるべく防いで自分の血肉として活用したいと思う。

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2021年10月31日

Posted by ブクログ

学び方を学ぶ学習学。特に分散学習することで復習の効用があり、忘却曲線を延長できる点は腹落ち感が高かった。

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2021年07月27日

Posted by ブクログ

学びについてより良い学び方を読める本。

学びとはそもそも思考することであり、思考の体系を身につけることである。考え方が変化してこそ学習である。

1.価値、バリュー
2.目標、ターゲット
3.開発、ディベロップ
4.発展、エクステンド
5.関係、りれいと
6.再考、りしんく

価値があると思えるものを見つける。価値を見出せないと学習は簡単ではない。
モチベーションは、コスト、期待、価値の3点からなり、価値の変動が深層的とも言えるモチベーションにする。スマホとかいじるのは短期的なモチベ。
次にターゲットをしる。階段を登るようにやるものだけど、足元の最低限の知識がないと何もできない。
それを学んだ上でちょっと先のできることは何か考える。ネットワーク化された知識がある意味ゴール。
学習は難しくて当たり前。
そして開発していく。フィードバックできるように記録をつける。検索練習や兎に角間違えることなど有効。
人に教えるなどして発展。
システム思考のように他のものや情報を結びつける。
仮定思考も有効で、事実を見て、仮説を立てて、仮説をテストして、結論を出す。
ハッカソンなど
アナロジー思考がスキルや知識が具体的にどう関わっているかを理解する手助けになる。
この章は関係性に着目し深みにある体系を学ぶ手助けをするもの。類似点と相違点をアナロジー、類推で学ぶことができる。
意図的に意識を向けて分散学習など熟慮する時間を設ける。

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2021年05月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学習の仕方に関する一冊。
具体的な方法についてのアドバイス・示唆があり、面白かった。教える側としても、教えられる側としても、学ぶことがたくさんあった。

ちなみに、学習とは整理されたわかりやすい体系のパーツを理解することである。

大切なこと
1.学習の価値を見出す/明確にする
学びたい理由、今そこにある文献/文書を読むには理由があるはず。そこに時間をかける意味を最大化するなら、”なぜ自分がそれを読むのか”を明確にする。できれば書く。それによって、学びの質は高まる。

2.目標を設定する
SMARTな目標(Specific、Measurable、Achievable、Related、Time-bound)をたてる。今知っていることではなく、できないことを目標にしないと進まない。でも、人間は今知っていることを繰り返しがち。

3.効率よい方法で練習する
何度も読んだり、蛍光ペンを引いたりではなく、「時々思い出す」期間をあけてから思い出すことが、もっとも長期記憶に結びつく。
フィードバックをもらう。自分に気付けない欠点を教えてくれる。

4.専門知識をつける
実践する、他人に教える、自分で自分に説明するなどを実行することで得られる学びは大きい。時間と努力がかかるが、その分以上の見返りはある。

5.自分の理解を再考する
「自分はわかっている」と思っていることほどわかっていない。他人に説明して質問されることで、自分がどれだけわかっていないかを知ることができる。
また、「自分が何を学び、次に何を学ぶ必要があるか」を問いかける。「自分が既知であったこととどう関係するか?」を考える
→自分が学習したことが「整理されたわかりやすい体系」になっていないなら、まだまだ不十分。理解の程度を知るためには、わかりやすく体系化してみよう。

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2020年05月25日

Posted by ブクログ

【本書を読もうと思った背景】
偶々、ネット上で見つけた一冊です。学ぶとはどういうことだろう?と改めて考えてみると、仕事でも日常でも、自分はちゃんと学べているのかと疑問に思いました。自分は学んだ気になっているのではないか?本当の意味で学ぶとは?効率的・効果的な学び方とは?本書は、これらの疑問にヒントや解決策を与えてくれるのではないかと感じました。また、今後に学んでみたい分野や、今取り組んでいる書評を上達させたいという目標もあったので、本書を手に取りました。

【本書から学べることを一言で表すと】
価値を見出す→目標を決める→能力を伸ばす→発展させる→関係づける→再考する、という学習のステップを理解し、効果的な学習方法を学べる。

