あらすじ
異世界に転生した少年アルムスは、運悪く森の聖域を侵してしまう。しかもその地に住むグリフォンから、聖域に捨てられた子供達の面倒を押しつけられる。仕方なく前世の知識と経験を活かし村の再建を目指すのだが…。
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異世界転生物で派手なバトルや演出がほとんどなく、
ゆっくりと国を興していく過程が丁寧に描かれていて面白い。
絵柄は仄々としたタッチだが、物語に芯があって期待できる。
強盗に来た男を防衛のために殺す場面で、
主人公が嘔吐する姿を描いて合って作者さんの想いに共感できました。
異世界ファンタジー
異世界に転生したがグリフォンの聖域と呼ばれる森で他の子供たちと一緒に前世の知識を使って生き抜く物語。
チート能力も無いからグリフォン様に頼ることに。
なかなかよく出来てはいる
無料で8巻まで。
冒頭はサバイバル術、次いで村(街)の発展術、さらには軍隊式の戦術から国を操る権謀術数まで。
話が進むにつれ、スケールが大きくなっていくのは読んでいて楽しい。
また、色々細かいところまで研究しているんだろうなというのは感じる。
(古代ギリシャやローマの戦闘から、モンゴルなどの騎馬民族の戦闘まで)
そういう点では高い評価ができる作品。
また、敵対者でもどこか憎めない点があり、根っからの悪人がいないというのも気持ちいい。
一方、やはり絵が気になるところ。
ロリ系過ぎて、この壮大なストーリーにマッチしていない。
描写も決してうまいとは言えず、ここはマイナス点。
さらに、この手でありがちなのだが「現世からの一介の転生者がなぜそんなことまで知っているのか」という疑問。
農業・農機具・窯の製造方法・火薬の製造方法など、何の情報も無い社会で再現できる人など、今の日本にほとんどいないだろう。
戦闘テクニックにしてもそう。
外交も含め、その世界にはその世界の経験があるはずであり、一介の転生者がそれらのプロを上回るなどありえない。
あと細かい点で言えば、距離関係。
ストーリーをスムーズに進ませるためか、各拠点間の距離が近すぎる。
国境付近から首都まで「1日」の距離なんて、実際の中世の行軍速度から考えると10㎞あるかどうかのレベルで、ありえない近さ。
現実では、例えば鎌倉時代に鎌倉-京都間(500㎞強程度)が12-16日程度要している。
どんなに小さな国でも1週間以上は要さないとおかしいだろう。
そういうところがまだまだ甘いなと感じるし、残念にも思う。
どうせやるなら、そういう細かい点にもきっちりこだわって欲しかった。