あらすじ
北の小さな島で、代々娘一人を産み継ぐ祈祷の家系に育った熊金一子は、神と畏れられる祖母と「血」から逃れるため島を出る。やがて大人になり、男の子の母親になることを願う一子が産んだのは――やはり女だった。明生と名付け息子のように育て愛そうとするが、ある日明生が失踪。一子は「バチが当たった」と怯えていた。母娘の愛を問うミステリ。
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Posted by ブクログ
母に人生を翻弄された母娘の物語。
第一章 1971年 北の小さな島
第二章 1992年 霊園からの脱出
第三章 1995年 四次元冷蔵庫
第四章 2010年 ペテン師と鮑の神様
終章 最後の手紙
北海道の島で育った一子は、母を失踪で亡くし、祈祷師の祖母に育てられた。
祈祷師の家代々、女の子が継承し、女の子を生むことを定めとした呪縛から逃げ出した一子。
しかし、一子も娘二人を授かるも、同じように子供たちも一子の呪縛から逃げられないでした。
やがて家庭は崩壊し、一子は失踪してしまうが、娘たちは後々真相を知る。
誰にでもある母性の強く、醜いエゴみたいなものが、人生を狂わせる。
初めて読んだ作家さんでしたが、大好きになりました。
母性が焦点なのかな。