【本書をおすすめしたい人】
・これから何かを学習しようと考えている人
・仕事、日常で誰かに何かを教える機会がある人

【感想】
 本書における主張のほとんどに、根拠となる具体例が挙げられています。その具体例の数々は、研究成果のみならず、著者の原体験も交えているのでイメージが湧きやすかったです。そして、巻末のツールキットという表題の数ページには、学習者へ向けた効果的な学び方、親・先生・上司へ向けた効果的な指導方法の提言がなされていて、また本書の内容の復習の役割も果たしています。なので、定期的にこの部分を読み返して、本書を通して理解した学び方に立ち返り、実践していこうと思います。
 本書で挙げられていた効果的な学習方法は、思い返せば自分が実践しているなと思うものもいくつかありました。例えば、本書では「概念を自分自身に説明すると、そのテーマの理解が深まる」と主張していたり、「頭や身体を動かす能動的な学習」の重要性を説いています。高校時代の日本史のテスト勉強の際に、私は教科書の内容を見ずに、自分自身にしっかりと説明できるようにしたり、用語を覚えられるまでひたすら紙に書き続けるといった勉強法をしていました。こうした学習方法のメリットが、研究成果等によって裏付けされていることが分かったので、今後もしっかりと実践していきたいです。
 スロー・シンキング(思考を減速させ熟考する)という概念は、自分にとって新しい発想でした。以前までは、何事も早く覚えられたり、素早く考えて答えを出せたりできるようになることが良いことだと思っていました。もちろん、それらは素晴らしい能力です。ただ、知識を習得・定着し、発展させるという意味では、覚えた知識について熟考し、「なぜ」を問いかけ続け、他の知識との繋がりを見つけていくことも大切だと理解しました。また、熟考して自分の考えを内省すれば、上手く意思決定を行えるようになるとも著者は語っています。なので、今後に大事な意思決定をする時や集中して考えたい時は、進んで一人の時間を作り、感情を落ち着かせてから思考に取り組みたいと思います。
 本書を読み終えて、これまでの自分がいかに学んだ気になっていたかを痛感しました。ただ、分からないことや知らないことをその都度ググって調べたり、為になる動画を一度観たりしただけで、習得した気になっていてはいけないことに気付きました。それと同時に、学習は時間がかかるものであり、また苦労するものだということを改めて理解しました。一度学んだだけでは、習得は不可能であり、次の日には忘れてしまうことが多いため、何度も学習・復習を繰り返す必要があります。また、その度に誤った理解・解釈をしていたことにも気付きます。そして、「学んだテーマを全体の一部として理解する」ために、他のテーマも学び、繋がりを見つけていく必要があります。では、これらの大変さを覚悟した上で、意欲を持って根気強く学習するためにはどうしたら良いか。それは、「学ぶ対象が自分の生活に関連が深いと思い、学ぶに値するという意味を見出す」ことです。私自身も、これから学んでみたいなと思っている分野があります。なので、この考え方を念頭に起きつつ、知識は自らで拡大していくものだという心構えを持って、今後の学習に取り組みたいと思います。

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2020年05月20日

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科学的に証明された独学の方法をステップに分けて解明している。

特に印象に残った点

- 同じ本を何度も読むより、同じテーマで書かれた本を連続で読むほうが知識が定着しやすい
- 学習内容は優しすぎても、むずかしすぎてもダメ
- 今の自分より少しレベルが高い内容がベスト
- 自分でアウトプットをすると知識の定着がより早まる
- 自分の言葉で表現するのがポイント
- 学習を進めるには外部による適切なフィードバックが必要

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2020年03月03日

Posted by ブクログ

学び方を学べる一冊。
「がーん」という感覚が学び、という紹介に思わず唸りました。

「価値を見出す」「目標を決める」「能力を伸ばす」
「発展させる」「関係づける」「再考する」
それぞれについて考察されていて、いちいち「なるほど」と思いながら読みました。

関係性に目を向ける、
構造を理解する、
スキルを伸ばす、
推論し、体系を理解する、
過信に気をつける、etc、、、

両日、自分のためにも、自分と接する人たちのためにも、
学ぼうと思います。                       

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2020年01月21日

Posted by ブクログ

学習の初期段階から習熟を深めていく各プロセスにおける心構えと手段について。
表面的な学びではなく、本質的な習熟と更にその先へ。
知識習得と技術習得のどちらにも対応可。

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2020年01月05日

Posted by ブクログ

学びのフレームワークを示してくれる良書。
ちょっと読むのが大変だが、一読の価値はある。

(特に)義務教育においては、学ぶ意義が生徒も先生も親も曖昧になりがち。
それをちゃんと第1ステップから考えてくれているので、
目の前の講義コンテンツにだけ集中してしまっている多くの先生や勉強の意義が見出せない生徒には良い本のように感じる。

ただし、この本では「これから何を学ぶべきなのか?」については書いてくれていない。
やや既存の教育(いわゆるお勉強)を念頭に置いている感も少しばかし感じる。
学ぶべきコンテンツが間違っていれば、
どんなに効率よく学んでも意味がない(時間の無駄)ので、
その点まで言及してくれていればもっと良かったと思う。

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2019年09月05日

Posted by ブクログ

効果的に学ぶための6つのステップを、丁寧に解説してある良書。学ぶ対象に価値を見出す、つまり、学習対象が人生のどの場面でどのように役立つかを考えることが学習意欲を喚起させるのに大切であるというのは、確かにその通りだと思った。だから「勉強は何の意味があるの?」という子供からの質問に大人がうまく答えられないと、子供は勉強のやる気を失うのだろう(笑)

