あらすじ
我ら猫のあやかしの、人のそばにいたがるものの多いことよ。人とはそれほどに良いものであろうか。ならば試してみようではないか。そう言って王蜜の君がやってきたのは、なんと太鼓長屋の弥助のところ。気まぐれな妖猫族の姫の居候に、弥助べったりの千弥がいい顔をするはずはなく、小妖の玉雪に至っては、弥助の家に近づけなくなる始末。そんななか、弥助の周辺で猫絡みの事件が頻発、おまけに子猫を狙う不気味な女が出現するに至って、猫の守り手たる王蜜の君は放っておけず、事件の裏を探り始める。猫だらけのお江戸妖怪ファンタジー第6弾。
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Posted by ブクログ
王蜜の君もいいなぁ。猫の王としての器量がすごい。
自分勝手な人間に振り回されてしまった猫のことを思うと胸が痛い。
虎丸も守り猫として家族を愛していたのに、あんなことになってしまって辛かった。だけど、最後は報われてよかった。
Posted by ブクログ
妖怪の子預かり屋シリーズ第六弾。
なんか、「妖怪の子預かり屋」という本題から
どんどん離れていくような気がする。
主人公だったはずの千弥も全く活躍しないし。
とはいえ、妖猫族の姫が自分を預かれとやってきた今回の作品は、
猫づくしだし、諸悪の根源が「人の噂」だったというのも面白かった。
いじめられていた婿が、
付喪神のついた根付を壊されとうとう爆発するのは、
自分は我慢できても友への危害は許せないということなのか、
幸せは不幸の中で得た方が失い難いということなのか。