あらすじ
とにかく旅が好き! 食、陶器、絵画、鉄道など目的はさまざま。敬愛する寅さんにちなんで“フーテン”を自認し、日本のみならず世界中を飛び回る。気心の知れた友・御八屋千鈴氏や担当編集者を相棒に、ネタを探して西へ東へ。『旅屋おかえり』や『ジヴェルニーの食卓』が生まれた秘密は旅にあった! 笑いあり、感動ありの取材旅行エッセイ。さあ、マハさんと一緒に旅に出かけよう。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
マハさんの小説が好きなのでエッセイも読んでみました。終始ゆったりした雰囲気の旅をされていて一つ一つのエピソードにほっこりしましたし、自分の理想的な生き方だな〜と感じました。
最後のお話はそれまでののんびり旅とは一変、お父様との別れを綴られていて切なくもあたたかい気持ちになり、読みながら涙が滲みました。最後にあの話を入れることで、本として締まるので流石だなと感じる1冊でした。
Posted by ブクログ
マハさんの旅が気に入った!
目的地に行こうと決めても、何も調べない。
まっさらな頭とすっぴんの心で訪れる。
私の好きな旅もおんなじだ。
必要最低限の情報以外はインプットしない。
旅は知らない街の角を曲がること
誰かがそう言っていた。
小田実さんか永六輔さん。
でもこの二人ならきっと言う。
何でも見てやろう精神の二人だから。
気心が知れた友との「ぼよグル」も
ゴッホの背景を訪ねる旅も
カフーとの出会いも面白い。
餃子の生まれ変わりなんかもいい。
私だったらどうだろう。
餃子、麻婆豆腐、カレー、茶碗蒸し、チョコ この中のどれかの生まれ変わりだろう。今まで口にしたもので一番美味しかったのは、早稲田界隈のキッチンカナリアの麻婆豆腐、スタミナライスだが、、、。
最後の、お父さんとの惜別が泣ける。
美術全集を売っていたセールスマンの父から無意図的、意図的に学んだこと、映画、本、そして美を愛する心。
いってらっしゃい。
いってきます。
娘達との別れの瞬間を想像すると
切ない。
親友とともに
亡くなったもう一人の親友のお墓参りをした今日だったから
Posted by ブクログ
自称フーテンのマハが何故旅好きになったのか。これまでの旅先でのエピソードにはじまり、デビュー作誕生秘話や父親とのエピソードなど、細かい章に分かれて書かれているのでさらっと読みやすい。本の営業をしていた父親とマハさんの話は、タイトルを失念してしまったがマハさんの短編集の中で似たシチュエーション(父親に与えられた図鑑がきっかけで美術関係の仕事をする女性と、元営業の高齢な父親が海外に行っている間に亡くなってしまって〜)の話があったと記憶している。これが元だったんだなぁ
(読書メーターからの転記)
Posted by ブクログ
原田マハさんの旅エッセイ。「フーテンのマハ」と自称するだけあって、ふらっと出かけてはしばらく帰らず、自由気ままに旅をして、美味しいものに舌鼓を打ち、謎のお土産を仕入れてくるところ、なんとも自由で憧れる。
マハさんは餃子の生まれ変わりと言っていたけれど、私はきっと甲殻類か貝類の生まれ変わりだ。海老、蟹、牡蠣、ハマグリにホンビノス貝、アサリにシジミ、なんにせよ、とにかく硬い殻をまとって、海の底に沈んでいたに違いない。
そして創作の裏側の話が面白くて、マハさんの著作を読んでみたくなった。アートは自分にとって遠い存在で、「教科書で読んだことがある」「名前は聞いたことがある」レベルだったけど、これを機に読んでみて、画家達の世界に触れてみたいと思う。