【感想・ネタバレ】捨ててこそ 空也(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

平安時代半ば、醍醐天皇の皇子ながら寵愛を受けられず、都を出奔した空也。野辺の骸を弔いつつ、市井に生きる聖(ひじり)となった空也は、西国から坂東へ、ひたすら仏の救いと生きる意味を探し求めていく。悪人は救われないのか。救われたい思いも我欲ではないか。「欲も恨みもすべて捨てよ」と説き続けた空也が、最後に母を許したとき奇跡が起きる。親鸞聖人と一遍上人の先駆をなした聖の感動の生涯。 ※文庫版に収録の「虚実のおもしろさ、仏教の核心」(ひろさちや)は、電子書籍版には収録しておりません。

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匿名

ネタバレ 購入済み

鴨川の河原で死体を焼く喜界坊の一団に出会った醍醐天皇の五宮常葉丸は、宇多法皇に仏法を学ぶが
『仏の教えは誰のためにあるのか』との疑念が拭えず出奔し、一団で活動したり、
出家得度し空也と名乗るが、納得がいかず、阿波湯島の観音堂で激しい修行をした結果
「誰でも南無阿弥陀仏を唱えることで救われる」という称名念仏に辿り着く。
坂東で同い年の平将門に出会ったり、都で市の片隅で念仏を唱えたりして、市の聖と呼ばれるようになる。

「すべてを捨てよ」は難しく、空也自身も何度も「捨てられなかった」ことに直面する。
生きるのは難しい。

#切ない #共感する

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2024年11月13日

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