【感想・ネタバレ】コールド・コールド・グラウンドのレビュー

あらすじ

武装勢力が入り乱れ、混迷を極める80年代の北アイルランド。殺人現場に遺されたオペラの楽譜は犯人から警察への挑戦状なのか?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

エイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィシリーズ第一弾。アイルランド紛争化の北アイルランドを舞台としたシリーズ。

手首を切り落とされた死体が見つかる。その手首は別人のもので、体の中からはオペラの譜面が発見される。紛争処理に人員を取られ、普通の捜査もままならない中、もう一体の死体が発見され。。。

アイルランド紛争真っ只中での警察小説。特筆すべきは、あらすじや帯から感じていたより警察小説の色が強いこと。爆発物を警戒して、車に乗り込むときは必ず車体の下を覗き込むなど、紛争やテロ活動が身近に描かれるものの、根幹は警察小説。ショーンによる地道な捜査が描かれる。

惜しむらくは、疾走感がそこまで感じられないこと。紛争面での動きはあるが、事件の展開は非常に遅々として進まない。そこが気になった。
あとは不勉強なこともあり、紛争の背景による描写が読み取り辛かった。
面白くはあるので、続きを読みたい。

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2023年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「パードレはもいない」の後ろの広告で見て。

最近読んだ同じ様な暴動の話よりも、
北アイルランドの暴動のこの話の方が面白かった。
社会背景の配分量が多すぎないのが良いのだと思う。
プロテスタントのエリアで、
主人公の巡査部長ショーンがカトリックだというのも。

死体の切り取られた右手は別人のものだった。
体内からは楽譜が発見され、警察には犯人から手紙が届く。
異常者による同性愛者の連続殺人なのか。

全体的には悪くないのだが、
謎解きがちょっとやっつけ仕事。
法律で罰せられない犯人への私刑も気に入らない。

ショーンが家で襲われた時に、
六軒隣に住んでいるテロ集団の管区将校が、
俺のシマだと言って相手を撃ち殺したのが印象的だった。

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2022年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

80年代の北アイルランドの空気、人、政治、法律。そういった様々な要素が効果的に表れている。武装勢力が数多くいて対立があり街全体が緊迫している。そんな日常の中でいつも車に乗るときには車体の下を覗き爆弾が仕掛けられていないかを確認する刑事のショーン。この行動だけで街の危険度がわかる。いつどうなるかわからないなかでの捜査。個性的な面々と出口の見えない事件。緊張した空気が途切れることなく展開される。またひとつ面白いシリーズが始まった。長く読めると嬉しい。

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2018年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1981年の北アイルランドを舞台にした警察小説。主人公はブリティッシュロック好きらしい…と好みの設定満載で読むのを楽しみにしていたが、終盤にさらに大好きな展開になって悶絶した。
早く第5作まで読みたい!

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2018年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み手として、アイルランド統治法とか時代背景をよくわかっていないという点で致命的である上に、もともと翻訳小説が苦手な私は読むのがいつもより3倍くらいかかったのですが、次巻からどうなるのなかという終わり方だったので次巻も頑張って読みたいと思います。

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2023年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1980年代初頭の北アイルランド。
主人公の熱血衝動よせばいいのに行動や皮肉と混乱を読んでて実に疲れる。途中までは退屈で何度も止めようかと思いながらも魅かれるモノがあって後半75%くらいから俄然話が転がり出す。ここまで我慢できるかどうか。
シリーズ物なので次も読んでみようと思う。


作品紹介・あらすじ
武装勢力が入り乱れ、混迷を極める80年代の北アイルランド。殺人現場に遺されたオペラの楽譜は犯人から警察への挑戦状なのか?

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2022年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

血の日曜日事件に代表される紛争真っ只中の北アイルランドが舞台。

カトリックでありながらプロテスタント優位の警察で奮闘するダフィが主人公。

テロ組織絡みの殺人事件が発生し、一旦は同性愛連続殺人事件に物語が進んでいくが、最後はまた紛争絡みに戻る。

ラストのダフィが襲われたあたりからはMI5も参戦し、イギリス連邦にまたがって事件は広がり、怒涛のラストを迎える。

北の大地でカトリックでアイルランド紛争、もう設定そのものがハードボイルドである。

また、アイルランドの日常が何ともなまなましい。
車に乗る前に爆弾が仕掛けられているかどうかを確認する、
パトロール中にデモに巻き込まれ狙撃される、など常に死と隣り合わせでいるダフィに一種の無常観さえ感じる。

好きなシリーズの一つとなりそうだ。

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2020年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

チャールズ皇太子とダイアナが結婚式を挙げる時代のアイルランドを舞台にしたミステリー。同性愛者が連続で殺される事件を主人公のダフィー巡査部長が解き明かす。ダフィーはどこか一匹狼の、ある意味よく小説に登場する刑事であり、キャラの魅力で本作を読み進められる。後半は意外な真相に迫り、ダフィーが危機に陥りながらも逆転するところなどでは心拍数が上がる。

さて、本作品ではイギリスとアイルランドの複雑な関係について少し知識を入れてから読んだ方がもっと楽しめると思う。IRAは知っていたけど、それ以外の組織は知らないので、混乱した。また、カソリックとプロテスタントの関係も予備知識として持っていた方が良い。

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2020年02月05日

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