あらすじ
八百比丘尼伝説が新撰組に! なんと沖田総司が吸血鬼!
デビュー作「宇喜多の捨て嫁」が直木賞候補となり文学賞5冠を獲得した驚異の新人の第二作が本作!
八百比丘尼伝説をベースに舞台は幕末の京都。
坂本竜馬、新撰組が登場するが、実は吸血鬼やゾンビ、ドッペルゲンガー。
史実を忠実に辿りながらも、誰も想像しなかった展開、かつ構成がとられた作品。
人魚の肉を食べた者は不老不死になるというが…
舞台は幕末京都、坂本竜馬、沖田総司、斎藤一らを襲う不吉な最期。奇想の新撰組異聞。
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Posted by ブクログ
木下作品は面白いなぁという感想だった。
宇喜多の捨て嫁よりは書いている過程を想像できる作品だったが、それでも歴史イベントを場面場面でそれぞれの人物になりきって生きるような作風はすごい。
そして、オチで人魚の血は京都の町に染みこんだっていうのも良かった。
日本では遷都によってかつての首都は廃れているけれど、京都だけはまだ賑わっている。
こういった事実や新撰組の史実を巧みに取り入れながら、グルリと見方を変えて(歪ませて?)ホラーにしているのはやはりすごいと思った。
個人的には斎藤一の名前のギミックが好き(山口次郎、藤田五郎は史実)。