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2019年08月09日

Posted by ブクログ

学ぶにも教えるにも役に立ちそう。

価値を見出す
目標を決める
能力を伸ばす
発展させる
関係づける
再考する

の各ステップが豊富な例と論文などをもとに解説されている。

ただ実際に自分の勉強に役立てるには、この本の概論を当てはめないと使えないので、時間かかりそう。

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2021年09月17日

Posted by ブクログ

自分の仕事柄か特に新しい学びはなかった。
でも、この本に書いてあることは何かを学ぼうとする人、学んでいる人、誰かの学びをサポートしている人、学びの質を高めるための仕組みやコンテンツを考えている人には必須の知識。

新たに学んだ点はなかったが、繰り返し確認しないといけないと思う本でもある。
自分にとって今ないしこれからの学ぼうとしているものの意味や意義は何か、学びを通じて達成したい目標は何か、学ぶための具体的な方法やプロセスはどうするか、FBをくれる人はいるか、他の知識や過去の学びと関連させるとどうなるか、繰り返しアウトプットし振り返りをしているか。
常に意識していきたい。

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2020年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『Learn Better』要点まとめ

学習とは、理解のプロセス、メソッド、体系なのである。
学習とは、一つのことへの集中と計画性と内省を伴う活動であり、学習の方法がわかれば習得の度合いと効果は大きく上がる

また、学習の目的は、ある事実や概念についての考え方を変化させることであり、学習にあたって目指すのは思考の体系を学ぶことなのだ。

本書は、学習を通じて価値あるスキルを習熟するためには
以下にまとめた「体系的なアプローチ」が効果的であると書かれている。

①価値を見出す
スキルを習得する上でモチベーションは最初の一歩である。「意味」があると思えないことを学ぶのは難しい。
また、「意味」が重要な理由はもう一つある。それは理解の第一歩だからだ。専門知識に自分とのつながりを作るとき、私たちはその意味を理解し始める。
なので、学習を始める前に、それを学ぶ価値や目的を明確にし、意味づけをすることが重要である。


②目標を設定する
知識を習得する初期の段階においては、集中が重要だ。どんなスキルを学びたいのか厳密に見極めなければならない。
だから、学習目標は漠然とした願望であってはならない。
また、達成しやすいベンチマークを設定した方が成功の確率が上がる。
よって、学習目標を具体化し、実現可能性を考慮した上で、期限を設定し、スモールステップを作り、小さな成功経験を積んでいくことが有効だと考える。


③能力(知識とスキル)を伸ばす
学習のこの段階では、習熟の領域を広げるために時間をとって「練習」することが必要。知るだけで終わってはだめ。
効果的な練習として二つの例が上がっていた。
1. 知識を記憶から取り出す練習(学んだことを思い出しアウトプットする)
2. 学んだことを実践し、パフォーマンスを観察する。可能であれば、何が正しくて何が間違っているのかフィードバックをもらうとなお良い。


④専門知識を発展させる
学習プロセスのこの段階では、基本から踏み出して、知識を応用することが大切。
学んだ知識を実践に応用したり、人に教えたりすることが効果的


⑤関係づける
結局のところ、個別の事実や手順だけを知ることではなく、その事実や手順が他の事実や手順とどう関わり合うのかを知ることが大切である。
要するに、専門知識分野の根底にある体系を理解することが重要。
その点、学習した事実に対して自分なりの「仮説」を持つことや、コンセプトマップを作成し、体系的に理解することが効果的である。


⑥再考する
学習には間違いや過信がつきものだから、自分の知識を見直し、自分の理解を振り返る必要がある。
学びながら、「自分がわかっていると思っていることは本当にわかっているのか?」と自問すべきだ。
また、内省も必要だ。自分が学んだことについて考えるのである。
具体的には「自分の考え方は変わったか?この教材の内容は全体としてどうつじつまがあるのか?自分が学んだのは何で、次に何を学ぶ必要があるのか?」と自分に問いかけよう。


【感想】
学習において、ある分野のことを「知る」だけではもったいない、むしろそれではほとんど学ぶことができていないなと思わされました。
学習(整理されたわかりやすい体系のパーツの理解)を通じて、その分野の思考法を学び、他の分野や、自分の仕事に実践して初めて学習の効果が最大化されると思いました。

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2020年07月03日

Posted by ブクログ

「学びを得るにはどうするか?」どのように考えるかのポイントが記述している。ボリュームがあったため、実践するには自分なりに要約する必要がある

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2020年05月26日

Posted by ブクログ

これからの100年時代、常に学び続けることが大事。ただ、年を重ねていく中、効率のいい学びが必要になってくる。そのためのヒントを得られた。

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2020年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学ぶ対象に学ぶ価値を見出し、ちょっと難しい具体的な目標を設定し、知識とスキルを伸ばす。
五感を使う、反復、自分で自分に問題を出す、自分の言葉で説明する。気づきとともにただしい結果を生み出すためのフィードバック(間違っていることの指摘と正しい答えの軽いヒント)をする。人に習う。
専門知識を発展させる。
人に教える。時間と努力と頑張りのために進捗を測る。そのために最初の状況を記録。達成をねぎらう。関係づけ。仮説を立てる。体系を理解する。思考実験。いくつかの下位体系をやってみる。
理解を再考する。

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2019年10月18日

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